永輝超市がニュー・リテール戦略子会社の株式を一部創業者へ譲渡、本体の業績負担を軽減!

中国大手スーパー永輝超市(ヨンフイ)もニュー・リテール戦略に力を入れる企業だ。売上は好調だが近年利益率の低迷が著しく、原因はニュー・リテール関連分野の投資だと囁かれている。12/4 ニュー・リテール子会社の株式譲渡により本体業績への悪影響を減らす方策を発表。

 

永輝超市(ヨンフイ)の利益率低迷はニュー・リテール分野への先行投資負担?

永輝超市(ヨンフイ)は、上海証券取引所に上場する中国最大規模のスーパーマーケット運営企業である。2017年には、332店舗の新規出店を行うなど、店舗数も806店舗まで増加し存在感も高まっている。

さて、2018年上半期の業績を見てみると、営業売上は343億元(5600億円程度、前年度比21.47%増)と好調を維持したものの、純利益では9.3億元(151億円程度)となり、前期比と比較して22.15%の大幅減となっている。直近に公開された第3四半期報告書を見ても純利益の減少幅は拡大しており、経営に暗い影を落としている。

実は、永輝超市(ヨンフイ)利益率の低迷は、ニュー・リテール分野への多額の投資が影響し、本体に悪影響を及ぼしていると言われているのである。

 

永輝超市(ヨンフイ)が、ニュー・リテール戦略子会社(永輝雲創=永辉云创)の株式を創業者へ譲渡!

さて、12/4永輝超市(ヨンフイ)は、本体の業績からニュー・リテール戦略関連の損失を切り離すため、永輝超市(ヨンフイ)が保有する子会社「永輝雲創(永辉云创)」の株式20%を創業者である張軒寧へ譲渡することを発表した。これにより、張軒寧は29.6%の株式を保有する筆頭株主となり、永輝超市(ヨンフイ)は20%を譲渡したことで、26.6%を保有する第2位株主となった。

永輝超市(ヨンフイ)は、子会社にニュー・リテール戦略に特化した子会社(永輝雲創=永辉云创)を保有しており、従来はこの会社がニュー・リテール戦略とOMO(オンラインとオフラインの融合=online Merger Offline)を担っていたのであるが、今後は永輝超市(ヨンフイ)との関係性を弱めた形で、ニュー・リテール戦略が展開されることになる。永輝超市(ヨンフイ)が展開するニュー・リテール戦略の成功には、まだまだ多くの時間を必要とし、さらに証券市場が低迷する中では仕方がない選択と言えるのかもしれない。

永輝超市(ヨンフイ)のニュー・リテール戦略とは?

永輝超市(ヨンフイ)のニュー・リテール戦略について、少しだけご紹介しておきたい。当サイト(GloTechTrends)でも、永輝超市(ヨンフイ)が展開するニュー・リテール戦略店舗の訪問記事を記載しているので、関心ある方はお読みいただきたい。アリババが展開する盒馬鲜生(ファーマーションシェン)と極めて近い店舗コンセプトで展開されている店舗である。最近ではドローンデリバリーを開始したというアナウンスもされたが、継続できるサービスとしては根付かなかったようだ。

参考記事「超級物種」(チャオジーウージョン):

テンセント陣営OMO店舗「超級物種」(チャオジーウージョン)最新探訪記(杭州店)OMOの可能性

テンセント陣営のOMO店舗「超級物種」(チャオジーウージョン)がドローンデリバリーをスタート!

 

テンセントも永輝超市(ヨンフイ)と永輝雲創、双方に出資!

永輝超市(ヨンフイ)は、実はテンセントからの出資を受けている。2017年12月、テンセントは42.15億元(690億円程度)を投資し永輝超市(ヨンフイ)の株式5%を取得している。その後、永輝超市(ヨンフイ)のニュー・リテール戦略子会社である永輝雲創の株式15%(金額不明)も取得している。そうした意味では、永輝超市(ヨンフイ)は、テンセント陣営でのニュー・リテール戦略店舗とも言えるのである。

アリババの投資スタイルと異なりテンセント陣営は、投資をしても比較的緩やかな企業サポートに徹する。永輝超市(ヨンフイ)が展開するニュー・リテール戦略の成功は、永輝超市(ヨンフイ)に自身にかかっていると言えのかもしれない。今後の永輝超市(ヨンフイ)のニュー・リテール戦略は、アリババとは異なった展開を示すことも期待され非常に楽しみである。

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