中国無人コンビニの現在 SandStar(旧社名YITunnel)はAmazonGoの1/20の導入コストを目指す?

数年前、話題となった中国無人コンビニブームであるが、最近はブームも沈静化し目新しい話題もあまり聞こえてこない。マクロ経済の悪化とともに投資家も慎重になり、収益性の問題が大きな壁となっている無人コンビニ分野の投資を手控えていることも大きな要因であろう。さて、当サイト(GloTechTrends)で以前紹介したYI Tunnelというスタートアップを覚えているだろうか。吉野家(中国店舗)にも技術導入された無人リテール関連を手がけるスタートアップ企業である。現在は、SandStarに社名変更しグローバル化を視野に資金調達を継続し、研究開発を進めている。無人リテールを手がけるスタートアップ企業「SandStar (旧社名YI Tunnel)」の現在地を確認しておきたい。

 

YI TunnelがSandStar(視逹)に社名変更、100億円を調達し国際市場へ

以前、当サイト(GloTechTrends)でご紹介したYI Tunnelという会社を覚えておられるだろうか。吉野家の北京店舗などにも技術が採用されている注目のスタートアップである。

参考記事:

北京吉野家もスマート自販機を導入、人工知能による二重画像認証で商品特定

現在は、国際的にも通用しやすいSandStar(視逹)に社名を変更し、グローバル進出を視野に100億元(1500億円程度)の資金調達を実行したところである。

2017年に設立されたSandStar(視逹)社は、清華大学出身の技術チームを中心に220名以上の技術者を擁し、技術力を有するスタッフのもとスマートリテール関連分野において100件程度の開発特許を有している。

 

 

SandStar(視逹)ではRFIDに依存しないAmazonGo型の研究が中心

SandStar(視逹)では、人工知能技術を活用した画像識別技術を活用し、ひと昔まえにテクノロジーの中心であったRFIDタグや重力センターを活用しない形での無人店舗の開発に力を入れている。つまり、ユーザーは商品を手に取り、会計行為をすることなく退店するだけという、いわゆるAmazonGo型の「レジ無し」コンビニである。

SandStar(視逹)の公表数値では、商品を特定するための画像認証技術の精度は99.7%に達し、認識するために必要となる時間も0.02秒まで削減することに成功しているという。もっとも問題となる導入コストの目標数値をAmazonGoの技術導入コストの20分の1をゴールとし順調にコスト削減にも成功しているという。一般的に店舗導入される日は近いのだろうか。

無人コンビニの開発には、どうしても投資が先行することとなり、景気減速が顕著な中国経済の状況では、数年前のように莫大な投資資金が舞い込むことも期待できず、どうしても研究開発スピードも緩やかになっているのは確かである。

しかしながら、こうした逆風下の中でも、小売業の省略化、効率化を社会的な使命と捉え、地道に研究開発を続けている企業が存在しているのも確かである。技術導入コストが、人件費よりも低減しかつ店舗運営の効率性が高まれば、爆発的に普及することも否定できない。GloTechTrendsとしても、引き続き中国の無人リテール分野の技術発展の動向に注目していくつもりである。

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