アリババやテンセントの創設者たちが、杭州で大学や研究機関を開設し最先端研究に注力|アリババ

アリババの創業者(ジャック・マー)は、杭州で2020年にビジネススクールである湖畔大学を開設する。テンセントの馬化騰(ポニー・マー)や、中国の不動産王、大連万達グループの代表である王健林(ワンジェンリン)などが創立者として名前を連ねる西湖大学も2020年に最先端テクノロジーの研究に特化した専門大学を開設する。

 

  • アリババが湖畔大学、テンセントが西湖大学を新設。両校はわずか4キロの至近距離だ。

中国の名門大学と言えば、北京にある清華大学と北京大学。上海の復旦大学と上海交通大学、杭州の浙江大学、南京の南京大学あたりが思う浮かぶ。

3年後の2020年、アリババが主導する湖畔大学とテンセントが創立者の一人としてなを連ねる西湖大学が同時に新規大学を開校する運びとなった。

私立大学の位置付けであり、湖畔大学は起業家育成のためのビジネススクール、湖畔大学は最先端テクノロジーに特化した研究機関を目指すと言う。いずれも杭州を拠点としてここをボストンのようなアカデミックな都市に変貌させたいと言う。

湖畔大学の創業者であるジャック・マーは常日頃から中国国内には世界に通じるビジネスマンを育成できる教育機関が少ないと感じており、それが大学の新規開校の動機である。同時に、現在は杭州と言えば浙江大学しか名門校がないという現状を、ボストンのように若者で賑わう活力ある学園都市としてアピールしていきたい計画のようだ。

 

 

  •  アリババのジャック・マーが目指す湖畔大学のコンセプト

 

実はアリババは、2015年からアリババの一部門の形で起業家向けの教育をサポートしている。 湖畔大学という名前は、アリババが事業を起こした場所である湖畔花園に由来している。

2015年3月に開校したアリババの起業家向けのコースに在学した一期生は、在学中からIT系のスタートアップ企業を多数企業し現在も活躍しているという。

現在は2017年3月入学の三期生の世代となっているが、のべ30業種、合計1080名の申し込みから44名が選抜された学生の中には、IT企業の成功者として有名な人物も多数含まれていると言う。ビジネス経験を持ったクラスメートたちが、一緒に勉強し切磋琢磨し合うと言う最高の環境が提供されるいる。3期生の平均年齢は39歳。MBAホルダーやドクター保有者も10人在籍中とレベルが高いと評判である。

この機関が母体となり湖畔大学として2020年から正式にビジネススクールとして認可してスタートされることになる。建物は新規に2017年から建築がスタートし、2020年に建築が完了する予定だ。

予定されている新規コースは、CEO教育に特化するスタートアップコース、テクノロジーに特化したCTOコース、個人情報責任者を育成するCPOコース、ファイナンス責任者を育成する  CFOコース、ファミリービジネスの二代目教育に特化したファミリービジネスコースなどが開講される予定だと言う。

学生の要件としては、最低3年間の実務経験が要求される。ジャック·マーは言う、「湖畔大学では、恐れないで、失敗をたくさん学んほしい、失敗を数多く経験すれば、その先の成功が見えてくる」と。アリババグループを成功に導く前に三回の失敗経験があるジャック·マーの言葉だけに大変重みがある。

開校後の10年で、世界のトップスクールであるなハーバードやイエールに匹敵するようなを勝ち取りたいと語る。

 

  • 西湖大学は、湖畔大学からわずか4キロ。最先端技術に特化した研究機関

浙江西湖高等研究所

西湖大学も、杭州を拠点に2020年の開校を目指している、アリババの湖畔大学からわずか4キロという距離に開校する予定だ。

西湖大学の創設者としては中国から名だたる科学者や起業家が名前を連ねている。テンセントの馬化騰(ポニー・マー)や、中国の不動産王、大連万達グループの代表である王健林(ワンジェンリン)なども名前を連ねる。杭州で、アリババとテンセントが教育機関開設でも競争するというのは非常に面白い巡り合わせである。

2017年から建設がスタートし、2020年に施設の一部を開校、全体の開校としては2022年を目指すという。

西湖大学は、湖畔大学と異なり研究機関を専門とする大学という位置付けである。高度なレベルを維持する研究機関を目標として、スタンフォードのような世界の一流大学として、ハイエンドの技術者を育成することを目的とする。

西湖大学の前身となる研究機関は、浙江西湖高等研究所という名称で2017年9月2日に初めての入学者となる第一期生の学生を迎え入れた。一期生として選ばれた19名の学生には、上海の復旦大学の博士課程に在籍する学生が選ばれ、博士課程として継続して浙江西湖高等研究所で研究を続けることとなる。

 

Glotechtrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、教育のあり方は起業家育成の重要な要素であると捉えており、こうした中国で生まれる実務家が関わる教育機関の新設は大変興味深いものと考えている。今度も中国の教育のトレンドをウォッチしていくことにしたい。