効果的なQRコード決済プロモとは?マレーシアで見た効果的なWeChatPayプロモの紹介!

PayPay「100億円あげちゃうキャンペーン」は開始からわずか10 日目となる12/13夜に終了してしまった。プロモーションによりPayPayの認知度は高まったがあまりに短期間で終了したためQRコード決済がユーザー習慣となったとは言い難い。QRコード決済普及のプロモについて考えてみた。

 

PayPay「100億円あげちゃうキャンペーン」予想以上の反響、10日で予算を使い切り終了!

ヤフーとソフトバンクが共同出資するPayPayのキャンペーンは、支払い額の20%あるいは最大10回に一回の確率で買い物金額の全額をキャッシュバックするというキャンペーン内容で来年の3月31日まで開始される予定であった。

還元率も高く予想を上回る反響となりPayPayの知名度は確実に上昇したが、開始からわずか10日間で予算100億円を使い切り12月13日夜にキャンペーンが終了してしまった。SNSで全額無料を獲得したユーザーのシェア拡散が相次ぎ、大きな話題になりPayPayは狙い通りの一定の成果を得たと言えるだろう。

(写真はPayPay公式websiteより)

テンセントのWeChatPayが自動車社会のマレーシアで効果的なQRコード決済プロモをスタート!

さて、先日訪問したマレーシアで非常に面白いQRコード決済プロモーションを発見したのでご紹介しておきたい。

プロモーションを展開していたのは中国2大IT企業テンセントが提供するWeChatPayである。WeChatPayは現在マレーシアで決済事業ライセンスを取得し東南アジアへも進出を加速しており、マレーシアでもローカルユーザーを対象としたWeChatPayによるQRコード決済の普及に力をいれている。マレーシア版のWeChatPayでは、マレーシアリンギット建のEウォレットやローカルユーザー向けに登録したクレジットカードやデビットカードからのモバイル決済を実現している。

さて、WeChatPayは、マレーシア国内で多くのプロモーションを展開しているが、その中でも興味深いのは、ExxonMobil系の巨大石油企業PETRONと組んだガソリンスタンドでのキャッシュバックプロモーションである。

ご存知の通りマレーシアは、東南アジア有数の自動車社会の国であり、老若男女を問わず自動車が広く国民に普及している。あらゆる外資自動車メーカーが進出しているのはもちろん、三菱自動車と資本提携していたプロトン(現在は解消)やダイハツ工業との合弁であるプロドゥアなどマレーシア国産車も数多く製造されている。また、マレーシアは産油国としても有名で、ガソリン価格も日本の半額以下と廉価である。

ガソリンスタンドはリピートユーザーが殺到する格好のプロモ場所!

WeChatPayは、ガソリンスタンドを運営するするPETRONと組み、PETRONが運営するガソリンスタンドで、WeChatPayを活用したプロモーションを展開している。プロモーションの仕組みはこうだ。2019年1月末まで給油する際にWeChatPayを活用してQRコード決済すれば、合計で4回のキャッシュバックを獲得できる。1度目は40リンギット(1100円程度)の使用を条件に20リンギットをキャッシュバック(550円ほど)、2度目から4度目は、同じく40リンギットを使用することで10リンギット(275円ほど)をキャッシュバックするというものだ。合計で50リンギット(1350円程度)のキャッシュバックを獲得できその割引率も大きい。特定の誰かに多くを還元するのではなく、ガソリンを給油するユーザーに広く薄く還元する手法である。

(撮影 GloTechTrends) 

注目すべき点は、自動車社会のマレーシアでは給油という行為は、多くの国民が頻繁に繰り返す生活習慣の一つになっていると言う点である。しかも、WeChatPayが提携しているPETRONのガソリンスタンドは数も多くマレーシア全土に普及しており、相当な確率でユーザーはリピーターとして再訪してくれる。マレーシアは、現時点では現金主義が根強く、多くの人々はいまだに現金での決済を好み、給油の際もほとんどの人が現金で決済している。しかし、1週間に一度程度給油しなければならない自動車社会において、毎回ディスカウントを獲得でき、しかもそのキャッシュバック還元率が高いとなれば、人々は現金主義という重い腰を上げ、モバイル決済であるWeChatPayを使ってみようかという気持ちになるのである。こうして、マレーシアではWeChatPayを活用した給油シーンを頻繁に見かけるようになってきた。マレーシア人の様子をみていると、初めは設定など面倒くさそうにしていたが、QRコードを活用した決済を繰り返すうちに慣れて、現金決済より便利だと実感しているようだ。受け入れ側のスキャンする店員も慣れたものである。

日本でもQRコード普及のためのプロモ競争が展開!

人々の習慣に深く関連し、しかもリピードされる行為にQRコード決済が入り込んでいくことこそが、QRコード決済を普及させるための有効かつ効果的なプロモーションなのである。テンセントは、中国においてQRコード決済を普及させた経験からどういったプロモーションが効果的なのか熟知しているのである。

さて、日本では、現在PayPayだけでなく数多くのQRコード決済企業がそれぞれ独自のプロモーションを展開し、それぞれのQRコード決済の普及に尽力している。今後も、いろいろなモバイル決済企業が日本市場において、QRコード決済を普及させるため効果的なプロモーションを考え、果敢に挑戦していくことになるだろう。一過性の話題を提供して終わるのではなく、人々の決済習慣に深く入り込んでいくのは、果たしてどのモバイル決済企業なのだろうか。各社がどのようなプロモーションを展開していくかも、非常に興味深いテーマである。

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