見ている動画と連動し人工知能が効果的に広告配信やEコマース誘導へ導く時代へ!?

(極鏈科技)は、4月中旬アリババや画像認証企業「」などから計3.49億元の資金調達を行った。人工知能を活用した動画認証技術に優れ映像と連動した広告配信やEコマース分野を開拓している。CEOはハーバード卒若干25歳である。

映画やテレビドラマを見てこの俳優って誰だったっけ!?

人工知能を活用したビジュアル認証技術()といってもうまく説明できている気がしない。Video++が得意とする技術は、視聴者が見ている映像(動画)の中から人工知能を活用し映像内の人物や物体を特定するビジュアル認証である。説明が困難なので、硬い話を進めるよりも実際の活用事例をご紹介したい。

例えば、テレビドラマを見ていて、この女優誰だっけと思うことは多々あるだろう。そんな時にVideo++の人工知能技術を活用すると、気になった人物を映像内でクリック指定するだけでVideo++の仕組みがプラットフォームから人物を特定し映像の横から人物に関する説明画面が映像内に登場する。テレビを見ながらスマホでキャスティングやウィキペディアを検索するという作業はこれで不要となるのである。

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エンタメ映像の中から欲しい商品があれば瞬時にEコマース連動

もう一つ事例をご紹介したい。どこの国でも若い女性に人気なのがメイクアップ映像でありYouTubeなどの動画サイトでメイクアップ映像が数多く提供されている。この映像が流されている時に、関連する商品の広告が流れるというのが一般的によくある話である。

しかし、このVideo++という仕組みは従来の仕組みとは異なる。動画の中で紹介されている商品を人工知能が特定し、ユーザーがワンクリックするだけで、該当するEコマースサイトと連動し画面内のスペースを活用し瞬時に商品購買を可能とするのである。

この仕組みを活用すれば、メイクアップ映像を見ながら欲しいと思った商品を、楽天やAmazonなどの別サイトに移動することなく映像内で購入できてしまうのである。

photo from: video++ website

 エンタメ映像(メイクアップ動画)からのEコマース連動

画面内の広告を探知し、その広告に関連するクーポンを配布(紅包)

最後にもう一つだけ事例をご紹介する。テレビ映像内に企業が広告を出し、社名や商品名を表示していることは多々ある。

下記の写真では赤いダンボールの上部に企業名の広告が掲載されている。この企業名広告をVideo++のシステムが人工知能を活用して認証し、その広告の横にこの商品購入する際に使用できる紅包(ホンバオ=クーポンのようなもの)を表示し、購入を促進するのである。ユーザーは、単なる広告でなく、クーポンが同時にリアルタイムで表示されることで、購買意欲が高まるという仕組みである。子供のおもちゃ映像が登場すれば、その映像のタイミングと連動して同じ画面内にクーポンを掲載できたりするのである。

Video++は、アリババをリードとして3.49億元資金調達

上記に掲載した事例はほんの一部分であり、様々な活用シーンが試されている段階である。人工知能を活用した映像認証という分野に特化し、今後の技術進歩に合わせて高いポテンシャルを秘めた企業と言えるだろう。動画広告といえば「DSP」 広告が主流であるが、Video++はASMPという(AI Scene Marketing Platform)という新しい広告ジャンルを開拓し、人工知能を活用した効率性の高い広告配信システムを提供していく狙いのようだ。2017年の段階で既に黒字化しており顧客からの効果に対する評価も高い。

このVideo++というサービスを手がける企業の正式名称は極鏈科技(JilianKeji)、2014年10月に創業されたばかりのスタートアップである。

創業者である金証済蒼(JinzhengJicang)は24歳と非常に若く、実際の写真を見ても本当に少年のような印象である。飛び級でアメリカHarvard大学数学科を卒業し、その後「Harvard Innovation Lab」勤務を経て極鏈科技(JilianKeji)を自ら立ち上げている。2015年版のフォーブス注目スタートアップ30社(30歳以下部門)の中に、最年少で選出されているが当時わずか21歳である。

さて、今回アリババをリードキャピタルとして、、雲锋基金(アリババ創業者たちが運営するファンド)、Face++などから3.49億元(59億円程度)の資金調達を実行している。今後のビジネス展開に大いに注目が集まっている。

また、同時に画像認証分野でセンスタイムと双璧を成すMegvii社も今回の出資に参加しており、人工知能を活用した物体認証企業(イメージ認証)と、動画認証企業(ビジュアル認証企業)とかアリババをリードとして混じり合ったことになる。今後の人工知能分野において、注目すべき面白い企業が増えたことになる。

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