ニューリテール分野(新しい小売)でもテンセントとアリババの激突!?テンセントも小売業界大手の永辉超市の株式取得へ

アリババが注力するニューリテール戦略。その中核店舗である「」(ファーマーションシェン)は既に23店舗を構えるなど順調に拡大している。12月8日テンセントが永輝超市(Yonghui)の株式を取得し小売業参入が決定的のようだ。両社は再び激突する!?

12月8日テンセントが永辉超市の株式取得「新」ニューリテール戦略の構築へ!

12月8日、テンセントは中国最大級であるスーパマーケットチェーンであり上海市場に株式上場する永辉超市(Yonghui SuperMarket)の株式を取得し小売業に参入することが決定的となった。それを受けて、永辉超市の株価は上場来高値近辺での取引となっている。

永辉超市(Yonghui SuperMarket)は、中国最大級のスーパーマーケットチェーンであり、今年7月現在で中国全土に約500のスーパーマーケットの店舗を有している。今後これらの伝統的な小売店舗をテンセントの技術を活用し、アリババが現在注力しているニューリテール戦略店舗を模倣した形で、新しい店舗形式に置き換えて行くことになるだろう。

既に500店舗を有する小売店舗が一気にニューリテール戦略を取り入れた店舗に生まれ変わるインパクトは大きなものとなりそうだ。ニューリテール戦略で先行するアリババでも一気に緊張感が高まる事態となっている。

(永輝超市グループのニューリテール店舗:超级物种,写真は公式websiteより)

アリババのニューリテール戦略の成功

昨年末、ジャック・マーがニューリテール戦略()のコンセプトを打ち出して以来、アリババはニューリテール戦略を猛スピードで推し進め、ユーザーに好評を博し成功を収めている。

ニューリテール戦略の中核店舗である「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)はわずか1年間で既に23店舗を構えるまで成長し、直近の12月4日には、「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)のコンビニ版とも言えるF2を上海にオープンしている。

オフィス街を中心に、出来立ての温かいお弁当や食品を提供することにフォーカスした新しいタイプの無人コンビニである。ニューリテール戦略は、そのスタートからわずか一年で、その利便性で中国での認知度が高まっていると言って良い。

アリババニューリテール戦略の中核「盒馬鲜生」がコンビニ進出、温かい料理を提供するコンビニ誕生へ

hemaxiansheng convenient store

テンセントが構築する新しいニューリテール戦略の姿

実は、テンセントが株式の一部を保有することになった永辉超市(Yonghui SuperMarket)は、2015年に京東が戦略的提携を締結し43.1億元(1株あたり9元)出資し10%の株式を保有している。ご存知のように、京東の筆頭株主は21.25%の株式を保有するテンセントであるから、今回のテンセントによる永辉超市(Yonghui SuperMarket)の株式取得により、3社がより密接なグループ関係を構築することを意味する。

今後、永辉超市が保有する伝統的なスーパーマーケットを京東が保有する強力なサプライチェーンネットワークとロジスティックに加え、テンセントが保有するWeChatpayなどを中心とするテクノロジーが相互に連動し新しい形のニューリテール戦略を生み出して行くことになるであろう。アリババのニューリテール戦略にどのように対抗し、凌駕するものとなって行くのか今から大変興味深い。

アリババの作り上げたニューリテール戦略は、ビッグデータ解析をベースとして、O2O(オンラインToオフライン)、ロジスティック、アリババをベースとする強力なサプライチェーンの仕組みなどを総合した強力なエコシステムを作り上げている。関心のある方は、是非過去記事をご覧いただきたい。

ニューリテール参考記事:

いずれにせよ、中国の小売業がテクノロジーと融合し生産性の高いエコシステムを作り出していることは間違いなさそうである。GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、今後もニューリテール戦略の動向に注目して行く予定である。

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