中国市場の混乱はどこまで続くのか?テンセントの時価総額がついに世界時価総額トップ10ランキングから陥落!

中国市場、香港市場の混乱が止まる兆しがない。象徴的な出来事として今年1月に世界時価総額ランキング5位であったテンセントの時価総額は39兆円程度まで下落し、エクソンモービルに追い抜かれ世界時価総額ランキングトップ10から陥落となった。

テンセントが世界時価総額ランキングトップ10から陥落!

今年に入り中国マクロ経済の悪化が急速に進んでおり、証券市場にも深刻な影を映し出している。代表的な中国の株価指数である上海総合指数は既に2015年6月に発生したチャイナショック時の2600台前半を割り込み、現在の時点で2577.36まで下落しているのである。

お忘れの方も多いかもしれないが、3年前の2015年6月に発生したチャイナショックは、上海取引所時価総額の1/3を短期間で失うパニック的な急落で、上場銘柄の半数以上である1400社が取引停止を発動するに至った大きなクラッシュだった。だが、既に現在の上海総合指数はチャイナショック時の安値を下に抜けてしまっているのである。

参照Yahoo Finance より

中国企業の株価低迷の象徴とされるのが、中国の2大IT企業であるテンセント株の下落である。今年1月の最高値では株価470HKDを超え、世界時価総額ランキング5位にまで躍り出ていたのであるが、あれから9ヶ月が経過し現在の株価は276HKDと40%以上も下落しついにエクソンモービルに抜かれ世界時価総額ランキングトップ10から陥落する事態となっている。(ちなみに、アリババはまだ世界時価総額トップ10)

参照Yahoo Finance より

テンセントは9月に自社株買いを発表し、21営業日に渡り270.2万株、8.461億元(130億円程度)を超える自社株買いも行なったが、下方トレンドの前に効果は限定的であったようだ。

参考記事:かつての世界時価総額ランキング 2017年8月)

アリババとテンセントの証券市場における位置づけ、時価総額ランキング 

香港テクノロジー株に暴落連鎖!テンセントもQ2を受け大幅下落!


 

中国マクロ経済悪化トレンドを感じ取る事例?

実は、当サイト(GloTechTrends)ではこの半年ほどで中国のマクロ経済状況の変化をお伝えする記事を数多くお伝えしているつもりである。

例えば、7月に鳴り物入りで登場した小米(Xiaomi)の株式公開では、予想に反して、投資家の買い需要が少なく、想定価格レンジの最低で値決めされたこともお伝えした。株式公開株の人気トレンドにも変化の兆しが出てきているのである。

参照Yahoo Finance より

公募募集価格17HKDで募集された小米株式は、その後3ヶ月が経過し、現在は13HKD割れと25%程度も下落して推移しているのである。

参考記事:

小米16.5HKDで初値は公募価格割れ!中国企業の株式公開環境が急速に悪化?!

中国の不動産市場にも忍び寄る下落トレンド

実は、中国マクロ景気の変化の兆しは、2018年2月ごろから見え始めていた。最近では、中国政府がマクロ景気浮揚策を次々に投入するが、その発表後マーケットは短期的に好感するものの、数日後には吸収され元の下方トレンドに戻るという繰り返しである。

中国や香港の証券市場が中国マクロ経済悪化を織り込む動きとは対照的に、アメリカや日本の証券市場は、むしろブルマーケットを継続している。中国経済のグローバルでの存在感が高まって以降のマーケットの歴史を振り返ってみても、これほど、アメリカや日本マーケットと中国市場(香港含む)の相関係数が乖離したことが無かったのではないだろうか。

グローバルな世界経済が展開される現代において、中国マクロ景気動向が世界経済に影響を与えないはずがない。今後より注目してみていく必要がありそうだ。

中国マクロ経済の悪化は、実は今年の7月以降で急速に不動産市場にも大きな影を落としつつある。中国不動産に関しては、当社としても高い関心をもっており、多くの物件を実際に見学する中で、公表される政府発表統計やメディア統計との乖離を肌で感じているところである。機会があればそうした情報も発信していきたい。中国テクノロジートレンドを語る上でこうしたマクロ経済の動きを把握しておくことはとても重要だと思っている。

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