テンセントのスマートリテール戦略が2.0へとアップグレード!アリババのニューリテール戦略の相違点とは(まとめ)?

中国でニューリテール戦略と総称される小売業の進化が進んでいる。テンセントもアリババのニューリテールに対抗し、スマートリテール戦略(智慧超市)を推進しているがスマートリテール(智慧超市)2.0へと大きな進化をしたようだ。アリババとテンセントの小売業戦略について共通点と相違点をまとめておきたい。

 

テンセントのスマートリテール戦略が進化しスマートリテール2.0(智慧超市2.0)へ!

当サイトでは、2017年にアリババのジャック・マーがニューリテールを打ち出して以来、継続してニューリテール戦略に関連する記事を数多く執筆している。アリババがニューリテール戦略構想を打ち出した数ヶ月後の2017年11月にテンセント陣営も同様のコンセプトであるスマートリテール(智慧超市)を立ち上げ、大規模に小売業のアップグレードを推進している。

参考記事:ニューリテールについて:

【アリババニューリテール戦略の全貌】第1回:オンラインとオフラインの融合、これぞ新しい小売「O2Oの最先端」だ。

参考記事:アリババとテンセントのニューリテール分野での激突

ニューリテール分野(新しい小売)でもテンセントとアリババの激突!?テンセントも小売業界大手の永辉超市の株式取得へ

 

テンセントは、天虹スーパーと提携しスマートリテール2.0(智慧超市2.0)へと進化!

テンセントは、数多くの小売業界の企業と提携しスマートリテール戦略を推進している。天虹スーパー(正式名称:深圳天虹商场有限公司)とも提携しスマートリテール店舗を展開しているが、昨年11月に深センでオープンした「天虹WeChatPaymentsスマートリテール(天虹微信支付智慧零售店)」がスマートリテール2.0(智慧超市2.0)へアップグレードだと評判になっているのである。

天虹スーパーについては、以前も当サイトでご紹介ことがある。2015年に深センで「WELLGO」というRFIDタグを活用した無人コンビニがオープンしたが、この「WELLGO」の運営元が天虹スーパーなのである。天虹スーパーは、既に上場しており中国国内で多数のスーパーマーケットを展開し、小売業のデジタライゼーションに以前から取り組んでいる企業として有名である。

参考記事:無人コンビニWELLGO

中国でまた新しい無人コンビニが誕生した、「Well GO」RFID技術の最先端技術を感じる店舗だ|深セン

 

スマートリテール2.0(智慧超市2.0)では、スマートスクリーンを活用したデジタルマーケティング!

「天虹WeChatPaymentsスマートリテール(天虹微信支付智慧零售店)の店舗は、セフル決済や顔認証決済が導入されショッピングシーンの多くのプロセスがデジタル化されているが、この部分は、もはや説明するまでもない部分と言えるだろう。

今回注目を集めている点は、店内のあらゆる場所にスマートスクリーンが活用されており、ユーザーがスマートスクリーンのQRコードをスキャンすると、ユーザーのスマホ画面に、そのユーザーに即した広告が表示され、同時にプロモーションやクーポンが表示されるようになっている。この仕組みは、WeChatに蓄積されたユーザーごとのデータを活用して配信されており、ビッグデータを活用した最適化マーケティングが進化した形となっているのである。また、スマートスクリーンに表示される売れ筋ランキングも、学生、主婦、ホワイトカラーなどユーザーの属性を鑑みたランキング結果が表示されるという。ユーザーのビッグデータと、プロモーションや広告表示が、融合しユーザーの購買意欲を掻き立てるようなデジタルマーケティングの仕組みが構築されているという。

 

「アリババとテンセントのニューリテール戦略の相違点」(まとめ)

中国で2017年末から開始された小売業のアップグレードに対する取り組みは、アリババ、テンセント、京東、蘇寧電器などを巻き込み大規模に展開されており、リードするアリババ陣営に対し、テンセント陣営が追随する構図となっている。双方の戦略には共通項も多いが、テンセントとアリババという企業文化を反映し異なる点も多く存在する。

以前、「アリババとテンセントのスタートアップ投資のスタイル比較」と題して中国2大IT企業のスタートアップ投資のスタンスの違いを記事にまとめたことがある。この記事では、テンセントは出資した企業に比較的自由に経営させる自由度の高い投資スタイルを維持しているが、一方のアリババは出資先の経営に積極的に参加しアリババ経済圏と一体となる投資スタンスを好み、双方は対照的な投資スタンスであることをまとめている。

実は、アリババとテンセントのニューリテール戦略の違いも、両社のこうした投資スタンの違いが色濃く影響を与えている。テンセント陣営は、スマートリテール提携企業に対し、テクノロジーサポートやノウハウ提供にフォーカスしているが、アリババは、提携企業により深く入り込みアリババ経済圏と融合したニューリテール戦略を鮮明にしている。小売業界のアップグレードにおいても、アリババとテンセントの中国2大IT企業の企業文化の違いを鮮明に出ており、今後の展開から目が離せない。

参考記事:

アリババとテンセントのスタートアップ投資のスタイル比較【まとめ】

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