アリババが「高齢者向けEコマース業務」を拡大!! 2月1日タオバオ「老年版」がリリース!

2月1日にアリババが高齢者向けタオバオサイト「」がオープン。高齢者向けの品揃えに加えてフォントなどを拡大し高齢者フレンドリーな設計である。高齢者が子供のアカウントと連動し決済や購入前のチャット相談がボタン一つで可能だ。

中国で進む高齢化社会 2050年には60歳以上が4億8000万人へ

アリババが来るべき中国の高齢化社会に向けて、2月1日高齢者向けのEコマースプラットホーム「老年版」をリリースした。アリババとしては、本業の中核ビジネスであるEコマースビジネスに高齢者を取り込むことが狙いのようだ。

実は、中国でも日本同様に高齢化が急速に進んでいる。中国の人口統計では2020年には60歳以上の高齢者が2.48億人になり、2030年に3億人突破、2050年には4.8億人に登ると推計されている。中国でも高齢化社会の流れは進んでおり、高齢者をネットの世界へいかに導くかは各企業の大きな課題となっている。

タオバオがリリースした「老年版」の特徴

2月1日にタオバオがリリースした高齢者向けEコマースプラットホーム「老年版」の特徴的な機能をご紹介したい。

商品ラインアップとしては、高齢者に人気のある商品が配置されWebサイトのデザインのフォントも大きく高齢者目線の簡単な設計になっている。

高齢者のアカウントは、自身の子供の口座とバウンドすることによって子供が高齢者の買い物をサポート、アドバイスしてくれるような設計になっている。アカウントにログインする際も、顔認証などの複雑な機能を用いることなく電話番号という極めてシンプルなものである。

高齢者が自らEコマースショッピングする際には、目立った場所に配置された子供の呼び出しボタンを押せば、登録した子供とチャットがスタートし商品について相談することができる。親子で相談しながらオンラインショッピングできるシーンは、親孝行を大事にする中国では受け入れらやすいかもしれない。

決済に関しても、事前に決済アカウントをバウンドしておけば、高齢者に変わって子供の口座から決済することが可能となっている。消費過多を心配する場合には、事前に消費上限額を設定することも可能である。

中国では、急速なスピードでネット社会に突入したためにITリテラシーが低く、時代に取り残された格好の高齢者が多い。今後は、子供がサポートをするという形で、高齢者をEコマース市場へ取り込んでいくというのがアリババの狙いなのである。

タオバオは「老年版」開発にあたり高齢者をアドバイザーとして採用

2018年1月タオバオが60歳以上の高齢者を対象に年間報酬35-40万元(日本円で612万〜700万)と言う破格条件で高齢者向けタオバオのアドバイザーを募集したことが話題となった。業務内容は高齢者の目線で使い勝手の良いウェブサイト構築のため提案、テスティングおよび「老年版」の広告塔スタッフである。

応募の条件もまたユニークであり、1、年齢60歳以上 2、学歴不問、3、職歴不問、4、子供との関係が良好、5、高齢者コミュニティーに影響力があること(公園などの高齢者ダンス、太極拳のリーダー的存在)6、1年間以上のEコマース経験、7、良好なコミュニケーションスキルなどが求められている。

とりわけユニークなのは、5番であり「老年版」の広告塔として高齢者社会に一定の影響力を行使するインフルエンサーとしての役割が求められている。

60以上の高齢者が年収で600万を超えるというのだから2名の募集に対して、3000名を超えるレジュメが殺到したという。蓋を開けてみると、清華大学などの有名な大学を卒業し職業経験も豊かな高齢者層が面接に訪れ、面接は大変な賑わいを見せ、最高齢者の採用者は83歳だったという。

旺盛な高齢者のオンライン消費

アリババが公表したデータによると、タオバオと天猫には3000万に及ぶ50歳以上のユーザーが存在しそのうち50-59歳が75%を占めるという。こうしたユーザーが2017年1月から9月までに消費した平均金額は5000元近くに及び注文回数も44回に達し若者の平均を上回っていることが報告されている。年齢が高いほどオンライン消費意欲が旺盛であることが数字で示されている。

中国が豊かになるにつれて裕福な高齢者層は確実に増加している。アリババは「老年版」という高齢者向けのEコマースプラットホームを導入し消費意欲の旺盛な高齢者をEコマースの世界へ取り込もうとしている。こうした新しい取り組みが成功するのか大変興味深い。Glotechtrends(グローバルテクノロジートレンド)としても今後も注目していきたい。