ソフトバンクが加速させるインドの有力スタートアップ投資とユニコーン企業のまとめ

 ソフトバンクの世界投資が積極化している。10兆円規模のビジョンファンドを代表に、アメリカ「WeWork」中国の配車アプリ「滴滴出行」などのユニコーン企業への投資が目立つ。今回は、世界のユニコーン事情とりわけ中国とインドのユニコーン企業について少し整理していみたい。

 世界のユニコーン企業のまとめ

ユニコーンという言葉は、時価総額1B(10億ドル=日本円で約1120億円)以上の上場予備軍を指す言葉である。

もともと、上場前の企業で時価総額1120億円を超えるような企業は大変珍しく、ベンチャーキャピタル業界の関係者が空想上の動物をなぞらえて使い出した言葉である。しかし、今となっては時価総額1120億を超えるような上場準備会社は、世界で珍しくなくなってしまっている。

CB Insight 社が作成したグラフでは、アメリカには127社存在し、中国では59社存在していることになっている。3位にイギリスが12社、インドが9社、ドイツが8社となっている。日本は現段階ではメルカリ1社であり当初は2017年度中に上場されると言う噂であったが、現段階では延期となったようである。いずれにせよ、メリカリが上場すると日本にはユニコーンが一社もいなくなると言う少し寂しい状況となってしまう。

Unicorns-by-CountryPHOTO FROM: CB INSIGHTS

中国のユニコーンリスト

CB insight社のリストでは、現在中国では59社がユニコーンとしてカウントされているが、実は中国では10億ドル規模の企業がたくさん存在していて、企業バリュエーションの少しの変化や追加ファイナンスの状況などので、ユニコーン企業の数が大幅に変化してしまう。時価総額10億ドル規模の会社は、ゆうに100社程度あり、来年年度にもアメリカ企業を数で凌駕する可能性がある。

中国のユニコーン企業リスト

上位10社だけ以下に添付したので、詳細をご覧なりたい方はリンク先を参照ください。

china unicorn top 10PHOTO FROM:CHINA MONEY NETWORK

 インドのユニコーン企業。ソフトバンクが力を入れるインド市場

東南アジアのメディアを見ていると、ここ数ヶ月でソフトバンクの注目度が高まっているように思う。今週のThe Edge(シンガポール、マレーシアで人気が高い週刊経済新聞)でもソフトバンクは次なるバークシャーハザウェイになれるのかと題して孫正義氏の経歴などを詳細に紹介している。

ソフトバンクは、10兆円ファンドと言われるビジョンファンドを筆頭に世界の有力企業に積極的に投資をおこなっている。

中でもここ最近はインドのスタートアップに積極的に投資を展開しているように思う。ビジョンファンドから2.5BUSDを投資している「フリップカート」(Flipkart)や、1BUSDを投資ている「スナップディール」(Snapdeal)などのオンラインショッピングプラットホームなどに投資している。その他にもインド国内でQRコードを活用した決済サービスを中国のアントフィナンシャルと共同で行なっている「Paytm」(ワン97コミュニケーション)などにも投資を行っている。インドの配車アプリである「Ora」(ANIテクノロジーズ)にもテンセントと共にソフトバンクが積極的に投資を行っている。

ちなみに、フリップカート、スナップディール、Paytm、ANIテクノロジーズはいずれもインドのユニコーン企業9社に含まれるポテンシャルの高い企業である。ソフトバンクは、インドのユニコーンに相当な確率で入り込んでいることになる。順調にインド市場が発展すれば、数年後のソフトバンクの投資収益は大きなものとなると推測される。

今度、巨大化するインド市場を巡ってソフトバンクの存在が日増しに高まっている。東南アジアは、距離的にインド市場と近いだけでなく、民族的にもシンガポールやマレーシアではインド系の住民も多い。東南アジアのメディアがインドに積極的に投資を続け、存在感の高まるソフトバンクのニュースを積極的に取り上げる構図はそう複雑なものではないようである。

GlotechTrendsとしては、ソフトバンクの動向を中心にインド市場にも目を向けていきたい。

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