最新の中国IT革命はどこで起こっているのか?その源泉に迫る|深セン

前回の記事では、深セン最大の電気街である華強北の凋落傾向を指摘した。もはや華強北と中国のIT革命とは無関係とのメッセージも伝えた。では、現在の中国のIT革命の先端はどこで引き起こされているのだろうか?深センで少しトレンドを追いかけてみた。

 

  •  中国のIT革命はどこで起こっているのか?IT革命が次々と沸き起こるその源泉の一部を追いかけた。

参考記事 :深センの電気街華強北(ファーチャンペイ)探訪、既に最先端ITの街とはいえず凋落傾向か|深センIT

 

中国の電気街、華強北(ファーチャンペイ)から地下鉄に乗って、30分ほどの郊外で中国最先端IT革命の一端を垣間見る事が出来た。

この地区には、テンセントの本社を筆頭にアリババの深セン支社など、中国のIT企業の拠点が集中している。

 

  • アクセレーターやインキュベーションHUBが集まる創造空間?

初めてここを歩くときっと不思議な感覚に陥るにちがいない。インキュベーションセンターの隣にまたインキュベーションがあり、その上にはベンチャーキャピタルがオフィスを構え、深センを代表する法律事務所、会計事務所、知的財産権を管轄する役所の出張所まである。街の作りの全てが、ベンチャー企業の円滑な成長を促進するための設計となっている。どことなく歩いている人も普通の中国の街とは違う。

カフェで聞こえてくる会話は、オシャレなファッションを着こなす若い中国人たちが先端テクノロジーについて語らう。

この一帯には、軒先で包子(中国の肉まん)を売っている中国のオールドスタイルのお店もなければ、スペースで太極拳やダンスを楽しんでいる老人たちも全くいない。およそ中国の伝統的なイメージとはかけ離れた空間だ。ここにいるだけで、自分も何か創造的なことをしなければという気持ちが自発的に沸き起こってくるから不思議だ。

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  • 京東(JingDong)が経営するJD智能珈琲館(スマートミルクティー店)

取材の後休憩するために立ち寄ったカフェでをさらに驚愕させられることとなった。カフェですら、Innno Valley(創新谷)などと、イノベーションとサンフランシスコのシリコンバレーをもじった名前を冠しIT革命を意識している。数多くのオシャレなカフェの中から、京東(JingDong、Nasdaq上場企業)が運営するJD智能珈琲館(スマートミルクティー店)に入ることにした。

まず目についたのは、No Smart No Goodsという壁に英語で記載された文字「スマートじゃなければ商品じゃない」という意味だ。もはや、人の技術やアイデアをコピーして製品化していた中国の従来のイメージとは乖離したコンセプトである。店内には、いたるところに綺麗に最新商品が展示してあり、商品に興味を持った人にはパンフレットと製造元の担当者の連絡先などの情報を教えてくれる。さらに、店内の半分のスペースを活用して新商品の発表スペースが設置されている。簡単なスピーチなどをするにはふさわしい場所である。カフェでちょっとした休憩をする時も、常にITの先端商品に触れある機会があるのだからこの街で仕事をすれば自然とITリテラシーが高くなるのは当たり前だ。いや、中国全土からITリテラシーの高いトップ層がこの街に集まっていると言った方が正解かもしれない。英語が通じる確率も私の経験値から言っても中国No1の地区である。

こうした街が中国大都市のあちらこちらで形成されており中国のIT革命を支え新しいテクノロジーを生み出している。