1/12日、テンセント技術メディアが、シェア自転車「Ofo」の資金繰り悪化を報道。俄かに注目を集めるOfoの動向

1月12日、テンセント所属メディアのテクノロジー系メディアである「一线(イーシェン)」は、対抗するアリババ陣営シェア自転車企業「Ofo」の資金繰りを懸念する報道を流した。Ofo側はすぐさま報道を否定するも、テンセントは報道を訂正せず俄かにOfo周辺が慌ただしい。

 

1/12日テンセント側からOfoの資金繰り危機を危ぶむ報道。Ofo側はすぐさま報道に反論。

Ofo

1月12日、テンセントグループに属するテクノロジー企業が運営するメディア「一線(イーシェン)」は、Ofoの運転資金が既に6億元となっており、従業員への給料支払いやユーザーへのデポジット返還などを考慮すると1ヶ月足らずで資金繰りに窮する運転資金残高に過ぎないとの報道を行った。同時に、現在のシェア自転車の使用がピーク時の6割程度と減少しており、自転車のサプライヤーに対する支払いも25億元の残高があることも合わせて報道された。

これに対し、Ofo側は当日すぐに反論し財務状況が健全であり、資金繰りに逼迫しているという報道に根拠はないと強調し、テンセント側の報道は悪意に満ちたものであり名誉毀損による法的手段の対応も辞さない構えであるとの反論を掲載した。

これに対して、さらに同日夕刻テンセント側が反論を行い、テンセント側の報道は、事実を裏付けるユーザーのシェア自転車使用に関するデータ、資金調達状況に関する証拠データを有しているとの回答が付された。

その後、1月14日までにテンセント側から報道記事に関する名誉毀損に関する謝罪はなく掲載された記事の削除も行われていない。テンセント側の強気な報道姿勢が印象的である。

今後の両社をめぐる動向に目が離せない状況となりつつあり、新たなる展開が起こりそうな予感である。

【参考記事】:中国シェア自転車を巡る企業競争はリタイア続出で終了へ。生き残ったのは予想通り「Ofo」と「Mobike」の2社だけ

 

Ofo周辺の最近の動向、実は2017年12月にも資金繰り懸念報道

この報道に対して、中国のシェア自転車業界に詳しい人物は、テンセント側がOfoのデータにアクセスすることは不可能ではないだろうとコメントをしている。

Ofoの約30%の株式を保有する滴滴出行(didi chuxing)は、テンセントからの出資を受けておりテンセントが滴滴出行(didi chuxing)を経由してOfoのデータを得ていると言う可能性は否定できないとコメントしている。その一方で、この人物は、現在中国は冬であるから、暖かい時期と比較してシェア自転車のユーザー数が減少し、資金繰りが夏に比べて厳しいことも、これまた一般的であるとも述べている。

実は、今回のテンセントによるOfoの資金繰り懸念報道以前にも、Ofoに関する資金繰り懸念報道がなされたことがある。

2017年12月の「财新周刊」が報道したところでは、Ofoはユーザーからのデポジットの預かり金を使用しサプライヤーに対する支払い20億元以上を行い、合わせて2017年12月1日時点で、運転資金が3億5000万元を残すのみであるとの報道がなされている。

この時もOfoは報道をすぐさま否定しているが、2017年12月時点でOfoの資金繰り懸念報道は流れており、今回のテンセント関連メディア企業の報道が最初の報道ではない。

こうした資金の関する懸念だけでなく、Ofoの約30%の株式を保有する大株主である滴滴出行(didi chuxing)との関係も指摘されている。滴滴出行(didi chuxing)からOfoに対しては、人的経営資源のサポートとして人材派遣が行われていたが、シニアメネージャを含めて滴滴出行(didi chuxing)派遣されていた人物が、集団休暇を取得したとの話も流れている。

Ofoに関しては、2017年7月に日本のソフトバンクがリードキャピタルを演じる形で10億USDの資金調達を成功させたが、その後の新しいファイナンスは継続しておらず収益性に対する疑問は解消されていない。

一方、Ofoを強力にサポートしているはずのアリババグループのファイナンス中核企業であるアントフィナンシャルが、2017年12月にシェア自転車の業界3位に属するHelloBikeに対する投資を行なったことも、Ofoの事業継続懸念を補足する事実として受け止められてしまっているようだ。HelloBikeは、2017年10月に永安行とhello bikeが合併して出来た業界第3位の企業で、アリババグループがOfo以外のシェア自転車企業への投資を行なっているとこも疑念を強めることに繋がっているようだ。

Glotechtrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、シェア自転車業界の競争を最後まで見守っていくつもりである。