【無人化】自動運転の鍵を握るNvidiaとは?ゲーム用半導体からAI向け半導体ビジネスへ TSMCを食う日は近い?

もう人工知能関を手がける人でNvidiaを知らない人はいないだろう。数年前は、単なるゲーム用の半導体メーカーだったNvidiaが、今はAiの未来の鍵を握る最も注目されているシリコンバレー拠点の台湾企業となった。ファブレスにこだわり続け、社員数1万人ちょっとのNvidiaがみるみるうちに時価総額11兆円規模となり、さらなる事業の拡大を目指している。

  • テスラとの提携で注目を集めたGPU(グラフィックプロセッシングユニット)技術。自動運転にはなくてはならない技術で世界シェア7割。

2016年10月20日Nvidiaが米Tesla Motors(テスラモーターズ)が生産を始めた自動運転車用の車載コンピューターにAI(人工知能)コンピューティング・プラットフォーム「NVIDIA DRIVE PX 2」を提供を開始したことをきっかけに、世間から大注目を浴びる形となり、株価も3倍近くまでに急上昇している。

nvidia stock five yearsNvidia 五年間の株価チャート 

実は、このNVidiaという企業の設立は1993年というから社歴は意外と長い。CEOは今や時の人となったジェン・スン・ファン。

人工知能向けの半導体企業として注目される以前は、ファブレス企業として地味にゲーム向けの半導体設計を行なっていた企業であった。古くはSEGAのバーチャファイター、マイクロソフトと共同開発したXbox, SONYのPlay Station3,  今年3月に発売されたNintendo Switchなど、日本人にとって馴染みの深い数多くのゲーム機にその半導体は搭載されている。

Nvidiaが急激に注目されている理由は、Nvidiaが開発するGPU(グラフィックプロセッシングユニット)という技術が人工知能向けのディープラーニングにマッチし、自動運転の実現のために不可欠な技術となっているからである。通常のCPUは、単純な命令を高速処理していくのを売りにしているが、NvidiaのGPUは、単純処理でなく複数の命令を同時処理させ平行的にコンピューターに処理させる技術に長けている。これは、自動運転のように、センサーで信号を感知ながら、障害物も把握し、走行したり、ブレーキをかけたり、加速したりという複数の処理を同時にする場合に抜群な力を発揮する。

昨年のテスラ・モーターズが「NVIDIA DRIVE PX 2」の採用を決定したのがNvidiaが大注目される契機となったが、同じくAI半導体の分野でTOYOYA, Audi, ダイムラー、フォード、ボッシュ、フォルクスワーゲンなど次々と提携を発表し、AI半導体の分野で影響力がますます大きくなっている。まさに、AIを活用した自動運転技術に、NvidisのGPU半導体の技術が不可欠なのである。

 

  • Ndiviaと台湾の巨大半導体企業TSMCとの比較 売上規模は遠く及ばないが、時価総額の差はわずか半分以下

Ndiviaの決算書を簡単に台湾のNo1半導体企業のTSMC(Taiwan Semiconductor Mfg. Co. Ltd)と比較してみたい。

aiwan semidonductor stock

売上は、Nvidiaが63億ドル(約7000億円)に対して、TSMCは295億ドル(3超2500億円)。時価総額でNvidiaが995億ドル(約11兆円)に対して、TSMCは5.52台湾ドル(約19.8兆円)と依然として売上の差は大きいものの時価総額ベースでは台湾の巨人TSMCの半分以上にも及んでいる。このままNvidiaの株価が上昇していくとTSMCと時価総額で並ぶことも十分に考えられ、NvidiaがTSMCを配下におさめファブレス企業から独自に製造するメーカーへと脱却していくことにもなるかもしれない。Ndiviaもテスラ、トヨタを筆頭とする大手自動車メーカーにGPU半導体を供給していくとなるとファブレス企業からの脱却というのは当然ありうる。TSMCは大袈裟だとしても、小ぶりの半導体メーカーならば今すぐにでも手が出せる領域に到達している。