新型コロナウィルス(武漢肺炎)の流行下で、中国テクノロジーはどのように活用されているのか?

依然として猛威を振るう新型コロナウィルス(武漢肺炎)であるが、武漢とその周辺地区だけでなく、温州、寧波、南京なども行政管理下に置かれ、多くの都市で外出もままならない状況となっている。こうした状況下において、どのようなテクノロジーが活用されているのを見ていきたい。

 

2/4  武漢、温州に続きアリババ本拠地である杭州市も行政管理下へ

2/4、アリババ本距地であり当サイト(GloTechTrends)の活動拠点の一つでもある浙江省杭州市が行政管理下に置かれるようになった。

杭州市の2/7時点の新型コロナウィルス(武漢肺炎)感染者は156名となり対応が行われた形である。杭州市内のマンションでは、入り口ごとに厳重な入出管理体制がしかれ、基本的に住民は外出禁止となっている。各家庭1名だけ2日に一度の短期外出が許可されるが、許可が出てもほとんどの人は無駄な外出をしていないという。

市内は、多くの商店が運営を停止しており、タクシーも運行していない。杭州空港はまだ運営を続けているが乗客を空港に送迎するためには、関係者が自動車運転の許可を得た上で、空港内へと向かう状況となっている。学校も2月末までの閉鎖が決定し、まるで市内はゴーストタウンの様相を呈しているのである。

 

新型コロナウィルス流行下で活用されるテクノロジー

さて、このような過酷な状況のもとで、杭州市内ではどのようなテクノロジーが活用されているのだろうか。

1人工知能を活用したチャットボットにより潜在的感染者の状況確認!

AIチャットボットを活用したコールセンターシステムが、ターゲティングされた潜在的感染者に自動的に電話をかけ、対象者の状況を確認している。人間が作業をすれば、通常は200人に対し5−7時間を要する作業を、わずか5分で実現しているという。

ターゲットに電話をかけ、インターラクティブな会話を実現し、必要な本人確認、近況、活動区域、接触した人、などの関連情報をヒアリングし、自動的に結果を集計しているという。

2 ビッグデータによる感染源特定システム

新型コロナウィルス(武漢肺炎)の患者が発見されると、ビッグデータ技術を活用することで、患者が密接した可能性のある潜在的感染者の特定を行い、予防制御に活用されているという。

例えば、「新型冠状感染性肺炎确诊患者同行(新型コロナウィルス患者と同行)」という検索システムでは、ユーザー自分が行動した日付、地域、移動範囲などを入力すると、新型コロナウィルスに感染した患者が同乗していたとされる列車、飛行機、地下鉄などの有無を検索することが可能となっている。追跡機能を活用し、自分が乗車した列車などを登録しておけば、随時更新状態を受信でき、新たなる感染者情報が出て、自分が検査対象となるケースなども、リアルタイムで確認することができるという。

写真:GloTechTrends撮影

3、 無人ドローンによる注意喚起情報!

浙江省杭州では、上空にドローンが多数出現し、ドローンを利用した上空からの注意喚起が行われている。上空からアナウンスを行い、市民に在宅を呼びかけ、外出しないようにメッセージが発せられている。

ドローンには、空中から注意喚起を行う機能の他に、体温センサーが搭載されており、巡回中に確認された人々の体温を自動的にチェックし、管理オフィスのパソコン端末に送信される仕組みとなっている。杭州では、日頃からドローンを活用したサービスが展開されており、緊急時にもこうしたテクノロジーを応用がしやすい環境下にあるのだ。

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4、 Megvii(メグビー:旷视科技)が「MegviiAI体温測定システム」をスタート!

2/4、中国を代表する人工知能スタートアップであるMegvii(メグビー)は、人工知能を活用した「旷视AI測温システム(MegviiAI体温測定システム)」の正式運用を開始している。

Megviiが開発した体温測定センサーは、通常の体温感知センサーと比較して、遠距離でかつ高精度な体温測定が可能になるのだという。こうした仕組みは、1秒で約15名の温度を測定することが可能であり、様々な公共施設、地下鉄の駅、鉄道駅、空港などの高密度な場所で、異常温度を特定することに役立つのだという。

以上、新型コロナウィルス(武漢肺炎)の蔓延により、大きな打撃を受けている中国経済であるが、こうしたテクノロジーを活用することで、ギリギリのところで新型コロナウィルスのこれ以上の拡大を懸命に防いでいるのである。

次回は、外出禁止が増加している中国国内において、在宅者がどのように食料を調達しているのかをお届けしたい。新型コロナウィルスが蔓延し、人々が外出禁止となる中でも、人々がそれほど食料の手当てに困っていないのはどういうわけだろうか。実は、これにはニュー・リテール戦略の成功が深く関連していることがわかる。

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