無印良品(MUJI)の強敵?淘宝セレクトに代表されるC2B2Mビジネスモデルとは?

10/4 無印良品(MUJI)の第二四半期決算が発表された。売上10%増、経常利益9.1%増と順調に見えるが日本を除く東アジア単体では第二四半期は減収となった。淘宝セレクトに代表されるC2B2Mビジネスモデル型を推し進めるニュー・リテール戦略の影響か?

 

良品計画(無印良品)2019年2月期決算資料の要点整理!

10/4日に公表された良品計画の第二四半期決算数値によると、全体の売上は2008億円と前期比10%増、経常利益は235億円と前期比9.1%増の好決算となった。

 写真:良品計画2019年2月期上期決算説明会資料より一部抜粋

参考:良品計画2019年2月期上期決算説明会資料

しかし、同時に発表された地域別売上によれば、日本を除く東アジア(中国)地区の第二四半期既存店売上は前期比97.8%となり不安を示す結果であり、とりわけ中国での苦戦が始まりつつあることを示唆している。

写真:良品計画2019年2月期上期決算説明会資料より一部抜粋

 

MUJIの強敵?「タオバオセレクト(淘宝心选)」のC2B2Mビジネスモデルとは!

中国で、昨年から猛烈な勢いでリテール業界にテクノロジーを活用しアップグレードする作業が推進されている。ニュー・リテールと称される新しい業態は、「C2B2M」のビジネスモデルを標榜し中国でその勢いがますます拡大している。

C2B2Mとは、一般消費者(C)のニーズをクラウド上に蓄積されたビッグデータを解析することで、把握することをスタート地点としている。その分析結果をもとに企業(B)は、製造業者(M)に発注し、在庫管理の効率化ひいてはビジネス全体の効率化を促進するビジネスモデルなのである。

最近、アリババグループが運営する「タオバオセレクト(淘宝心选)」というセレクトショップが勢力を増している。「タオバオセレクト(淘宝心选)」の店舗を訪問した事がある方は、第一印象ですぐにお気づきになると思うが、店舗設計や陳列商品は「MUJI」のコンセプトと極めて類似している。MUJIが得意とする中間層をターゲットとし、品質の割にお値段が安いというコストパーフォーマンス重視の商品選択である。筆者もタオバオセレクト(淘宝心选)で小型スーツケースを300元弱(5000円弱)で購入し、商品を使用してみたが想像以上に性能が良く従来の中国製品のイメージは全く感じられなかった。

この「タオバオセレクト(淘宝心选)」で導入されているのが、まさにニュー・リテール戦略「C2B2M」のビジネスモデルである。アリババグループの全事業からアリババクラウド上に蓄積されたビッグデータを解析することで、極めて正確にユーザーのニーズを把握してしまうというダイナミックなエコシステムを構築しているのである。

参考記事:

【アリババニューリテール戦略の全貌】第1回:オンラインとオフラインの融合、これぞ新しい小売「O2Oの最先端」だ。

また、「タオバオセレクト(淘宝心选)」ではO2O(OMO)戦略を採用し、オフラインとオンラインの統合を進めている。店舗訪問し、商品を手に取ったユーザーは、添付されているEタグをスキャンすれば簡単にオンラインサイトに移行し、そこで買い物を完結することが出来る。双方の価格は、均一で設定されているため敢えて重い商品を店頭で購入する必要もなく、オンラインを効果的に活用することができる。

中国の若者たちは、Eコマースで育った世代であることもあり、こうしたO2O戦略の登場を歓迎し、当然のこととして既に違和感なく受け入れてしまったようだ。こうした動きは、アリババグループが展開するタオバオセレクト(淘宝心选)だけでなく、NetEaseが展開する如網易産セレクト(網易)、小米が展開する米家有品、京東が展開する京東京造など、あらゆる企業が展開するセレクトショップについて共通であり、もはやオンラインと連動していないリテール業など、使い勝手が悪いとさえ感じるようだ。

今後、日本企業が中国での戦略を構築する上で、オンラインとオフラインを統合したニュー・リテール戦略と上手に付き合わなければ、時代の変化に取り残されることになるかもしれない。

余談ではあるが、先日ジャック・マーから発表されたニュー・マニュファクチュア(新しい製造業)は、C2B2Mから企業(B)を削ぎ落とし、エンドユーザー(C)と製造業(M)をダイレクトで繋げてしまうという「C2M」のビジネスモデルである。ジャック・マーが見ている最終ゴールは「C2M」の世界であり、その中間地点にあるのが「C2B2M」を標榜するニュー・リテールの世界なのである。我々は、ニュー・リテール戦略に驚いている時間など無さそうだ。

参考記事:

【アリババのニューマニュファクチュア戦略の全貌】第1回IOT+人工知能+クラウドコンピューティング+モバイルアプリの融合?

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