衝撃!食品デリバリー最大手「美団(Meituan)」がシェアバイク最大手「Mobike」を買収!

このところ破竹の勢いであった美団(Meituan)であるがついにシェアバイク最大手「Mobike」をも買収してしまった。アリババによる餓了嗎(ウアラマ)の完全買収が報道されたばかりであるが、中国では交通、食品デリバリー分野のM&Aが今最も熱い!

 

4月3日夜に開催されたMobike株主総会で美団への企業売却が合意!

4月3日夜、シェア自転車最大手「Mobike」株主総会が開催され、美団に対する企業売却が議題として話しあわれたようである。最終的に2.7ビリオンUSD(2850億円程度)という企業評価額で売却合意するという結論に至ったようである。

Mobikeは中国だけでなく、日本やシンガポールなどの海外拠点でも展開されているだけに今後のビジネス展開が非常に気になるところではある。合意された中身について詳細はまだ発表されていないが、Mobikeの現経営陣は美団に引き継がれることなく総退陣する見込みだという。

 

美団とは?ユニコーンランキング4位、推定企業価値30BUSD

美団について少し説明しておきたい。一般的には最大手の食品デリバリー企業として有名であるが、実はその他にも映画チケット販売やレストラン評価サイト運営、旅行業など多角化経営を行なっており、非常に勢いのある企業である。最近ではライドシェア業界にも進出し、滴滴出行(DidiChuxing)の牙城であるライドシェア分野にも攻め入ろうとしている。当サイトでも、美団がライドシェア業界に進出する話題は以前お伝えている。(逆に滴滴出行が食品デリバリーに参入する結果となったが)

参考記事:Didi Chuxing(滴滴出行)が100億元(1700億円)のファイナンスを実行しフードデリバリー業界に参入!

CBInsightsのサイトによれば、美団の企業価値は既に30ビリオンUSD(3兆2000億円程度)と世界ユニコーンランキング4位の企業である。一方の買収対象となったMobikeは、3ビリオンUSDの推定企業評価なので、実に美団の1/10のサイズということになる。

 

中国2018年上半期のM&Aテーマは「旅行」「食品デリバリー」で決まり!

ここで一つ興味深い資料をご報告しておきたい。2017年における中国におけるモバイルアプリを活用したビジネスの業界ごとの市場規模、ユーザー利用率、成長率、業界リーダーなどが一目瞭然で理解できる。

このリストを眺めてみると2017年において「旅行」「外食デリバリー」分野の成長率がそれぞれ29.7%、66.2%と群を抜いた成長率を示していることが確認できる。高成長分野にもかかわらず、現在の利用率はまだ50%以下の未成熟分野となれば、そのポテンシャルが高さは一目瞭然なのである。特に食品デリバリー分野はアプリ利用率42.8%と意外に低いが、成長率は66.2%と最高水準を示しており、最も注目を集める業界なのである。

この統計を見れば、数日前にアリババが餓了嗎(ウアラマ)を完全買収した理由もお判りいただけるだろう。

参考記事:アリババが食品デリバリーの餓了麼(ウアラマ)を買収協議、ニューリテール戦略のポテンシャルが拡大!?

 

美団が検討する香港上場と中国預託証券(CDR)の活用

ついでに余談を一つお話ししておきたい。証券関係者の話によれば、美団は2018年にも香港市場において時価総額600億米ドル規模(6兆4000億円)の株式上場を思い描いているという。この推定金額が本当であるならば、おそらく香港市場だけで株式売買を消化できる規模ではない。美団は、中国では圧倒的な地名度を誇るが、それ以外の外国諸国ではそれほど知名度はないからだ。そこで登場するのが、先日から話題となっている中国預託証券(CDR)の存在である。

中国預託証券(CDR)を活用すれば、こうした巨大な中国ユニコーン企業が香港などに上場しつつ同時に深センA株に重複上場し中国国内投資家を巻き込んで全世界で売買されて行くというスキームを構築できるのである。

美団が中国預託証券(CDR)を活用した初めてのユニコーン上場のケースになる可能性は極めて高い。

参考記事:深セン証券取引所がニューエコノミー企業の主戦場へ!?中国預託証券(CDR)の導入