進化するスマート自動販売機の競争激化!京東もスマート自動販売機に参入へ!顔認証と重量認証を活用。

日本でもNECが顔認証による買い物の実用化を発表し来年にも実用化されるという。日本でもiPhoneXの発売もあり顔認証が一般化しつつあるが、中国では顔認証をベースとしてをスマート自動販売機が急速に普及しつつある。

 

11月8日京東(JINGDONG) のスマート自動販売機2.0が投入

京東は、NASDAQに上場している中国のネット通販大手である。この会社はネット通販を本業としつつ無人物流の推進でも有名な企業である。筆頭株主は騰訊(テンセント)である。

実はこの会社には大変厄介な面白い特徴がある。中国内で新しく盛り上がりを見せるビジネスには、競争を見守りながら少し遅れて参入してくるのである。

近いところでは、10月17日に無人コンビニ業界の参入を発表し既に店舗をオープンさせている。

参考記事:10/17に京東も「無人コンビニ」参入、主流のRFIDタグから「画像認証」+「重量認証」へのトレンドシフトの兆候か?

近い未来の話としては、アリババが展開する「ニューリテール戦略」への参入である。アリババの「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)が成功しているのを聞き、同種のニューリテール店舗である「7Fresh」の開業を近い将来に予定しているという。これもオープンを待ってご報告したい。

さて、盛り上がっている業界への事後参入が大好きな京東であるが、「スマート自動販売機」の分野にも参入していた。

jingdong vending machine 2

以前、当サイトでも「中国版オフィス置き菓子」とし中国で競争激化するスマート自動販売機の話題を取り上げ、オフィス街に自動販売機が普及しつつあることをお伝えしている。

参考記事:中国版オフィス置き菓子「小e微店」、この分野にもキャシュレス決済とビックデータの活用が及ぶ|小e微店

 

京東のスマート自動販売機の特徴。顔認証と重量ウェイト認証のハイテク自動販売機

さて、このスマート自動販売機の仕組みを少し説明したい。実は、京東が10/17日にオープンした無人コンビニで活用されたテクノロジーを応用している。顔認証を活用して入店や決済の管理を行い、重量センサーによってユーザーが選択した商品を認証、特定している。仕組みとしては、顔認証して扉を開けて取り出してさよならのAmazon Goの自動販売機版である。

Amazon Goのような先進的なTake and Go(取り出してさよなら)形式のビジネスモデルが、自動販売機では既に実現したこととなる。

1、最初に顔認証してアプリに登録する。

スマート自動販売機の前に設置されているスマートスクリーンで顔認証を行う。するとQRコードが発行されユーザーはそのQRコードを京東アプリでスキャンする。QRコードをスキャンした後で、パスワードを入力することなく決済することの合意ボタンを押す。通常は、決済のたびに金額確認を行うがそれでは盗難が発生してしまうので確認なしの決済に合意する必要があるのである。

jingdong vending machine

決済は、京東ウォレットかWeChatPayを活用して自動キャッシュレス決済することとなる。登録登録さえすませば、次回からは顔認証だけで扉が開くようになる。

2、商品を選択。

ユーザーが商品を棚から取ると、重要センサーに対応して、どの商品を取り出しかを感知する。商品を取り出すと、設置されたスクリーンに商品と金額が表示される。ユーザーが商品を戻せば、画面から商品が消える。重量センサーを活用しているため、同一の重さの商品を設置していない。

3、あとは、ただ立ち去るだけである。

決済に関しては、初回登録で紐つけられた京東ウォレットかWeChatPayのキャッシュレス決済で完了である。

ショッピングプロセスだけ見れば、まさにAmazon Goの自動販売機版である。RFIDタグで商品認識することもないのである。

 

事後参入の京東にスマート自動販売機業界で勝ち目はあるのだろうか?

先ほども述べたように、京東は業界が競争激化してから事後に参入するケースが多い。さて、京東は遅れた参入にも関わらず、スマート自動販売機の分野で勝ち目はあるのだろうか?現段階で先行する強豪他者と比較して京東の優位性を考えてみたい。

1、クローズされた自動販売機システムを構築したので盗難が少ない。

従来の中国の無人自動販売機は、鍵のないオープン型が多く在庫のロスが多い。ユーザーが認証して扉を開けて取り出したものを決済するので、在庫管理の面で優位性がある。

2、スマート広告スクリーン

ビッグデータ分析からユーザーの好みに合わせた商品広告やプロモーション内容を掲載できる。オーナーは、メーカーから広告料を副収入として獲得できる。

3、サプライチェーン

現在は、多くの企業がスマート自動販売機の分野で競争しているが、テクノロジーが成熟し技術競争が落ち着くと、次に競争力の裏付けとなるのは商品のサプライチェーンである。

京東は、アリババと同様にネット通販大手であり、多くのサプライヤーを背後に抱え、中国で有数の物流網を抱えている。最終的な競争の行方を左右するのは、サプライチェーンとロジスティック網であり、京東の強力なサプライチェーンは競争力を高めることとなるだろう。現在、京東のサプライチェーンには7万以上の店舗が中国全土に登録されている。

4、どこでも設置できる。

従来は、スマート自動販売機はオフィス街での競争が激化していたが、京東は人々のニーズがある場所ならどこでも配置するというスタンスを取っている。地下鉄の駅、シェッピングセンター、マンションなどのコミュニティー地区、映画館の中など、巨大な資本力を背景に展開を早めている。

さて、中国でどんどん広がるスマート自動販売機導入の流れであるが、これは日本でも導入が可能なモデルなのかもしれない。

先日もNECが顔認証の実用化を発表し、日本でも顔認証が普及期に入っている。もともと自動販売機の文化が進んでいる日本では自動販売機で商品を購入することへの抵抗も低い。

重量センサーを活用した自動販売機は、重ささえ異なればどんな形の商品でも販売することができるので、活用の仕方次第ではバラエティーに富んだ商品を販売できるツールとなるのではないだろうか。