もう買い物にスマホもアプリも必要ない?杭州ドリームタウン(夢想小鎮)で顔認証だけの無人店舗が登場

将来はショッピングのシーンでスマホもアプリも不要になるかもしれない。そんな未来のリテールを感じさせる実験室が杭州ドリームタウン(夢想小鎮)内でオープンした。テクノロジーをサポートするのは2016年創業の若いスタートアップ企業である。

 

顔認証だけで買い物できる実験室がオープン

無人コンビニの話題が世間を賑わしている。現在の無人コンビニの主流は事前にアプリをダウンロードし、スマホスキャンして入店するというタイプのものである。スマホにインストールされたアプリを前提に無人コンビニが設計されているのが一般的である。

しかし、今回杭州のドリームタウン(夢想小鎮)で登場した無人コンビニは、スマホもアプリも必要なくユーザーエクスペリエンスという点でもう一歩先を行く試みである。

店舗独自のアプリは必要なく、アリペイやWeChatPayのオフィシャルアカウントと連動させることによって、顔認証だけ入店しイメージ認証や重量認証で商品を特定し自動決済まで行なってしまうというものである。買い物の全てのプロセスを全て顔認証だけで完結され利便性が拡大するというものである。

顔認証を活用して無人店舗で買い物

顔認証だけで自動販売棚を開けて商品を取り出し自動決済

小型無人店舗で顔認証を活用

 

2016年創業のスタートアップ企業「奇点雲」がサービス提供

このサービスは展開するのは、ドリームタウンで2016年12月に設立されたスタートアップ企業の杭州比智科技有限公司である。サービス名を「奇点雲」と称し無人コンビニ、無人棚、ビッグデータサポート事業などを展開している。それにしても、わずか創業一年程度でこれほどのテクノロジーサービスを展開できるものなのだろうか?

実はこれには秘密がある。杭州比智科技のCEOである張金銀(ジャンジンイン)は、2004年にアリババに入社しアリババのビッグデータ事業の創業から拡大期を中心人物として活躍した人物である。アリババの第一ビッグデータの創業者であり、アリクラウドのビッグデータ事業のCEOも担っており、まさにアリババのビッグデータ事業の中核で担った人物なのである。風変わりな金銀(ジンイン)という名前も、実は本名ではなくアリババの功労者(武侠)だけに付与されるニックネーム的な栄誉ある名前なのである。他の共同創業者2人もアリババから参画しており、純粋アリババの系統を引き継ぐスタートアップ企業と言える。現在、アリババからの資本は注入されていないが、アリババの創業者の一人でありジャック・マーに次ぐ著名人である謝世煌 (xieshihuang)からの個人資本を受け入れている。

杭州比智科技の基本コンセプトは、テクノロジーとビッグデータを融合して店舗側に対してテクノロジーサポートを提供しユーザーエクスペリエンスを向上するビジネスモデルである。顔認証サポートサービスの他にも、STARTDT.COMという名称のビッグデータ解析事業もスタートさせており、ドリームタウン内で、人々がどのように移動しどの店舗にどれだけ滞在したかなどの人口流動解析を行っている。今後も、ビッグデータと人工知能分野を融合し小売事業者に対して、利便性の高いサービスを提供していく予定だという。

 

ドリームタウン(夢想小鎮)は、起業家にとって抜群の環境

ドリームタウンについて初めて名前を聞く方も多いだろう。ドリームタウンとは、杭州のアリババ本社近くに位置するスタートアップ企業が集積する区画の総称である。2017年末現在で既に1300を超えるスタートアップ企業がプロジェクトを開始しており、スタートアップ企業が集積する地区から、歩道を隔ててアクセラレーターやベンチャーキャピタルが集積する地区も併設されている。またドリームタウンには、入居企業が提供するサービスを実験的に体感できる実験室も用意され一般人が気軽に訪問することができ、観光名所ともなりつつあるのである。

浙江大学、アリババ、浙江省のスタートアップサポート部門、あるいはアメリカのシリコンバレーを拠点とするアクセラレーターも参加し多くのイベントが開催されスタートアップ企業にとっては、最高の事業環境が提供されているのである。詳しくは、過去の記事を参照していただけると幸いである。

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GloTechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、今度も杭州のスタートアップ生態系と深く関わり合いながら皆様に有益な情報をお届けするつもりである。