上海の新型無人コンビニ「簡(Jian)24無人コンビニ」の実力とは?

上海でまた新型無人コンビニがオープン。店舗名は「簡(Jian)24無人コンビニ」。RFIDタグを一切活用することなく、人工知能による画像認証、ディープラーニング、顔認証などの先端テクノロジー活用型の無人コンビニという触れ込みだ。早速店舗訪問してみた。

 

「簡(Jian)24無人コンビニ」の実力は?

簡24は、2017年7月に上海に設立された企業で、創業者林傑(リンジェー)はまだ若干24歳という若さである。海亀族と言われる海外帰りの帰国子女で、アメリカ北東部の名門大学の一角イエール大学の博士号を取得しているエリートである。

簡24が注力する事業領域は、ショッピングシーンのバリューアップに貢献できるテクノロジーの開発である。従前から活用されているRFIDタグによる商品管理を一切活用することなく、人工知能による画像認証、ディープラーニング、顔認証、ビッグデータを活用したユーザー行動の把握により効果的な店舗運営などのテクノロジー開発を得意とする企業である。いわゆるAmazonGoに代表される第二世代型無人コンビニ類型に挑戦している企業と言えば、わかりやすいかもしれない。

さて、簡24が新しく無人コンビニ店舗「簡(Jian)24無人コンビニ」が上海にオープンしたというので訪問してみることにした。2号店も準備中で、オープンに向けて工事中だという。

上海の地下鉄4号線「上海体育場駅」4番出口からオフィスビル群に向かうと「簡(Jian)24無人コンビニ」の店舗看板が見えてくる。オフィスビルの1階にひっそりと開業しており、店舗というよりも実験区画のようである。想像していたよりも遥かに小さな店舗で、実験的な店舗であることが明白だ。近くに、店舗スタッフと思しき女性が、顧客サポート係として常駐している。「簡(Jian)24無人コンビニ」の店舗は、無人コンビニの区画と、その外部に顔認証購入が可能なジュース専用のスマート自販機1台が設置してある。大きめの店舗を期待していたのでやや残念な印象である。

 

「簡(Jian)24無人コンビニ」に入店

早速、店舗入店しテクノロジーについて体験してみることしたい。入り口には、センサーカメラ機能の付いた簡易ゲートが2台ある。入り口の横にQRコードが設置してあり、初期ユーザーはこれを活用して初期登録しなければならない。アリペイとWeChatのいずれもが対応可能となっているので、今回はWeChatを活用して初期登録することにする。

初回のユーザー登録を済ませ、一度入店すれば、センサーカメラが自動的に顔認証記録を行い、2度目からはスマホを開かずとも顔認証だけで入店できる仕組みのようだ。

初期登録を済ませ、無事入店することができた。店内は、非常に狭いスペースで商品数も極めて少ない。現段階では、ドリンク、スナック、アイスクリーム程度のものしか陳列されていない。商品購入目的でここに来店することは今後もまず無いだろう。とりあえず、お茶を手に取り、ゲートから退出するとゲートを退出した時点でスマホから決済が行われた。AmazonGoのようなレジ無しコンビニが確かに実現されている。だが、お茶を一品購入しただけでは、無人コンビニとしての本当の実力がわからない。

再度、入店することにし、アイスクリームの購入を試みることにした。2度目の入店は先ほど登録した顔認証が機能し、スマホでスキャンすることなく、ゲートが開いた。顔認証の技術は確かに機能しているようだ。アイスクリームを購入しようとアイスクリームのドアを開け、一つのアイスクリームを取り出し、退店ゲートを通過し店外へ出てみた。先ほどのお茶の時と異なり、ゲート通過時に決済されない。ちょうど、店外にスタッフがいたので、決済されないみたいだと伝えたら、決済できなければその商品はあげるという。かなりいい加減な店舗設計である。溶けてしまうのでその場でアイスクリームを食べ始めると、食べ始めて20秒ほど経過してからスマホから決済された。貰えたと思ったが、時差を置いて決済されてしまった。システム的には不安定な部分が多いように思える。無人コンビニとして事業を運営するまでにはまだ歳月がかかりそうな印象である。

 

顔認証型のスマート自販機

無人コンビニの隣に、顔認証型で決済可能なスマート自販機も設置してあった。このスマート自販機のユーザー登録は、先ほどの無人コンビニとは別に最初から行う必要があるようだ。この辺りも、店舗運営する上では連携させるのは必須であろうと思われる。改めてユーザー登録を行い、顔認証を行い初回のユーザー登録を行なった。スマート自販機を覗き込むと、顔認証でドアが自動的に開いた。ジュースを取り出しドアを閉めると自動的にWeChatPayから決済が行われた。ただスマート自販機の分野では、それほど驚くまでもない。

 

まだまだ試行錯誤が続く!だが、確実に人工知能活用型リテールへ!

「簡(Jian)24無人コンビニ」を訪問した印象としては、人工知能を活用した無人コンビニ類型は、まだまだ実用化するには時間がかかるという印象である。リアルタイムでの決済スピードも遅く、商品を特定するための画像認証技術もまだ成熟度が低いという印象である。だが、RFIDタグを活用し商品管理していた無人コンビニから、時代は人工知能を活用し商品管理する時代へと確実に移行を初めている点は理解できた。今後も無人スマートリテール業界におけるテクノロジーの進化を見守っていきたい。

Facebook
Twitter
Email
Print