日本と中国が上場投資信託(ETF)の相互上場に正式合意!中国金融市場開放が加速するのか?

4/22、日本と中国は上場投資信託(ETF)の相互上場に関して正式に合意したことを発表した。昨年10月、安倍首相が李克強総理との日中首脳会談で金融分野における関係強化を約束していたが、早ければ5月からETFの相互上場が実現し、日本からの中国株投資および中国からの日本株投資が容易となる。

 

上場投資信託(ETF)の相互上場とは?

昨年の日中首脳会談では、①日本における人民元のクリアリング銀行の指定、②通貨スワップ協定の締結・発行、③日中証券市場の協力強化などが約束されたが、③の具体的な形として、上場投資信託(ETF)の相互上場が早ければ5月にも実現するようだ。

(写真:  )上海で開催された日中ETF相互上場の調印式

 

上場投資信託(ETF)の相互上場とは、中国側から見れば日本株への投資を促進し、東証に上場されている日本株ETF商品と同様のものを上海取引所に上場し、中国の投資家が容易に購入できるようにする。逆も同様であり、上海取引所に上場しているETF商品を東証にも上場し、日本の投資家が容易に中国株投資を実現できるようになるという仕組みである。

(図は、金融庁発表の事務局説明資料2019年1月24日より抜粋)

 

強化される日中証券市場協力の枠組み! 覚書(MOU)に署名

ETFの相互上場に合わせて、日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者、上海証券取引所の蒋鋒総経理などが参加し、両国の証券市場協力に関する覚書(MOU=Memorandum of Understanding)も締結された。今後定期的に証券分野における関係強化に向けた会議が開催されるのだという。

(図は、金融庁発表の事務局説明資料2019年1月24日より抜粋)

既に野村ホールディングスは、昨年5/8に中国証券監督管理委員会に過半出資する合弁会社の設立申請を行っており、中国への本格進出を表明している。大和証券も同様に中国事業強化を事業戦略に掲げており、中国が金融市場開放に向け動きだす中で、日本の大手証券市場も既に中国事業の強化を鮮明にしている。今後、日本の金融機関が中国市場でどのような事業展開を行うのかも非常に興味深い。

実は、最近、欧米のヘッジファンドなどが中国に事務所を構える動きが拡大している。大手米系ヘッジファンドのDE Shawグループも4/15、中国でのプライベートファンドに関する管理ライセンスを取得したことが話題となっている。

今後の米中貿易戦争の進展により、中国の金融市場が大幅に外資開放されていくことを察知した各国の金融機関が中国本土に既に乗りこみ、事業を拡大しようとしている。

米中貿易戦争の中で、中国の金融市場に解放の圧力がかかることは間違いない。金融市場が解放されて行けば、スタートアップ投資、テクノロジー分野にも国際化の波が押し寄せることが予想される。外資企業にとって千載一遇のチャンスとなることは間違いなく、果たして誰がそのチャンスをものにする事ができるか、大いに注目していきたい。

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