深センの電気街華強北(ファーチャンペイ)探訪、既に最先端ITの街とはいえず凋落傾向か|深センIT

深センITもっというと中国ITを代表する場所として華強北(ファーチャンペイ)という電気街のイメージが根強くある。だが、残念ながらここはで既に中国IT革命の中心地ではない。華強北(ファーチャンペイ)は中国IT革命とかなり温度差がある場所だ。

 

  • 深センIOT国際展示会のついでに華強北(ファーチャンペイ)の電気街を訪れてみた。

 相変わらず人だかりは多く、中国全土、世界中からやってきたバイヤーで熱気はある。ご存知ない方に少しだけ深セン電気街である華強北(ファーチャンペイ)のお話をしたい。JR秋葉原の駅付近に今でも少しだけ残っている電気街一帯を100倍近く大きくしたイメージといえば分かりやすいだろうか。もう秋葉原も電気街らしくないので、想像するのが難しいかもしれない。

地下鉄2号線の「華強北(ファーチャンペイ)」駅の周りに広がる比較的広範な一帯が深センを代表する電気街だ。古めかしい商業ビルが立ち並び、その何れもが電化製品や携帯アクセサリー関係の製品、部品を販売している。大方、一階には携帯電話屋及び携帯電話修理屋。2階には携帯電話のケースやスクリーンプロテクターなどのアクセサリー問屋。3階はちょっとしたガジェット系みたいな作りでどこのビルも小規模の個人経営と思しき問屋が立ち並ぶ。大通りは、ドローンが飛行し、裏路地のビルでは、IOT系センサーやら半導体などのパーツが立ち並ぶ特化型ビルもある。歩けば歩くほど面白い特化型店舗が発見でき味のある街ではあるがそうした店の割合は少ない。

ビルの裏口には、運送会社が立ち並び、契約が成立した商品をすぐに配送できる仕組みになっている。最近は、買い付けに来ているバイヤーはインド系や中東系のバイヤーが多いように感じる。いずれにせよ、深センITと言えば、華強北をイメージする人が多いと言っても過言ではないだろう。

 

  • 華強北(ファーチャンペイ)はローテク製品や売れる見込みがある製品を販売する電気街。

 あえて言わせて頂くなら、華強北(ファーチャンペイ)には、もうワクワク感はなくなってしまった。ITの先端トレンドを追いかける人には、華強北(ファーチャンペイ)に足を踏み入れてももはや何も新鮮な刺激はない。

第一の理由としては、携帯アクセサリーなんかは世界中どこでも溢れているし、修理などもどこにでも簡単に出来る。それがビルの一階の一番良いフロアを占拠していることにゲンナリしてしまう。

第二の理由としては、ITのテクノロジー進化に伴い、深センでなくとも中国全土からITのリノベーションが起きている。深センに限っても、華強北(ファーチャンペイ)は単なる問屋街となり先端ITのイノベーションとは全く関係のない街となってしまった。

第三の理由として、ネット通販の拡大である。世界中のどこからでも華強北(ファーチャンペイ)でなくとも直接工場や業者へオーダー出来る。もはや華強北(ファーチャンペイ)に敢えてやってくる理由はない。それは街の活気を数年前と比較して格段に落としている。

第四の理由として、ワクワクするようなガジェットは、当たり外れも大きく、商品のあしも早い。合理的な中国人商人が扱うにはリスクが高い。問屋街である華強北では、売れるのが確実な人気がある商品しか販売しない。必然的にITトレンドの最先端商品が少なくなりワクワク感は低下する。

 

  • 華強北(ファーチャンペイ)と中国IT革命は無関係。

 華強北(ファーチャンペイ)を全面的に否定するつもりはない。今後も、携帯アクセサリーを販売する問屋として世界中のバイヤーを引きつける魅力的な街として生き残っていくこと間違いない。多くのアクセレーターが南山を拠点する中で、HAXなどの一部のアクセレーターオフィスは依然としてここを拠点としている。(HAX訪問については後日記事記載)

言いたいのは、もはや華強北(ファーチャンペイ)を見て、深センや中国のITを論じると大きな誤解をするという点である。華強北(ファーチャンペイ)と中国IT革命は、もはや完全に無関係である。それが、今回華強北(ファーチャンペイ)を訪問して実感した印象だ。

中国のIT革命は、華強北(ファーチャンペイ)でなく、北京や上海、深セン、杭州と言ったIT企業が集まる街の至るところで起きている。

最先端IT動向のトレンドを追いかけるGlotechtrends(グロテックトレンド)としては、華強北の動向はともかくとして、中国IT革命についてよりレポートしていきたい。