出来立て料理を提供するアリババ「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)の新型コンビニ店舗「F2」視察

「盒馬鲜生」は、新しいOMO型スーパーとしてアリババのニューリテール戦略の中核を担い既に中国全土で30店舗に迫っている。そのコンビニ版と言える「F2」が12月4日から上海でテスト運営を行っているので店舗訪問してみることにした。

 

12月4日外灘北部のオフィス街の一角に「F2」がテスト運営を開始

上海の外灘北側に「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)のコンビニ戦略を担う「F2」が開業しているというので早速訪問してみることにした。

現地に到着すると建物の後ろに上海名物のテレビ塔が綺麗に見え、なんとも上海らしいロケーションである。オフィス街で従事する会社員をターゲットとしていることは一目瞭然である。

当サイトで、アリババのニューリテール戦略の中核である「盒馬鲜生」が新しくコンビニ事業に進出し、温かい料理を提供する店舗を計画していると報じたのが10月末のことである。あれからわずか数ヶ月で既に実際の店舗運営を行っているので中国のビジネススピードは本当に早い。

参考記事:アリババニューリテール戦略の中核「盒馬鲜生」がコンビニ進出、温かい料理を提供するコンビニ誕生へ!

「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)の新型コンビニ店舗「F2」は、既に12月4日からテスト運営を開始していたようだ。新しい「F2」の店舗からわずか1.5キロのところに、正規の「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)店舗も開業しており、現段階では「盒馬鲜生」本体と連携し相乗効果を狙った運営を行なっているようだ。

 

「F2」は従来のコンビニのイメージでなくまるでフードコート!?

店舗に入るとまず目につくのはその広さである。800平米規模の大型店舗であり中央には「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)同様に生きた水産物がケースに並んでいる。テーブルがたくさん配置され、店内で食事できるスペースがたくさん確保されている印象である。外側には、寿司屋、弁当屋、飲茶屋、カレー屋、麺類、炒め物屋さんなど並んでおり、ユーザーはまるでフードコートのような感覚で食べ物を楽しむことが出来る。もちろん「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)購入した水産物をその場で調理を依頼することも可能である。

「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)のアプリをダウンロードしてみる。注文できる食べ物の一覧が表示され、テーブルに座りながらスマホから複数の店舗へ同時注文することも出来る。フードコートだと、自ら並んで食べるものを選択するが、スマホで注文すれば、別々の店舗から一品ずつ同時に注文する事が可能で、大変便利である。小籠包とカレーライスなどという奇妙なコンビネーションも容易に可能である。

注文するとものの5分程度で各店舗から食べ物を丸いプラスティックケースに入れた状態で運ばれて来た。お持ち帰りを前提としているのか、使い捨ての容器で食器を洗う手間を省いているのか、いずれにせよ温かい料理が運ばれて来た食べたあとは、ユーザーが各自セルフサービスで食器類を返却するルールとなっている。ちなみに中国の年配者には無理だが、上海の若者にはセルフサービスというコンセプトがだいぶ普及して来ている。

食事している若者に聞くと、オフィスからスマホで食べ物を先に予約して、料理の完成時間を指定して、タイミングを見計らって来店するのだそうだ。従来のコンビニよりも、本当の出来立てを楽しむ事が出来るので気に入っているようだ。

将来的にオーダーした食べ物をオフィスまでデリバリーしてくれる体制が整えば理想的だと話していた。

 

現段階(2月24日時点)では3キロ以内のデリバリーは未対応

現段階では、F2の店舗では「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)が売りにしている3キロ以内30分以内のデリバリーというのを実施していないようである。

天井を見渡してみてもカバンがベルトコンベアーで移動する光景はみることが出来ない。調理した料理をデリバリーしてくれる体制も構築されていない。

「F2」のコンセプトが発表された時には、アリババが3キロ以内30分以内のデリバリーを実現するのか注目されたが、2月24日時点ではデリバリーは実現されておらず、温かい料理のデリバリーや、商品のオンラインでの注文対応を可能とするOMO(ニューリテール戦略)に関してもまだ実現されていなかった。

店員に聞いてみると、オンライン注文に関しては近隣にある「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)で可能なのでそちらで注文して欲しいということであった。F2はまだまだテスト運営の段階であり今後のさらなる進化が期待されるところであった。

GlotechTrend(グローバルテクノロジートレンド)としては、中国のコンビニ競争の激化を今後も見守って行きたい。現在、上海ではローソンやファミリーマートといった日本のコンビニ勢の存在感が圧倒的に大きい。今後、日本勢と中国のコンビニ勢がどう戦いを繰り広げて行くのか大変興味深い話題となりそうだ。