アリババ城下町「未来科技城」が未来都市へと変貌中!杭州のドリームタウン(夢想小鎮)一角にはスタートアップが集結! 

深センはハードウェアのシリコンバレーと言われ注目を集めているが、ソフトウェア分野でスタートアップが集結しているのが杭州である。杭州のドリームタウン(夢想小鎮)には既に1000社ほどのスタートアップが集結し、そのサポート体制も万全だ。

 

アリババ本社一帯の「未来科技城」は、近未来を感じる空間

杭州の中心部から西へ車で40分ほどの距離にアリババが本社を構える「未来科技術城」(ウェイライカージーチャン)と呼ばれる一帯がある。

未来科技城には、時価総額50兆円規模となったアリババ集団の本社を中心にして、海外からの帰国子女組(海亀族)の起業支援を行うサポートセンター(Overseas High-Level Talents Innovation Park) やAIタウンなどが開発され近隣一帯が巨大なハイテク都市を形成し、様々な施設が相互に連携し相乗効果を狙った設計がなされている。アリババを中心に何もない荒野に新しく建設された街だけあって、この一帯は杭州でも独特な綺麗な新しいインフラ環境が整備されている。

交通面でも2018年末に地下鉄駅が複数開通することが予定されており、同時に新幹線駅も開通し飛躍的に交通の利便性が高まることになる。

筆者は2012年からこの地区を拠点として中国でのビジネス活動を行なっているのであるが、当事者の私でもこの2−3年の杭州の急激な変化に戸惑うばかりである。百聞一見ということでいくつか最近の写真を掲載しておきたい。一度でも過去に杭州を訪問したことがある方なら、その変貌ぶりに驚くことは間違いないだろう。

アリババ

Overseas High-Level Talents Innovation Park

未来科技城

AIタウン

 

ドリームタウン(夢想小鎮)には1000社を超えるスタートアップが集結

杭州の「未来科技城」でもっとも注目に値するべきは、スタートアップ企業やアクセラレーターが集結する街であるドリームタウンと呼ばれる一角である。中国語では夢想小鎮(モンシャンシャオジャン)といい、2015年に開業した活気溢れるスタートアップ企業が集結する地区である。

 ドリームタウン(夢想小鎮)

ドリームタウン(夢想小鎮)は、杭州名物とも言える運河沿いに作られ、伝統的な中国風情と近未来を融合した設計となっている。ドリームタウン内部では、運河に沿って並べられたテーブルや椅子で起業家たちが談笑などする光景が見られる。

スタートアップ企業が集まる一帯から向かい側の棟へ移動すれば、そこはアクセラレーターやベンチャーキャピタルなど、スタートアップ企業にとって何よりも重要なファイナンス面やビジネス面での相談を簡単に出来る設備が並んでいる。

アクセラレーターとしては、浙江大学卒業生の起業をサポートするアクセラレーター(浙江大学校友創業孵化器)、アリババが運営するアクセラレーター(阿里人創業基地)、アメリカのシリコンバレーと関係が深い湾西加速器(Bay West Best Accelerator)などが有名であるが合計して47ものアクセラレーターが隣接している。

さらに、ドリームタウン(夢想小鎮)の入り口付近には、若い起業家たちが情報交換できるYouth Entrepreneurship Communityという建物があり起業家たちのパーティなど様々なイベントが開催され情報交換の場として役立っているようだ。起業家たちが自分たちのビジネスアイデアを発表できる空間も用意されており起業家にとっては本当に恵まれた空間である。

ビジネスアイデア発表空間

ある関係者に話を聞くと、新規入居するためには、事前にビジネスプランのプレゼンが必須だという。テナント料を支払えば入居できるというものではなく、審査プロセスを経由し合格した企業だけが入居できるのである。

入居時期としては、6月から7月ごろにもっとも多くの企業が入居し起業するという。おおよそ入居してから4-5ヶ月後となる11月ごろまでにアクセラレーターからファイナンスの目処が立たない企業はスピード感に問題ありと判断され淘汰される可能性が高いという。話を聞いているだけでも過酷な生存競争が伝わってくる厳しい面も併せ持つ。

アリババの城下町ということもあり、元アリババ社員が代表や重要なキーパーソンを務めるスタートアップが全体の4割程度を占めるという。その他には、浙江大学卒業生が関連したスタートアップ、海外からの帰国組が関連したスタートアップなどが目に着くと言えるだろう。

ドリームタウン(夢想小鎮)が開業した2015年3月以来、現在までに1316社のプロジェクトが採用され、12700人がここで仕事をしている。既に3社が株式公開を実現するなど既に成果が現れ始めている。1140以上の金融機関が現在までに258億元(日本円で4500億円規模)もの資金をここで投資しているというからドリームタウン(夢想小鎮)に対する今後の注目が高まることは必須であろう。

GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としても、杭州の「未来科技城」で展開される新しいテクノロジーのトレンドについて、今度も詳細な情報をお伝えして行くつもりである。