行政が主導するビッグデータプラットホーム完成、杭州では行政が「ビッグデータ資源局」を新設アリババなど有力民間21企業が参加

杭州の銭江新都市センターに「ビッグデータ資源局」開設。杭州市公安局などの行政職員とアリババや科大讯飞(iFlytek)など21の民間IT企業などから総勢70名以上が集結。ビッグデータプラットホームを構築。

 

中国ビッグデータ革命の勢いは増すばかり。

ジャック・マーがビッグデータを現代の産業革命の原油と呼び、最近では習近平までも同じようなコメントを発している。ビッグデータを活用したAI革命の進化が加速度を増し人々の身近なところで起きているのだから、この流れを止めるのはもはや至難の技となってきている。

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杭州では、2017年1月からビッグデータを管轄する部署「ビッグデータ資源局」が新設され、9月末から中国公安、杭州環境保護局、杭州市民事局などの行政とアリババや科大讯飞(iFlytek)などの有力民間企業など21社が協力して、それぞれが保有するビッグデータを統合させることでビッグデータプラットホームが運営されている。このプラットホームは、1、誰もが閲覧できるビッグデータ群、2、自分自身のビッグデータ群。3、秘密情報となるビッグデータ群の3つから構成されている。3の部分に関しては、民間企業はアクセス出来ないという説明がなされている。いずれにせよ、行政が民間からビッグデータをかき集め全ての情報を把握できる状況となっているようだ。

 

杭州「ビッグデータ資源局」局長、鄭鎔新氏のインタビュー

杭州「ビッグデータ資源局」長、鄭鎔新氏は、以下のように語っている。「杭州を中国でのインターネットビジネスの中心としたい。ビッグデータはライブラリのようなもので、使用しているかどうかに関係なく、ビッグデータは土地のような資源である。ビッグデータを活用すれば、属性に基づいた人口分布をリアルタイムで把握することができるため、高齢者が多い地区には病院や介護施設を作ったり、子供の多い地区には学校やスポーツ施設を建設することができる。ビッグデータを活用することによって都市計画をより科学的なデータに裏付けられた未来型都市を建設することができる。合わせてIOTを活用することによって、市のすべてのものをインターネット接続でつなぎ、政府がより多くの人々に質の高いサービスを提供することを可能となる。より快適なサービスを廉価なコストで、政府が主導的に行うためには、ビッグデータを有効に活用しなければならない。」と語っている。

 

ビッグデータとプライバシーの関係

ビッグデータと個人情報のプライバシーの関係は、現在各国で最も複雑で難解なテーマとなっている。

しかし、上述したように中国でビッグデータを専門に扱う役所を新設し、民間が取得したビッグデータを集積する形で行政がプラットホームで管理運営するような事例を聞くと、やりすぎではないのか疑問を持つ人もおいだろう。さすがに社会主義でなければ出来ない仕組みだとお手上げだという人もいるかもしれない。しかし、隣国でこれをやられるとテクノロジーの進化という意味では10年後20年後に大きな差が開いてしまう可能性を否定できない。

ビッグデータと個人のプライバシーをどう考えるか、テクノロジーの進化を合わせて大変難しい問題に我々は国家としての回答を見つけ出さなければ時代に突入した。

 

 GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、現在、ビッグデータとりわけ、キャッシュレス社会から取得されたビッグデータが作り上げた社会の闇部に注目して取材を行なっている。テクノロジーの明るい未来を語るためにも、テクノロジーがもたらす暗い部分を目を背けずに考えてみたい。