【キャッシュレス社会の衝撃】マレーシアのキャッシュレス社会化 アリペイやWechatpayの相互乗入実現か?|マレーシア

8月14日発行の「The EDGE」マレーシア版が、とうとう表紙に「Going Cashless」を象徴的なイラストと共に目立つように記載し、中国で改革をもたらしたキャッシュレスペイメントが、マレーシアでも同じように展開するのではないかと特集記事を組んだ。

  • 中国で起きたことは、マレーシアでも同じように現実となる

シンガポールとマレーシアにおいて、圧倒的な人気を誇る週刊経済新聞がある。

その名も「The EDGE」 シンガポール版とマレーシア版がそれぞれ週末に刊行されこれを片手に喫茶店でコーヒーを飲むビジネスマンをよくみかけるものだ。

8月14日号の特集記事の中で、マレーシアの中央銀行である「Bank Negara」の決済システム部長(director of payment system policy dept.) の言葉を引用し、「デジタルペイメントに関して中国で起きたことは、同様にマレーシアでも現実のものとなるだろう」とマレーシアのキャッシュレス社会化について紙面を多く割いて特集している。From: http://www.theedgemarkets.com/categories/malaysia

 

マレーシアでは、今年になってから急速にキャッシュレス社会の話題が話されるようになった。というのも、7月24日にもアリペイを運営するアントフィナンシャルとマレーシで抜群の普及率を誇るプリペイドカードのTouch’n Goが提携したり、Wchatpayの運営元のテンセントが、マレーシアで現地通貨支払いサービス展開に向けライセンス取得を申請するなど、キャッシュレス社会、実現に向けた具体的な動きが展開されている。また、もともとマレー人の他に、中華系、インド系という多民族を要するマレーシアでは、中国やインドのニュースが手に入りやすくキャッシュレス社会化が他国では既に現実のものとなっている情報をよく知っている。

参考記事:【キャッシュレス社会の衝撃】アリペイ(アントフィナンシャル)のマレーシア展開 CIMBの子会社Touch ‘n Goがアリペイと提携|マレーシア

 

  •  マレーシアは、まだまだ現金第一主義。現流通量は増加の一途、現金以外お断りのお店も多数存在する。

そうはいっても、実際マレーシアに足を踏み入れてみれば、現在はまだまだ現金第一主義であることはすぐにわかる。キャッシュレス社会の面影は全くなく人々は分厚い財布を持ち歩き、お店では「Cash Term」いわゆる現金以外お断り、の張り紙も目にすることもある。

マレーシアの商業統計を見てみても、2016年の現金流通(cash in circulation,CIC)は、85.46billionリンギットに及び、取引における現金決済比率は、6.95%と前年の6.62%からも上昇しており、キャッシュレス化の流れとは逆行しているのが現実である。マレーシアでは、未だに現金が王様という慣行が根強く生きていると言って良いでだろう。

 

  • マレーシアが目指すものは、相互乗り入れ可能な決済プラットフォーム?

前述したマレーシアの中央銀行「Bank Negara」の決済システム部長のタン氏は、マレーシアの中央銀行は、一つの決済手段に頼るのではなく、様々な決済手段が相互に乗り入れられるようなプラットフォーム構築を目指すという。さらに、同氏は、中国では、アントフィナンシャルが運営するアリペイと、テンセントが運営するWechatpayの二大巨頭が、相互乗り入れのない独自決済を展開し、二つの大きな独立した島を作ってしまったといい、一つの決済手段が巨大な力を持つことを良しとしない立場をとる。

そこで、マレーシアは、中央銀行主導のもとで、RPP(Retail Payment  Platform)の構築を目指し、より開かれた柔軟なプラットフォームなキャッシュレス社会の実現を目指すのだと言う。

bank megara malaysia

Vision2020の計画のもと2020年には先進国入りを目指すマレーシアであるが、Bank Negara主導のもとでキャッシュレス社会化が実現するのか大変興味深い。