ユニコーン企業最新レポート2018年3月時点(まとめ)日本は現在メルカリ1社、プリファード・ネットワークスの名前は?

世界のユニコーン企業の状況をまとめ。2018年3月時点の世界ユニコーン企業数は237社、うちアメリカ企業が約半数の118社、中国企業が62社である。中国では、北京、上海、杭州、深センの4都市がスタートアップの聖地としての地位を確立している。

 

ユニコーンとは?設立10年未満で10億ドル以上の企業価値!

ここでユニコーンの定義を抑えておきたい。一般的には設立10年未満で10億USD以上(日本円で1070億円程度)の企業価値を上回る未公開企業の総称である。

未公開企業なのに、どうやって時価総額を計測するのかと言われれば、多くのケースが直近のファイナンスでの企業価値を参考にしている。スタートアップがファイナンスを行うときに新株発行を実行する。その新株発行価格は、財務諸表

数値などの業績、保有特許、事業計画など、あらゆる資料を考慮して株式価値が算定される。従って、直近の株式発行価格に発行済株数を掛け合わせたものが参考時価総額として評価されるのである。

ただ、上記のようなユニコーン形式基準が存在するがその基準がどう適応されるかは、リサーチ会社の判断に委ねられるケースが多い。ユニコーン企業分野に強いリサーチ会社としては、現在「CBinsights」と「China Money Networks」というサイトが有名である。例えば「CBInsights」では、アリペイを運営するアントフィナンシャルの名前はユニコーンリストに登場しない。おそらく、理由としてはアントフィナンシャル設立が2014年であるが、その前身として2004年からアリペイとして企業運営していた歴史があるため、純粋に設立10年以内の企業として評価されていないと思われる。一方の「China Money Networks」のサイトでは、アントフィナンシャルを企業価値75ビリオンUSDの世界最大のユニコーン企業として第1位に評価しており、ユニコーンリストは、リサーチ期間によって、差異が生じるのである。

参考サイト:CBinsights unicorn / China Money Network’s China Unicorn Ranking

 

 

日本のユニコーンはメリカリに加え「プリファード・ネットワークス」が登場予定!?

CBinsightsの統計では、2018年3月時点で237社のユニコーン企業が世界に存在し、うち118社(49.78%)をアメリカ企業、2位の中国が62社、イギリス13社、インド10社、ドイツ4社と続いている。日本は1社となっており「メルカリ」だけが登場している。日本のディープラーニングを得意とするAI企業である「プリファード・ネットワークス社」の名前はまだ反映されていないようだ。トヨタやファナックなど名門企業と提携し、直近ファイナンス時点での推定時価総額は2300億円規模に達しユニコーン入りを果たしたはずなので、近々CBinsghts のリストに反映されることになるだろう。日本のユニコーン数は「メリカリ」に加えて「プリファード・ネットワークス」が入り、2社ということになるだろう。

 

 中国ユニコーンが集積する地区「北京、上海、杭州、深セン」

中国では「北上杭深」という言葉が使用されるようになってきているが、これはスタートアップが集積する4つの都市の総称である。北京、上海、杭州、深センの4都市に多くのスタートアップが集まっているのである。

China Money NetWorksからの資料を活用して中国の地区別ユニコーン企業数をグラフにすると、1位は北京54社、上海28社、杭州13社、深センが10社、その他15社となっている。さらに面白いことはユニコーン企業の時価総額を合計してみると、企業数では上海が杭州の倍以上の数であるにもかかわらず、時価総額ベースでは、杭州が既に上海ユニコーン企業の時価総額を2倍近く上回る数値となっている。アリババやアントフィナンシャルのサポートを受けて、杭州を拠点とするスタートアップ企業が、急速に成長しておりスタートアップ業界での杭州の存在感が俄かに高まっていることが証明される数字である。

中国のユニコーン企業が、中国IT巨人であるBATのサポートによって支えられていることも間違いない。China Money NetWorksが公表する中国のユニコーンリストの中で、テンセントからの資本を受け入れる企業が37社、アリババ系が27社、百度系が16社と多くの企業が、BATと関係を有していることが理解できる。ご存知のように、テンセントの本社は深セン。アリババの本社は杭州。百度の本社は北京であることを考えると、BATの存在と、ユニコーン企業数とその都市の発展の関係は無視できるものではないようだ。

GloTechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としても、今後もユニコーン企業の動向を追いかけて行くつもりである。