アリババがニューリテール関連企業を統合?Ele.me、口碑、盒馬鲜生がニューリテール新会社へ移行か?

8/7,ロイター通信の報道によると、アリババはグループ企業であるEle.me(ウアラマ)、口碑(コウベイ)、盒馬鲜生(ファーマーションシェン)といったニューリテール戦略に関連する企業を統合し新会社を設立するようだ。アリババグループ内にニューリテール戦略を統括するスーパーユニコーンが誕生する運びとなった。

アリババグループ内に点在するニューリテール関連企業を一つに統括!

8/7、ロイター通信はアリババグループの食品デリバリー事業を統括し新会社を設立しテンセントグループの美団(meituan)と対抗すると報道した。

現在、アリババは中国全土においてニューリテール戦略の拡大に注力しているのであるが、ニューリテール戦略を担う企業がグループ内に複数存在している複雑な状況を改め、企業再編によってニューリテール戦略を担当する単独企業をグループ内で明確にする方向のようだ。

Ele.me(ウアラマ)、口碑(コウベイ)、盒馬鲜生(ファーマーションシェン)などニューリテール戦略の中核企業を新会社を設立し一つに統合し、同時に30-50億USD(日本円でおよそ3300億円から5500億円)の資金調達を実行する構えだ。合併後の企業価値は250億ドル(2兆8000億円程度)に達し、アリババグループ内にニューリテール戦略を担当するスーパーユニコーン企業が誕生することとなる。

参考記事:アリババと口碑(こうべい)がタッグを組んだスマートレストランが1/28日杭州に正式オープン!

ニューリテール戦略を明確にする企業再編!

2016年末にアリババ本社がある杭州で開催された雲栖大会(The Computing Conference)において、ジャック・マーがニューリテールという言葉を初めて用いてから、はや1年10ヶ月の歳月が経過しようとしている。

この間、多くのニューリテール戦略が実行され、現在はニューリテール戦略の全貌が明らかとなりつつある。このタイミングで、アリババグループ内に点在するニューリテール戦略関連企業が、再編され統合するのは極めて合理的な話なのである。

今回、統合対象となる主な3つの企業は以下である。これらの企業が統合され、ニューリテール戦略を統括する新会社へ移行されることとなりそうだ。統括後は、ニューリテール戦略に特化するアリババグループ企業として、ニューリテール戦略に戦略立案からビジネスモデルの実行を進めて行くことになりそうだ。

1、 Ele.me(ウアラマ) = デリバリーチェーンを統括する(この場合のデリバリーとは、通常の物流システムでなく、都市部を中心として短時間での快速デリバリーを指す)

2、 口碑(コウベイ) = O2Oを統括する。ニューリテール戦略が最終的にゴールとするライフスタイルのデザイン設計を担当。

3、 盒馬鲜生(ファーマーションシェン) = ニューリテール戦略フラッグシップ店(旗艦店)として目に見える形でニューリテール戦略の普及、促進に寄与する。

参考記事:【アリババニューリテール戦略の全貌】第1回:オンラインとオフラインの融合、これぞ新しい小売「O2Oの最先端」だ。

 

ソフトバンクは、絶妙のタイミングでビジョン・ファンドからEle.me(ウアラマ)へ投資!

アリババのニューリテール関連事業の組織再編と同じタイミングで噂されているのが、ソフトバンクグループのビジョン・ファンドからのEle.me(ウアラマ)への30億USD規模の出資である。Ele.me(ウアラマ)の新規資金調達に関連して、ソフトバンクが主導的な役割を果たすというのである。

ソフトバンクの狙いは、もちろんEle.me(ウアラマ)への単独投資ではなく、その先にあるニューリテール戦略に関連した組織再編後の新会社への投資なのである。ソフトバンクは、もともとアリババの大株主として中国ビジネスにおける存在感は大きいが、今回のニューリテール関連会社への投資を実行することで、ニューリテール戦略の中心に日本のソフトバンクが躍り出る可能性が浮上して来たあるのである。最近、アリババを日本企業だとシニカルに表現する中国人も多く、中国国内においてソフトバンクのプレゼンスが高まっている。最近のソフトバンクの株価上昇は、こうした事情と無関係ではないであろう。

アリババグループ内のユニコーン企業のまとめ

付加的になるが、良い機会なのでアリババグループ内のユニコーン企業について少し整理しておきたい。

アリババグループ内には、多数のユニコーン企業が存在しているのであるが、特に3つのスーパーユニコーンの存在感が大きい。1つ目は、アリペイで有名なアリババグループのフィンテック企業である「アントフィナンシャル」である。2つ目は、クラウド事業を統括すると同時に、アリババ経済圏から発生するビッグデータの蓄積、解析を担当する「アリババクラウド」である。3つ目は、アリババグループの物流部門を担当する「 菜鳥網絡(Cainiao Network) 」である。

さらにユニコーン企業として「淘票票(タオピャオピャオ)」「钉钉(ディンディン)」「アリババ音楽」などが存在する。今回、ニューリテール関連企業として企業統合が噂される「Ele.me(ウアラマ)」と「口碑(コウベイ)」もユニコーン企業である。

その他にも人工知能分野で有名なユニコーン企業であるSenseTime社やMegvii社などへの投資など外部ユニコーン企業への出資も数多い。簡単にアリババに関連するユニコーン企業を下にリスト化したので参考にしていただけると幸いである。

さて、ニューリテール戦略が今回の企業再編によってますます加速することになりそうだ。今回の企業再編によって、ニューリテール戦略はビジネス戦略を模索する段階から、加速する段階へ移行することになる。今後のニューリテール戦略の展開からますます目が離せなくなりそうだ。

Facebook
Twitter
Email
Print