アリババが食品デリバリーの餓了麼(ウアラマ)を買収協議、ニューリテール戦略のポテンシャルが拡大!?

アリババが食品デリバリー企業である餓了麼(ウアラマ)と買収協議中報道。まだ両社から正式なコメントはないものの買収が実現すればアリババのニューリテール戦略の一角に食品デリバリー分野「餓了麼」が加わりエコシステムが拡大する。

 

餓了麼(ウアラマ)は、ユニコーンランキング14位の中国食品デリバリー最大手!

中国メディアの報道によれば、アリババは95億USD(日本円で1兆200億円、一株あたり0.6517USD)でアリババが保有する以外の全ての餓了麼(ウアラマ)の株式(60%程度)を百度などから購入することを協議しているという。双方とも正式なコメントを出していないが問い合わせに対して肯定も否定もなされていない。

香港のユニコーン企業掲載サイトであるChina money networkによれば、餓了麼(ウアラマ)は堂々のユニコーンランキング14位の企業であり、その推定時価総額は6ビリオンUSD(日本円で6600億円程度)に及ぶ。

https://www.chinamoneynetwork.com/china-unicorn-ranking

 

青いジャンパーを着た蜂鳥配達員が中国食品デリバリーを支える

中国の都市部を歩けば、青いジャンパーを着たバイクデリバリーの「餓了麼」(ウアラマ)と、黄色いジャンパーを着た美団外売(メイトゥンワイマイ)のバイク部隊を頻繁に見かける。こうした食品デリバリーでユーザーが負担するコストは一回につき5-6元(80円から100円)、一定の注文金額を越えればユーザーが負担する配達コストが免除されることも多いためこの数年で急拡大した分野である。「餓了麼」(ウアラマ)の青いジャンパーを来た配達員は「蜂鳥配達」と呼ばれ現在既に全土で300万人を超える規模となり2000都市以上をカバーしている。

餓了麼(ウアラマ)は、2016年4月にアリババから12億5000万ドルの資金調達を獲得しアリババ陣営としてアリババとの連携を進めている。一方の美団外売(メイトゥンワイマイ)には、早くからテンセントからの資金が舞い込んでおり、この分野でもアリババとテンセントがマーケットのシェア争いを繰り広げているのである。

 

アリババニューリテール戦略のまとめ、8路大軍(baludajun)

実はアリババによる「餓了麼」(ウアラマ)の完全買収が実現すれば、アリババが推し進めるニューリテール戦略に食品デリバリーという強力な援軍が加わることを意味する。最近中国メディアではアリババのニューリテール戦略を8路大軍(baludajun)という言葉で説明されることが多くなって来ているのであるがその8つの路(チーム)とは以下を意味している。

1、Tmall オンラインのリテールショップを統括するチーム

2、銀泰(INTIME) オフラインの店舗をと統括する百貨店チーム

3、蘇寧電器 オフラインの家電のリテール店舗を統括する家電チーム

4、盒馬鲜生(ファーマーションシェン)、F2 など 食品を扱うスーパーマーケットチーム

5、コウベイ(Koubei)チケット、食品デリバリーなどのローカルライフサポートを統括するチーム

6、 農村タオバオ、農村分野でのEコマースを統括するチーム

7、スマートコンビニ アリババが展開するスマートコンビニ統括チーム

8、Home Living  リテール店舗で家具や生活用品を統括するチーム

当サイトでも、こうした8つのチームの全てをまだ説明しきれていないのが残念であるが、これらの分野でオンラインとオフラインを統合(OMO=Online Merger Offline)してしまおうというのがニューリテール戦略の真の狙いなのである。

 

餓了麼(ウアラマ)が担うニューリテール戦略内の役割とは?

当然、「餓了麼」(ウアラマ)は上記の5番目に記載した食品のデリバリー業務を中心にニューリテール戦略に参画することになる。そして、可能性としては4で記載したスーパーマーケット分野にも入り込む可能性がある。

現在「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)では、店舗から3キロ以内の住民に注文から30分以内のデリバリーを実現している。現在のオペレーションでは「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)では、店舗ごとに独自のデリバリースタッフを配備しているが、今後の展開次第では「餓了麼」(ウアラマ)の蜂鳥配達員が食品デリバリー分野の役割を担うことが実現する可能性があるかもしれない。同様に「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)が新しく展開した温かい料理を提供するコンビニ店舗「F2」でも「餓了麼」(ウアラマ)の食品デリバリーノウハウを活用することで容易に出来立て料理のデリバリー分野の充実を推し進めることが可能となるのである。

参考記事:出来立て料理を提供するアリババ「盒馬鲜生」(ファーマーションシェン)の新型コンビニ店舗「F2」視察

いずれにせよ、アリババによる「餓了麼」(ウアラマ)の完全買収が実現すれば、オンラインとオフラインを融合するというニューリテール戦略がより進化し、壮大な「ニューリテール戦略エコシステム」を構築する可能性を秘めているのである。

Gltoechtrends(グローバルテクノロジートレンド)としても今後のニューリテール戦略の動向にますます注目せざるを得なくなった。