2017年総括、中国スタートアップの資金調達概況、2017年22社の新ユニコーンが誕生!?

2017年の中国スタートアップを取り巻く資金調達の動向を振り返ってみたい。上期のキーワードは「シェアエコノミー」シェア自転車、シェア充電器などに投資家の資金が殺到した。後半は「無人コンビニ」に移行。AIは通年活況。続々と中国で新ユニコーンが誕生している。

 

2017年度は中国で新しく22社のユニコーンが誕生!?

ある中国メディアの情報によると今年は新しく22社の新しいユニコーンが誕生したという。このうちの6割に及ぶ企業がアリババあるいはテンセントからの資金を獲得しているという。

ユニコーンとは、時価総額1ビリオンUSD(日本円で1150億円程度)以上の上場予備軍ということであるが、現在中国ではユニコーン(時価総額1ビリオンUSD,日本円で1150億円程度)に近い時価総額のユニコーン予備軍企業がたくさん存在しており、直近のフィナンス動向や企業評価次第で続々と中国に新しいユニコーンが誕生する状況となっている。

既に香港拠点のCHINA MONEY NETWORKというサイトでは実に102社に及ぶ中国企業がユニコーンとして掲載されている。

当サイトが頻繁に参照するNY拠点のリサーチ企業「CB insights」の情報でも59の中国企業がユニコーンとして掲載されている。

2017年中に22社が新しくユニコーンに加入したことになる。

 

2017年の中国のスタートアップのファイナンス状況(総括)

さて、2017年の中国のスタートアップに関連する資金調達動向をまとめておきたい。

総論としては、2017年が中国のスタートアップ企業にとって資金調達という意味では極めて良い環境に恵まれた年であったことは間違い無い。とりわけ、現在の産業革命とも言われるビックデータや人工知能関連のスタートアップ企業には、通年を通じて大量の資金が舞い込み投資家サイドの投資意欲は極めて旺盛であった。おそらく、来年以降もこの傾向が続き有力な人工知能関連のスタートアップには引き続き大量の資金が舞い込むことになるだろう。

若干気になる点としては、中国での人工知能分野のバリュエーションが高いという点である。同じような事業計画の企業がアメリカで資金調達した場合の2-4倍のバリュエーションが中国の有力スタートアップにはつくとも言われており、人工知能分野に対する投資加熱はバブル的な要素を孕んでいるとも言えなくは無い。

各論としては、2017年は前半のシェアエコノミーブームと後半の無人コンビニブームと分けて考えることができる。2017年前半にブームとなったシェアエコノミーに対する投資は、まさにバブル的な状況となり、シェアエコノミーを冠するスタートアップであれば、「シェア自転車」に始まり「シェア充電器」「シェアアンブレラ」「シェアカー」「シェアジム」に到るまで、多くの投資家資金がスタートアップに容易に舞い込んだ。2017年半ばあたりから、風向きが変わりシェア自転車を巡って多くの企業が倒産したことから、投資家の投資熱も一気に冷めたものとなった。多くのシェアエコノミーに挑戦したスタートアップ企業が失敗し、その後急速にこの分野に関する投資家の見方が厳しくなった。

シェアエコノミーブームに変わって、2017年後半から新しい投資先として登場したのが「無人コンビニ」や無人化を活用した「スマート棚(コンビニ棚)」や「自動販売機」の分野である。人工知能の発展と呼応する形で小売店のスマート化が加速しており、ここには現在も多くの投資家の資金が舞い込んでいる。

 

中国のユニコーン企業リスト 59社

中国のユニコーンリストは、多くの場所で見られるが、なかなか事業内容まで踏み込んでいるリストはあまり存在しない。今回、簡単ではあるが事業内容まで記載したので、参考にしていただけると幸いである。

GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、こうしたユニコーン企業の動向に注目して、興味深い情報を来年以降もお届けしていくつもりである。