滴滴出行(Didi Chuxing)に強力ライバル出現!東風汽車、第一汽車、長安汽車の自動車メーカーがライドシェア「T3出行」設立!

3/22, 中国の三大自動車メーカーである、東風汽車、中国第一汽車、長安汽車が合同で新会社「T3出行」を設立しライドシェア企業を立ち上げた。最初に南京でサービスを開始し、2019年中にも重慶、武漢、広州、杭州、天津の合計6都市でサービス展開を開始し、2020年には大多数の省都都市をカバーする計画だという。滴滴出行(Didi Chuxing)にとっては、自動車メーカー連合という今までにない強敵の出現で業界大手の座に危機が忍び寄るかもしてない。

 

中国の自動車トップ企業3社が共同で「T3出行」を設立し滴滴出行(Didi Chuxing)に対抗!

3/22, 中国の三大自動車メーカーである、東風汽車、中国第一汽車、長安汽車が合同で新会社「T3出行」を設立しライドシェア分野に参入した。新会社にはアリババ、テンセント、蘇寧電器など大手インターネット企業も資本参加しており、そのポテンシャルの高さに注目が集まっている。中国のライドシェア業界No1企業といえば、ライドシェア黎明期から注目を集め、2016年8月のUber買収で絶対的王者となった滴滴出行(Didi Chuxing)が圧倒的な存在感で君臨しているが、「T3出行」の出現によって、中国ライドシェアの業界マッップが大きく塗り替えられる可能性がありそうだ。

 

「T3出行」は自動車メーカーが母体となるライドシェア企業!自動車供給に不安なし!

中国ライドシェア業界で絶対的な地位を占める滴滴出行(Didi Chuxing)であるが、ユーザーからの多くの不満が指摘されているのは事実だ。不満として挙げられるのは、1)料金に対する不満(混雑時や悪天候の時などは値段が変更)、2)安全面(昨年話題となった殺人事件などの悲劇的な事例)、3)乗車する車の車種は来てみないと厳密にはわからない、4)ドライバーが登録者と一致しているのかの確認問題などである。

こうした問題に対して、滴滴出行(Didi Chuxing)も日々改善の努力はしているが、今回、自動車メーカーが中心となって設立された「T3出行」は、上記のような問題をハード面から解決する力を持ち合わせていると言える。

例えば、T3出行のライドシェアサービスでは、自動車メーカーであるが故に採用可能な戦略として、統一車を使用するという。これにより、車の性能面でのサービスレベルが一定化することはもちろん、車内の共通オペレーティングシステムと連携する形でライドシェアアプリを搭載することが可能となる。車の稼働の際に顔認証技術を活用することで、ドライバーと登録車両の不一致という登録を巡る根本的な問題も容易に解決することが可能となる。滴滴出行(Didi Chuxing)は、スマホアプリを活用しデバイスとドライバーを関連させる論理構成であったが、T3出行では車のOSを通じて、車そのものとドライバーを一致させるという論理構成でライドシェアモデルが実現するのである。

もちろん、T3出行で活用される統一車には、新エネルギーに対応した車両が活用され、環境に配慮するビジネスモデルをも同時に実現可能となる。将来的な自動運転対応へのシフトも容易に実現すると考えられる。なぜ、今まで自動車メーカーがライドシェアのビジネスモデルに本格的に参入してこなかったのが不思議なくらいである。

 

圧倒的な勝ち馬である滴滴出行(Didi Chuxing)にも果敢に挑戦する中国の起業家たち!

ちなみに、滴滴出行(Didi Chuxing)は、現在の推定時価総額620ビリオンUSDに達し、メガコーンとして君臨する巨大企業で来年には株式公開も予定されているという。しかし、Uberのライドシェア事業と同様に滴滴出行(Didi Chuxing)も黒字化の目処は未だ立っておらず、ビジネスモデルとしての完成度には隙があるのも事実である。

参考記事:

CBInsightが最新ユニコーンリスト(2019)を発表!米中貿易戦争の中で中国のユニコーンシェア率は減少へ!

そこに参入してきたのが、今回の中国の三大自動車メーカーというわけである、東風汽車、中国第一汽車、長安汽車のライドシェア参入の背景として、中国のマクロ経済悪化による自動車販売の不振があり、ライドシェア事業に余剰の生産自動車を振り分けるという思惑もあるだろう。しかし、既に中国ライドシェア市場で圧倒的なシェアを誇り、既に勝ち馬として目された滴滴出行(Didi Chuxing)に挑戦していこうとする気概は、中国の起業家ならではであり、中国デジタライゼーションが凄まじいスピードで進化する理由の一つがここにあるような気がする。

滴滴出行(Didi Chuxing)に対して、敢えて自動車メーカーが連合し新会社を設立して対抗しようとする姿勢、この行動に対し、アリババ、テンセントなどテクノロジー大手が資金、技術支援で応援していこうとする空気感、これこそがまさに中国デジタライゼーションのダイナミズムの大きな秘密なのである。

当サイト(GloTechTrends)としても、中国ライドシェア業界を巡る企業間同士のハイレベルな戦いに注目していきたい。

Facebook
Twitter
Email
Print