中国の滴滴出行(DidiChuxing)がなかなか捕まらない!急増する「ライドシェア難民」!

ここ数週間中国で滞在しているが、ライドシェア、とりわけ滴滴出行(DidiChuxing)がなかなか捕まらない。7月から施行された違法業者の新規制の影響なのかシステム変更の影響なのか?市民のライドシェアに対する不満は確実に増加している。

 

ラッシュアワー時は「ライドシェア難民」続出!

ここ数週間中国に滞在しているが、以前と比較してライドシェアサービス、とりわけ滴滴出行(DiDi Chuxing)のサービスレベルが低下しているように思えてならない。とにかく、ライドシェアがなかなか捕まらず画面には「現在あなたの車を探しています」との表示が延々と続く。「ライドシェア難民」である。

実はつい先ほども、滴滴出行(DiDi Chuxing)を巡り問題が発生した。筆者が江蘇省にある蘇州市のある地点かから宿泊先のホテルまで戻ろうとした時である。高徳地図アプリから滴滴出行(DiDi Chuxing)を選択してライドシェアの予約ボタンを押すが、画面には、「現在あなたの車を探しています」と表示されたまま、延々とライドシェアを確保できないままだ。実は、この数週間の中国滞在中、上海、杭州でも同じような経験をして、「ライドシェア難民」となり多くの時間を無駄にしてしまった。

 

しばらくして、ようやくあるドライバーが承諾し8分の待ち時間が表示された。しかし、5分ほど経過しても地図上に表示されたドライバーの位置情報は一向に動こうとしない。しびれを切らし、電話をしてみるとなんと、「今混雑しているから、そちらからキャンセルしてくれ。」という。せっかく苦労して確保したライドシェアであるし、相手依頼のキャンセルであるため最低でもドライバーからキャンセルするように促すと、しぶしぶこちらに向かうという。どうやら、ドライバー側からキャンセルすると、ドライバーとしての評価が低下するのでこちらからの意思でキャンセルするのを待っていたようだ。

実は、最近中国のライドシェアサービスで、注文が殺到する時間や混雑する場所などで、なかなかライドシェアが捕まらないという不満を数多く口にする。混雑時は、オプション機能である価格追加機能で5元、10元などの「一時的追加コスト」を負担してようやくライドシェアが確保できるという具合である。

ライドシェアのビジネスモデルが現れる前は、中国では日常的にタクシーを確保するのが困難で「タクシー難民」と揶揄されていたが、結局のところ、以前と同様に「ライドシェア難民」現象が各地で復活しつつあるのである。

参考記事:進化する中国地図「高徳地図アプリ」とは?「タクシー」「バス」「シェア自転車」移動手段のプラットフォーム化へ!

 

滴滴出行(DiDi Chuxing)が圧倒的な企業規模となり市場を独占へ!

数年前に、ライドシェアが登場した時の中国は本当に社会が劇的に変化したことを感じたものだ。当時は、ライドシェア企業側の競争も激しく、ユーザーを獲得するためプロモーション連発の状況だったので、ユーザーとしては有難い時代が続いた。

だが、現在ではライドシェア競争がひと段落し、多くの都市で滴滴出行(DiDi Chuxing)が圧倒的な市場シェアを占めるに至った。滴滴出行(DiDi Chuxing)が、市場独占する中で、従来は頻繁に行われたプロモーションはほぼなくなり、同時にドライバーが滴滴出行(DiDi Chuxing)に上納するコミッション率も引き上げられた。結果として乗車運賃は、従来のタクシーと同等もしくはそれ以上となっている。繁忙期や混雑地域には、追加料金指定をしないと一向にライドシェアが捕まらない状況が続いているのも、もはや滴滴出行(DiDi Chuxing)が市場を寡占し、価格をコントロールできるようになっているからである。

おまけに、一般のタクシー業者もごく普通に滴滴出行(DiDi Chuxing)アプリを活用するようになり、以前劣悪と評されたタクシードライバーたちが、そのまま滴滴出行(DiDi Chuxing)のアプリを使用している点も要注意である。(アプリ選択から通常タクシーを排除することも可能)

 

滴滴出行(DiDi Chuxing)の寡占形成で、ライドシェア業界の動向に注意!

実は、2018年5月に起きた「滴滴出行」(DiDi Chuxing)のユーザー殺害事件を受けて、北京では今年の7月1日から違法タクシー業者を取締るための新規則が施行されている。違法ドライバーが締め出されたことでライドシェア台数が減少し、ユーザーがなかなかライドシェアを確保できない状態が続いているのではないかと言われている。そして、北京だけでなく、他の都市も同様の規制が開始されているとも言われており、現時点の8月において、ライドシェアが捕まりにくい現象が各地で発生しているとの話もある。

だが、ライドシェアに対する中国市民の不満は、規制の始まる7月以前から既に頻繁に耳にするようになっていた。シェアエコノミーの代表格として、人々の移動を快適にしてくれたことは間違いないが、結局のところ伝統的なタクシー業界が独占していたマーケットを滴滴出行(DiDi Chuxing)が独占している状態にすり替わっただけだと言うのである。

独占状態が続くと、社会によろしくない結果を生じさせる可能性が高いことは歴史が証明している。中国ライドシェアマーケットで、ジャイアントとなった滴滴出行(DiDi Chuxing)の今後の動向に注目していく必要がありそうだ。ライドシェアビジネスモデルの分析はそれからでも遅くないのかもしれない。

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