マイニング世界2位Canaanが7nmASICマイナーの大量生産を開始!ハッシュレート競争の終着点は?

8/8 マイニング業界2位のCanaanが杭州にて世界初の7nmマイナーの大量生産開始を発表した。マイニング業界標準である16nmASICを7nmにアップグレードする。ハッシュレートは30TH/sまで向上するが、そろそろビットコイン発行上限(2100万BTC)も意識する必要がありそうだ。

 

7nmASICチップを搭載した新型Avalon Minarのハッシュ値は30TH / s!

8/8は、マイニング業界2位のCannan(杭州嘉楠耘智)が本社のある杭州で記者会見を行い、兼ねてより進出を公言していた世界初となる7nmASICマイナーの大量生産を発表した。製造は台湾の世界最大の半導体製造ファウンダリであるTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd)が担うという。

既にCannanは、7nmASICチップを搭載した新型Avalon Minarシリーズの初回出荷を完了し、今後は7nmASICの量産体制に突入する。新型Avalon Minarは、従来主流であった16nmASICチップと比較して大きさで40%の縮小化を実現し、処理速度では65%の向上が見られるという。大幅に電力消費量削減に貢献し今度のマーケットシェア拡大が見込まれている。

出荷済みの新型Avalon Minarのハッシュレート(仮想通貨のマイニング計算力を示す単位)は、30TH / sにまで向上しているのだという。半年前まで主流とされていたCannan社製のAvalon Minar821のハッシュレートが11TH/s、業界最大手であるBitMain社製のAntMinarS9のハッシュレートが14TH/sと言われていただけに、このハッシュレートがいかに突出した性能を示しているかご理解いただけるであろう。マイナーたちの大きな買い替え需要が発生する事になりそうだ。

 

日本でもGMOが7nm ASIC分野へ参入を表明!10月末から出荷

実は日本で既にマイニング事業に参入しているGMOは、Cannan社に先駆けて6月6日に7nmマイニングASIC「GMOマイナーB2」の発売を開始している。公式文書によれば、電力消費量20%の削減を実現し、受注を開始しており10月末を目処に順次納品予定だという。「GMOマイナーB2」は、ビットコイン、ビットコインキャッシュのマイニングに対応しており、ハッシュレート値で24TH/sを実現、マシンをケーブルでつなぐだけで稼働するデイジーチェーン接続にも32台同時に対応するという。

参考文書:GMOからの公式リリース文書

 

マイニングはコストとビットコイン価格のトレードオフ関係

日本では、ビットコインの相場上昇に同調する形でマイニングがもてはやされた時期があったが、今では一時のブームも沈静化しさほど話題に上らなくなった。最近は仮想通貨の価格低迷が続いており、ハッシュレートが如何に向上しようとも、マイナーにとって採算が合わない状態が続いているのである。

現在、世界の3大マイニング関連企業と言われる企業は、いずれもが中国企業である。高性能なASICチップを搭載したマイナー機器を開発、販売し、自らもマイニングする事で業績を驚異的に成長させて来た。

参考記事:深セン華強北に殺到するマイニング機器バイヤー!BitMain社はASICマイナー分野で世界シェア8割を独占!1/23

しかし、忘れてならないのはビットコインには2100万BTCという発行上限が設けられている事である。2018年時点において、既に80%を超えるビットコインが発行済みの状態であり、マイニングに対するリワードは4年ごとに半減する設計となっている。もはや個人レベルでマイニングに参入しても報酬をもらうことは大変困難な状況である。やがて、さらに競争が激化し業社すらマイニングをしない時代がやってくる可能性もなくはない。マイナーが参入しないビットコインはその仕組み自体が維持できないのである。

マイニング業界をリードしてきた中国マイニング業界のトップ3は、今年度に入り同時に香港市場への株式上場を申請している。既に彼らは、稼ぎ頭であったマイニング専用ASICチップ開発から人工知能向けの汎用性の高いチップの製造に徐々にビジネスシフトしている点も忘れてはならない。

現在、産業界で導入が進められているブロックチェーン事例の多くは複雑なマイニングを要しないクローズド型である点も、この業界に大きな影響を与えそうである。

参考記事:ASICマイニング最大手「BitMain」香港上場へ!ブロックチェーン業界最大のIPOが秋にも実現!

様々な意見が交錯する仮想通貨業界であるが、この先は誰もが見たことのない世界に突入することになる。ハッシュレート競争の先には、果たしてどんな世界が待っているのだろうか。

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