テンセント陣営OMO店舗「超級物種」(チャオジーウージョン)最新探訪記(杭州店)OMOの可能性

アリババが注力するニューリテール戦略にテンセントも本格参入スタート。なんと既にテンセント陣営のOMO店舗「超級物種」(チャオジーウージョン)が杭州に開業していた。「盒馬鲜生」と比較しながら探訪レポートをお届けしたい。

 

杭州はすでにOMO店舗の戦国時代へ突入。O2OでなくOMO(Online Merger Offline)という言葉が一般化

当サイトでは、アリババのニューリテール戦略をO2O型の戦略と表現していたが、今回からOMOという呼び方に変更したい。理由としては、第一にアリババが目指すO2O型の戦略が従来のオンラインToオフラインいう言葉とイメージ乖離が大きくO2Oという言葉では具体像を的確に捉えにくいこと。第二に中国でもOMOという言葉が一般化してきているからである。

OMOというのは、Online Merger Offlineの略称であり、オンラインとオフラインの融合あるいは合併のような意味合いがある。まさに、ニューリテール戦略がオンラインとオフラインを統合して一つの新しい産業を生み出す可能性がある点を考慮するとMergerという言葉を用いた方が適切のように思われる。

今後は、当サイトでもOMO(オンラインとオフラインの融合)という言葉を多用してニューリテール戦略を説明することにしたい。

 

テンセント陣営のOMO店舗「超級物種」(チャオジーウージョン)が杭州に開業

テンセントが昨年の12月に小売業界大手「永辉(ヨンフイ)超市」の株式を取得しニューリテールビジネスである小売に参入するお話は以前にもお伝えしている通りである。

参考記事:ニューリテール分野(新しい小売)でもテンセントとアリババの激突!?テンセントも小売業界大手の永辉超市の株式取得へ

小売業界大手「永辉(ヨンフイ)超市」は、全国でおよそ500店舗を展開している。これが今後、テンセントの手によってOMO型店舗に生まれ変わると想像するとアリババとしても安泰ではない。アリババとテンセントの小売業での激しい攻防は、既に幕開けされたと言えるだろう。

さて、今回訪れた「超級物種」(チャオジーウージョン)は、大型ショッピングモール印象城(INCITY)の一階にある。同じ建物の3階4階部分にはWalmartが入店しているのにあえて強気の出店である。

店内に入り第一印象は、極めて盒馬鲜生(ファーマーションシェン)の店舗コンセプトと類似しているという点である。

目立つ場所に生きた海産物を配置してユーザーを目で楽しませながら、注文した海産物をその場で調理してくれ、出来立ての料理をテーブルで楽しむことが出来る。さらに、奥へ移動すると美味しそうな牛肉の量売販売スペースがあり、その場で焼き加減を聞きながら料理してくれ、その場でご飯やスープやサラダと一緒に食することが出来る。美味しい牛肉が手に入りにくい中国でありがたい話である。

ちなみに、タラバガニの値段を比較すると盒馬鲜生(ファーマーションシェン)と「超級物種」(チャオジーウージョン)の価格が全く同じであり、コンセプトだけでなく価格まで酷似しているので少し拍子抜けしてしまう。

面白いビジネスアイデアがあれば、すぐに二番手三番手が参入する中国の商習慣がここでも展開されており面白い光景である。

商品に店舗されたQRコードをスキャンすれば、同じくオンラインでの購入も可能で配達可能となっている点も同じで、ビジネスのコンセプトはほぼ盒馬鲜生(ファーマーションシェン)と同じだと思って貰えば良いだろう。

OMOの動きをどう捉えるたら良いのだろうか?

「超級物種」(チャオジーウージョン)が、あまりに盒馬鲜生(ファーマーションシェン)と酷似しているため、店舗訪問報告はこれくらいにして、ニューリテール戦略について少し考察してみたい。

実は、杭州の街を2−3日も歩けばOMOという戦略がアリババのものだけじゃなく、他の企業にも広がりを見せていることを体感することが出来る。

私も、昨日同じくOMO戦略を展開している「HomeTimes」で胡椒を挽くキッチン用品を購入しようとした。持ち帰るのが面倒なのでオンライン店舗で購入しようと思いオンライン店舗に移動すると、そこにはユーザーが投稿した商品についての悪いコメント(価格の割に低品質、慎重に購入を!)が記載されており購入を思いとどまることができた。なるほど、OMOという機能を使えば、目の前の商品を手で触りながら、同時にオンライン評価のコメントを瞬時に理解することが出来るのだと改めて気づかされた瞬間であった。オンラインとオフラインの融合というのを肌で感じることが出来る空間が杭州で広がりつつある。

小売業のOMO化という大きなトレンドの流れが生まれそうとしている。

GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としても、ニューリテール戦略の可能性についてもう少し精緻に考察してみることにする。