アントフィナンシャルが、中小物流企業向けにロジスティックプラットホームを解放へ!顔認証で荷物受取も可能へ!| アントフィナンシャル

9月14日上海でアリババグループの金融部門アントフィナンシャルと物流部門菜鳥網絡(cainiao logistics=ツァイニャオ物流)は、共催で、物流オープンデーを開催。アリペイ決済や顔認証など中小の物流企業をサポートするためのプラットホーム支援への参入を表明し2億中国元(日本円で33億円程度)を投資。

 

  • アントフィナンシャルが、アリババグループの物流部門「菜鳥網絡」(cainiao logistics=ツァイニャオ物流)と共同で物流業界へ本格参入、中小の物流企業をサポートし、ロジスティック革命へ

既に、アントフィナンシャルは2016年からアリペイを使用したキャッシュレス決済という形で、物流業界に進出していたが今後はより深く中小物流企業サポートという形で物流業界へ参入することとなる。

中国の伝統的な物流業界は、インターネット投資にも遅れており先端の物流企業との格差は開くばかりの状況である。

中小物流企業で問題となる点は、大量受注の時でさえも相変わらず代金を現金でドライバーへ手渡しして決済することも多く、それがドライバーによる現金の持ち逃げや偽札が混じり混むといったトラブルの原因となっている。また、荷物の破損なども頻繁に発生し大手との体力勝負の営業体制でやがて衰退するのは目に見えている状況であった。

今後は、アントフィナンシャルが中小物流企業に対し相乗りできるような物流プラットホームを構築し中小物流企業が先端の物流テクノロジーを活用し、資金効率や業務効率を向上させ生き残りができるようなサポートを行うことになる。

このプラットホームに参加する全ての中小物流企業に、アリペイでの決済、受渡商品に問題があった場合の払戻業務、資金回収、グループ会社を活用しての保険支援(担保取引や商品破損など)、物流企業への資金融資支援、顔認証での受渡業務などの総合サービスを解放していくという。

例えば、iPhone8, iPhoneXに搭載されることによって俄かに賑わっている顔認証技術であるが、アントフィナンシャルは宅配ボックス製造企業と協力し、既に上海で顔認証による荷物の実験的な受取サービスを開始している。

受取人は、初回手続きでアリペイのアプリで自らの顔を登録する必要があるが、その後はスマホを持参することなく顔認証するだけで、わずか5秒で宅配ボックスから荷物を受け取ることができるという。

 

従来の宅配ボックスでは、スマホを活用して荷物の受取を行なっていたが、もうスマホすら必要なく荷物の受取が可能となる。

スマホ認証と顔認証のスピード比較。顔認証が迅速
昼間と夜間の比較。夜間でも問題なく顔認証可能。

 

  • アントフィナンシャルの狙いは、Fintech企業として物流に関するお金のビックデータを握ること。

アントフィナンシャルは、巨大なFintech企業である。このプラットホーム戦略が成功すれば、中小の物流企業をサポートするという形で、物流に関する多くのお金のキャッシュフローデータを手にすることが可能となる。

中国の物流業界の取扱荷物量は313.5億個に及ぶ(日本の宅配便取扱個数は、40.2億個/2016年国土交通省発表データより) これらがアリペイを活用し取引されるとなると、アリババグループはアリババ経済圏を拡大しながら、同時にアントフィナンシャルが膨大な物流に関する生きたキャッシュフローデータを入手することとなる。

Fintech企業は、キャッシュフローに関するデータがなければ何も始まらない。そういった意味で、アントフィナンシャルが物流業界でプラットホームを構築する意味は今後アリババグループにとって重要な意味を占めるように思える。

今後は、プラットホームから得られたビッグデータを活用して、物流業界と芝麻信用とが連携したサービスが誕生する日が近いのかもしれない。ますますアリババグループが、強大な存在になっていく可能性を感じるニュースである。

最後に、アリババグループのライバル企業である京東物流のプロモーションビデオをご覧いただきたい。ちなみに、京東の筆頭株主は、2016年8月に騰訊(テンセント)(21.25%)となっており、両社は物流の業界でもビッグデータを巡って激しく激突する様相を呈しているわけである。

プロモビデオの中に、顔認証でロッカーで荷物を受け取るのではなくて、ロボットが受取人の所にやってきて顔認証で荷物を受け取るシーンがある。物流の世界の未来はそうなっているのかもしれない。近未来のテクノロジーを感じさせてくれる素晴らしいプロモビデオである。

参考記事:【無人化の衝撃】明らかになってきたドローン無人化配達計画、中国だけで200万人の仕事が喪失

 

(中国物流の未来の姿 後半部分にロボットが受取人のところまで運び顔認証で受け渡すシーンがある。)

 

今後も、Glotechtrends(グローバルテクノロジートレンド)として、世界のテクノロジートレンドをお届けしていくつもりである。