海外送金をわずか3秒で実現!アリペイ香港がブロックチェーンを活用した海外送金開始!

6/25アリペイ香港が世界初となるブロックチェーンを活用した海外送金業務をスタート。フィリピンのフィンテック企業GCashと共同で海外送金を実現。現時点では、香港からフィリピンへの海外送金限定だが他国への展開も検討中だという。

 

6/25 アリペイ香港が世界初となるブロックチェーン海外送金を実現

6/25 アリペイ香港とフィリピンのフィンテック企業GCashが共同で世界初となるブロックチェーンを活用した法定通貨(Fiat)の海外送金を実現した。

写真はオフィシャルHPより

サービス発表となった会場では、香港で22年間仕事を続けるフィリピン人のグレースさんがアリペイ香港のアプリを使って実際にフィリピンへ海外送金を行った。わずか3秒で現地への着金が確認された会場は驚きに湧いたという。

グレースさんの話によれば、海外送金手続きは非常に煩雑で、到着まで早くても数日、遅い時は10日前後かかり大変心配したという。しかも、クリスマスシーズンなどは、労働者仲間が同時に家族へ送金するため両替商の前に長蛇の行列が発生し、膨大な時間を費やしながら海外送金を行っていたという。

今後はアリペイ香港のアプリを活用することで24時間営業休日なしでの2−3秒での瞬時の海外送金が可能になるという。しかも、最初の3ヶ月は送金手数料も無料で、両替レートも銀行や両替商よりも有利なレートが提供されるという。アントフィナンシャルからは技術的な詳細は明らかにされていないが、イギリス資本のスタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)がコルレス銀行的(correspondent bank)な役割を担うようだ。

香港のフィリピン人労働者グループでは、早くも口コミでこのサービスの有益性の噂が広がっているという。安定的なサービス提供が成功すれば、テクノロジーの進化によりまた一つ伝統的な職業がなくなってしまうのかもしれない。

 

出稼ぎフィリピン人は、毎年330億USDの海外送金需要

アリペイを運営するアントフィナンシャルは、2017年10月25日にフィリピンへの海外進出に関してフィリピンの巨大コングロマリットグループであるアヤラとフィンテック企業であるGCashと業務提携を実現している。今回はGCashと共同研究から生まれた成果の一つである。

参考記事:アントフィナンシャルがフィリピン進出、試算では既にゴールドマンサックスを凌駕する時価総額へ!

フィリピンの全人口約1億300万人のうちなんと1割である1000万人が海外で出稼ぎ労働者として仕事に従事している。その労働者が、1年間に本国への送金する額は330億ドル(約3兆6000億円)にものぼる巨大なマーケットなのである。

フィリピン人は、英語が共通語として話し、かつ和かな国民性であることから、育児サポートするメイドやウェイトレスなどのサービス業労働者として、海外で絶大な人気を誇る。香港だけでも13万人以上のフィリピン人労働者が居住している。

アリペイ香港とGCashの狙いとしては、海外送金手続きに苦労しているフィリピン人労働者に対して、便利で迅速な海外送金サービスを提供することで、彼らにアリペイアプリのユーザーになってもらうことである。香港だけでなくフィリピン人労働者とセットで他国へ展開することも期待されている。

 

ジャック・マーが語るブロックチェーン対する熱き思い!

ジャック・マーは、以前からブロックチェーンに高い関心を持っており、公の場でブロックチェーンが社会にどう貢献していくかを真剣に考えているとの発言を繰り返している。

それは、2017年にアリババがブロックチェーン関連取得特許ランキングで全世界1位の企業になったことにも現れている。IPR daily と中国最大の特許データベース運営企業incoPat が共同発表したデータによれば、2017年に取得されてブロックチェーン関連特許1060個のうち43個をアリババ関連企業が取得しているのである。

ジャック・マーは、今回のサービスの発表を受けて、ブロックチェーンを活用した国境を超えた送金システムの構築はこの6ヶ月間の最大の関心ごとの一つであったと振り返り、以下のようにコメントをしている。

「現在、全世界で17億人が銀行口座を保有していないが、その17億人もほとんどに人がスマホを持っている。スマホとブロックチェーンを活用すれば、将来、ブロックチェーンが人間の連鎖となり、私たちの想像を超えることを実現する可能性がある。」

どうやら、ジャック・マーは、今回リリースしたブロックチェーンを活用した法定通貨(Fiat)の国際送金の仕組みを、世界へ展開することを真剣に考えているようだ。

ブロックチェーンを活用した海外送金といえば、リップル(Ripple =XRP)が有名であり、色々な金融機関が導入を模索しているがまだ実現には時間がかかりそうである。

いずれにせよ、今回の香港からフィリピンへのブロックチェーン海外送金は、アリババグループのブロックチェーン技術の実用化が本格的にスタートした第一歩であり今後の展開が非常に楽しみである。

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