7/31 アリペイが「アリペイMiniApps」をリリース!先行するテンセントを猛追

7/31、ついにアリペイが「アリペイMiniApps」をリリースした。今後はアプリをダウンロードせずとも、アリペイ環境下で多くの一般アプリが快適に使用できるようになる。この分野をリードするテンセントの「WeChatMiniApps」は既に100万以上のミニプログラムを提供し好評である。

 

テンセントのWeChatMiniAppsは既に100万以上のミニアプリをリリース!

テンセントのWeChatMiniAppsは、中国語では小程序(シャオチェンシュ)と呼ばれ、ミニプログラム、ミニアプリなどと称される。アプリのようにいちいちダウンロードしなくても、WeChat環境内でほぼアプリと同様の機能を楽しむ事ができる、いわゆるアプレットである。英語圏のニュースをみると、WeChatMiniAppsを単にAppletとだけ記載しているだけのメディアも多い。

テンセントのWeChatMiniAppsが最初にリリースされたのは、2017年1月9日であり既に1年半の歳月が経過している。現在、中国ではその利便性からWeChatMiniAppsが爆発的なブームとなり、中国人の習慣としてわざわざ個別アプリをダウンロードする事が大きく減少している。テンセントが公表した、WeChatMiniAppsリリース後1年4ヶ月間の統計では、既に100万を超えるWeChatMiniAppsのリリースを実現し、現在WeChatMiniAppsの開発に関わるプログラマーは150万人と一大市場を形成している。WeChatから直接WeChatMiniAppsにアクセスするユーザーの数は1日平均4回、大半は自主的なアクセスだと言う。

テンセントは、WeChatMiniAppsの普及に伴い次なるステージとしてWeChatMiniAppsを活用した「リテール店舗のスマート化」への挑戦をスタートしている。この事例は、7/30日にRPABANK(https://rpa-bank.com/)へ寄稿した記事において、図表を用いビジネスモデルの詳細を記載しているので、関心ある方は是非ご覧いただきたい。(無料閲覧、初回のみ簡易会員登録必要)

(参考記事:RPABANK)テンセントの小程序(WeChatMiniApps/ミニプログラム)が小売業をスマート化!

 

アリペイも「アリペイMiniApps」をリリースしてテンセントを猛追する!

遂に、7/31、アリペイもテンセントから1年半遅れで「アリペイMiniApps」をリリースした。既に、アリペイアプリの上段には「アリペイMiniApps」のエントランスが表示されており、アリペイユーザーは「アリペイMiniApps」を活用できる。今後のアリペイMiniAppsのプログラム充実が期待される。

ご存知のように、アリババグループには、Eコマースをリードする淘宝網(タオバオ)、天猫(ティエンマオ)などのオンライン店舗に加え、近年、オフライン分野においてニューリテール戦略を打ち出し、リテール分野でもビジネス拡大の強化をしている。「アリペイMiniApps」を活用した新しいビジネスモデルの提示が期待できそうである。アリペイは、アリペイMiniAppsのリリースに関するコメントとして、旅行、交通、ライフスタイル、デパートなどのリテール、Eコマースなどの分野で、アリペイMiniAppsの導入を加速することを明言しており、今後の展開が非常に楽しみである。

 

アリババとテンセントのMiniApps(ミニプログラム)戦争の行方?

現在のスマホユーザーは、iPhoneを活用するうちに知らず知らずのうちにApple社の提供するAppStoreに依存した生活をしている。iPhoneユーザーでない場合でも、アンドロイド環境を活用しているだけの違いで同じ現状が起きている。日本人に限らず世界中のスマホユーザーが、無意識にアメリカIT企業が提供するインフラを活用し、無意識のうちに一定の対価を支払っているのである。

だが、テンセントのWeChatMiniAppsやアリペイのアリペイMiniAppsは、従来のコンセプトで設計されたアプリをダウンロードせずとも、彼らの独自プラットフォーム環境からアプリと同様の機能を活用できるという意味で、テンセントやアリババがiOSやアンドロイドと対抗する中国勢としての第三勢力になりうる可能性を示唆している。

WeChatMiniAppsやアリペイMiniAppsの普及に成功した未来では、中国ではアップルやアンドロイドに依存しなくても、スマホアプリを起動する環境が実現していると言う事になるかもしれないのである。

余談ではあるが、決済としてのアリペイやWeChatPayが普及した中国では、国際的なクレジットカードを使用せずとも、アリペイやテンセントがユーザーの保有する中国国内の銀行口座と直接的な関係性を有し、低コストで決済できる仕組みが完全に構築されている。日本を含め、世界的にメジャーである国際的クレジットカードの存在が中国ではあまり目立たないのは、アリババやテンセントが、自ら中国にローカライズさせた自国に有利な決済の仕組みを構築したからである。

ひょっとすると、中国の決済市場で起きた同様の現象が、スマホアプリのダウンロードの仕組みにおいて実現してしまうのかもしれない。この2つのMiniAppsの登場は、想像以上に社会に大きなインパクトを与える可能性を秘めているのかもしれない。

アリペイMiniAppsの具体的なサービスに関しては、今後の記事にまとめていく予定である。

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