【アリババニューリテール戦略の全貌】第7回 アントフィナンシャルが「アリペイ未来ドラッグストア」をオープン!

5/23にはアントフィナンシャルが張仲景大薬局とニューリテール型「未来ドラッグストア」を開業。日本でも5/22アリババCEOである張勇(ダニエルジャン)が日本で講演を行なったがその中でもニューリテールに関する注目度が高かったという。

 

ドラッグストアもニューリテール化!「アリペイ未来ドラッグストア」とは?

アントフィナンシャルは、河南省を本拠地とする張仲景大薬局と共同で、中国で最初となるニューリテール型ドラッグストア「アリペイ未来ドラッグストア」を5/23鄭州市にオープンした。24時間営業で約200平米という見た目にはごく普通の店舗であるが、比較的若い客層で賑わい店内には新しいテクノロジーを活用した様々な取り組みがなされている。

まず、決済に関しては言えばアントフィナンシャルが提供する顔認証技術によってユーザーは顔認証だけで商品の決済が出来る。中国では一部の薬品(例えば興奮剤を含むエフェドリン含有薬品など)に関しては購入にあたり身元確認のためにIDカード(身分証)や社会保障カードの提示が義務付けられている。「アリペイ未来ドラッグストア」では、こうした指定医薬品を購入する時も事前にアリペイアカウントにIDカードや社会保障カードを登録することで、単に顔認証を行うだけで自動的に決済時にIDカードとの照合を行うことで決済プロセスを簡略化することに成功したという。

顔認証決済のシーン(写真提供アントフィナンシャル)

IDカード(身分証)の提示が必要な場合でもありペイだけで決済可能(写真提供アントフィナンシャル)

社会保障カードを活用したアリペイ決済のシーン(写真提供アントフィナンシャル)

ますます一般的な使用シーンが増える芝麻信用(ゴマクレジット)!

「アリペイ未来ドラッグストア」では、芝麻信用スコアと連動したシステムで、一部の医療品や関連商品のレンタルも行っているようだ。アントフィナンシャルが運営する芝麻信用クレジットスコアが、ますます一般的に使用されるシーンが増加しているのであるが、この店舗でも600点以上のスコア保有者であれば、店内に準備された様々な医療製品をデポジット無しでレンタルすることが出来るのである。一部の医療器具は、高額であるにも関わらずある一定の時期しか必要としないプロダクトが多い。例えば、小型血圧測定器、胎児の心拍数胎モニターなど、日常的に使用するわけではないが緊急時にレンタルできれば利用したいというユーザーが数多く存在する。ユーザーや1日ごとや月単位という期間を指定でき、自分で店舗に返却できないときは薬局の配達サービスを利用することもできるという。

芝麻信用を活用した衣料品レンタル。アイテムをスマホから選択可能(写真提供アントフィナンシャル)

店内モニターを活用した、医者への医療相談コーナー

一般的な中国の病院では医者の診察を受ける前に、何時間も待合室で待たされ診察を受ける前に疲れ果ててしまうということは珍しくない。こうした患者のニーズに答える形で「アリペイ未来ドラッグストア」の一角にモニタースペースを用意し、モニターを通じて医者との直接コミュニケーションや簡単な診察を受けることが出来るスペースを確保している。医者に行くべきかどうかの判断や、一度診察を受けているものの再度薬だけ処方して欲しい時などは、この仕組みが大いに活用されているという。

オンラインでのドクター遠隔問診のシーン(写真提供アントフィナンシャル)

ドラッグストアにもニューリテールの流れ(リテールテック)

アリババのジャック・マーがニューリテール戦略のアイデアを公表したのは、2016年秋に杭州で開催された雲栖大会(云栖大会)であった。それからニューリテール戦略を取り入れたリテール店舗が数多く登場し2017年はニューリテール元年と言っても良いくらい中国では大きなムーブメントとなった。今年に入ってニューリテールはますます一般的なシーンに活用されてきている。

 5/22東京においてアリババグループCEOである張勇(ダニエルジャン)がパートナー企業向けの講演を行ない300社以上の日本企業が参加し中国市場の動向およびニューリテール戦略に耳を傾けたという。

24時間営業(写真提供アントフィナンシャル)

GloTechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、当初からニューリテール戦略に注目し、その動向を追いかけているがいよいよ日本でもニューリテール戦略が話題になるステージに突入してきたのかもしれない。今後もニューリテール戦略の動向に注目し皆様に最新動向をお届けしていくつもりである。

参考記事:シリーズ「ニューリテール戦略の全貌」

【アリババニューリテール戦略の全貌】第1回:オンラインとオフラインの融合、これぞ新しい小売「O2Oの最先端」だ。

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