中国を震撼させる不正ワクチン問題。アリババが不正ワクチン診断ツールを提供!

中国の不正ワクチン問題。不正ワクチン流通数は65万、36万人の子供が被害に巻き込まれたと推定。製造元の長生生物科技CEOら18人が逮捕される事態となり不安が拡大中である。不安を払拭するためアリババグループの阿里健康(アリヘルス)は、不正ワクチン診断ツールを提供!

 

長生生物の不正ワクチン問題、少なくとも36万人に接種!

中国でまたしても不正ワクチンの問題が社会問題化している。不正を行ったのは深セン証券取引所に上場する中国ワクチンメーカー長春長生生物科技(Changsheng Bio-technology)とその関連企業である。対象となる不正ワクチンは、百日せき、ジブテリア、破傷風の3種混合ワクチン(DPTワクチン)と、狂犬病ワクチンである。既に、65万本が流通しており、そのうちに36万本が既に接種済みというから、その被害は甚大であり、中国全土で不安を募らせた市民が行政や病院に殺到し社会問題化しているのである。長春長生生物科技(Changsheng Bio-technology)の株価は、7月29日までに事件前から60%ほど下落している。

図 参考:長春長生生物科技(Changsheng Bio-technology)株価

中国では、ご存知のように定期的に不正ワクチン問題が表面化しており、2016年にも冷凍保存されていない不正ワクチン問題が取り上げられたばかりである。今回の事件で、中国の一般市民は中国の医療の信頼性が低さに絶望しトレーサビリティーの重要性を指摘している。外国人滞在者の多くは、輸入ワクチンを使用しているケースが多いがそれさえも心配だという不安の声は大きい。

 

阿里健康(アリヘルス)のエンジニアは、夜を徹して「不正ワクチン診断アプリ」を開発!

今回の不正ワクチンは、山東省や重慶市を中心に流通しているというが、年頃の子供がいる保護者たちは深刻な不安を募らせている。中国全土からどうやったら自分の子供が注射したワクチンに問題があるかを判別できるのか教えて欲しいという問い合わせが行政機関に殺到しているのである。

一般市民のこうした不安に対応するために、真っ先に行動を起こしたのはアリババである。アリババグループの医療、健康分野に特化する阿里健康(アリヘルス)のエンジニアチームは、問題発覚後から夜を徹しアプリ開発に取り組み、7/29日に不正ワクチン診断アプリ「疫苗查询(ワクチン接種)」をリリースしてしまったのである。こうした非常事態に対応する能力は、アリババは極めて高い。アリババには、グループ全体として十分なテクノロジーリソースがあり、多面的な業界を関連会社に保有しているので、広範な業界、業種において対応力がずば抜けているのである。今回の迅速な不正ワクチン診断アプリのリリースによって、中国市民からの厚い信頼を獲得したことは間違いない。

 

「疫苗查询(ワクチン接種)」アプリは、3つのステップで簡単に不正ワクチンを識別!

具体的に阿里健康(アリヘルス)が提供した不正ワクチン診断ツール「疫苗查询(ワクチン接種)」は、以下の方法で活用できる。阿里健康(アリヘルス)のアプリから不正ワクチン診断ツール「疫苗查询(ワクチン接種)」を選択する。また、阿里健康(アリヘルス)の会員でない場合でも、同じくアリババグループのアントフィナンシャルが提供する「アリペイ」アプリ、Eコマースサイトである「タオバオ(淘宝網)」アプリなどからも、同様の不正ワクチン診断ツール「疫苗查询(ワクチン接種)」が提供されワクチン診断機能を発見しやすいようになっている。

                                    

Photo from: GloTechTrends

診断方法は、以下の3つのステップだけで非常に簡単である。最初のステップは、中国の全ての子供に配布されている健康状態を記録する緑色の免疫予防接種証(日本の母子手帳のようなもの)を手にとって予防接種記録のページを確認する。記載されているワクチン接種証明書(注射すると必ず記載される)を発見して、ワクチン種類およびワクチン製造ロット番号を確認する。

次に、スマホから阿里健康(アリヘルス)、「アリペイ」、「タオバオ(淘宝網)」アプリのいずれかから、「疫苗查询(ワクチン接種)」にアクセスする。

最後に、1で準備した「ワクチン接種種類」と「ワクチン製造ロット番号」を入力して、確認ボタンをおす。不正ワクチンに該当しているケースは、画面が赤くなり警告が表示される。

Photo from: アリババ研究院 

非常にシンプルな仕組みではあるが、既に不正ワクチンの製造ロットは確定しているのだから、こうした仕組みで簡単に事件の被害に巻き込まれたかどうか確認することができるのである。

いずれにせよ、アリババグループの阿里健康(アリヘルス)が、事件を受けてわずか数日でこうした仕組みを構築し、不安に苛まれているユーザーたちに安心感を届けたことは、アリババの社会的な信頼はますます拡大していくことに繋がっていると言えるだろう。アリババのスピード感は、本当に見習う点が多いように感じる。

阿里健康(アリヘルス)では、今度、多くの医療品に関して、トレーサビリティー可能な仕組みを構築していく予定だという。ひょっとすると将来的には、ブロックチェーン技術を活用した医療のトレーサビリティーという分野も活性化するかもしれない。今後のヘルステックの発展は非常に楽しみな分野の一つと言えよう。

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