12/20アリババのクラウド事業であるアリクラウドが新人工知能活用事例を発表!空港、本屋、洋服店、スーパーマーケットなどの分野でAI化を加速。

注目を集めるアリババグループの雲栖大会北京峰会においてアリクラウドが人工知能の新応用事例を発表、50秒で北京空港の1700便に及ぶ飛行機の交通整理を効率化、洋服店では、店員がお客さんの衣類の素材、ブランド、質などを瞬時に解析。人工知能活用が加速。

 

12/20日アリババが主催する2017雲栖大会北京峰会が開催。アリクラウドがあわゆる分野で、人工知能を活用してスマート化を実現。

毎年、杭州で開催されるアリババ主催の雲栖大会は新しい発表に満ちている。12月20日に開催された2017雲栖大会北京峰会においてもアリクラウドが中心となり、人工知能をグレードアップし新しい応用事例を提示した。どれも大変興味深い事例となったので、いくつかの応用事例をご紹介したい。

【参考記事:過去のアリババアリババ雲栖大会】

2017雲栖大会シリーズ第1回:アリババがDAMOアカデミー (达摩院)と言う研究機関を世界7カ所で設立、3年間で1000億元を投資。

2017アリババ雲栖大会シリーズ 第2回:「スマートレストラン」登場!まるで「食い逃げ」を楽しむ感覚で決済完了。

2017アリババ雲栖大会シリーズ第3回: スマートミラー活用事例、3分間で100着の衣服を試着

 

アリクラウド+空港:ET航空大脳(空港頭脳)により、1700便/一日に及ぶ離発着及び格納ゲートの制御をわずか50秒で実現

アリクラウドの発表によると、北京空港の一日の飛行機発着数は1700便に及ぶという。従来は50-60人が交代体制で、飛行機の離発着を制御し、機体ごとに適切な格納ゲートに導く作業を手作業で行っていたという。

アリクラウドは、ET航空大脳(空港頭脳)を発表し、人工知能によってわずか50秒で1700に及ぶ飛行機の離発着を制御し、最も効率の良い格納ゲートを瞬時に指定できるという。述べ5000時間に及ぶ乗客の待ち時間を節約することができ、空港の効率性を大幅に向上することができるという。

北京国際首都空港は、中国最大の空港であり昨年の乗客数は9000万人を記録している。1分あたり2便の飛行機が到着し、1日で1700便の往来を記録する。格納ゲート数は300を超えるものの飛行機の機体によって格納できるゲートは限られている。その制御を間違えば、すぐに遅延が発生し空港管理に大きな影響を及ぼすことになる。空港における飛行機の円滑な制御は、いわば難解なパズルを解くかのような熟練の経験値を要する作業となっていた。

アリクラウドが、今回発表した人工知能システムである航空大脳(空港頭脳)によって、空港の運営が大きく効率化する可能性があるのである。

 

アリクラウド+小売業 

アリクラウドを活用した人工知能は、小売業の分野の改革をも進めている。雲栖大会北京峰会では、スマートリテールショップが実演された。店舗内に設置されたスマートカメラを活用することによって、店舗内に何人お客さんが来ているのか、来店しているお客さんがどのような消費性向を有しており、どのようなものを購入する可能性が高いのか、また店舗内の在庫の管理、販売スピードなどの店舗運営管理を遠隔操作で制御することも可能だという。

alicloud AI cognitive store

例えば、店内にA B C D Eという5つのエリアがあったとして、お客さんがA B C の3地区に密集していたような場合には、コンピューター制御によって人の集まっていないD Eのエリアの商品を対象にお客さんのスマホ向けにプロモーションを行うことが出来るという。D Eのエリアにある商品に興味がある顧客層だけを対象にプロモーション活動を行うことも可能だという。アリクラウドに蓄積されたデータと、人工知能の解析によって効率の良い店舗運営が実現する可能性を秘めている。

さらに、お客さんの感情までも人工知能によって解析し感情に応じてマーケティングを変えていく研究を行っているという。

 

アリクラウド+本屋:新華書店

人工知能を活用した、書店の運営の効率化も進められている。アリクラウドは、中国大手の書店である新華書店と提携し全国12000ヵ所の新華書店のリアル店舗、584社の出版社、3000ヵ所の大型の図書館とシステムを統合して、スマート本屋を構築しその一号店が北京で開業した。

お客さんは、スマホを通じて本屋に立ち寄る前に欲しい本とコーヒーなどの飲み物をオーダーしておけば、到着した時に併設してある机の上にオーダーした本とコーヒーが配置されてるという。現在、コーヒー屋を併設する本屋が増えているが新しい取り組みである。伝統的な本屋か、新しいタイプのスマート本屋へと様変わりしていく事例である。

また、書店に入りされた書籍検索システムで欲しい書物を検索すれば、自分が来ている本屋と提携店に存在する在庫を含めて検索することが出来、もし在庫が他店であれば、その場でオンラインで注文し決済することも可能だという。

 

アリクラウド+Malong Technologies+スーパーマーケット

以前、ソフトバンクが投資を行ったMalong Technologiesという会社をご紹介したのを覚えているだろうか?実は、この会社も雲栖大会北京峰会に登場した。アリクラウドと組んでスーパーマーケットや洋服店のスマートを促進するようだ。

参考記事:ソフトバンクチャイナが人工知能を活用した画像認識ディープラーニング企業のMalong Technologiesに投資。AI分野の次なるアリババとなる?

スーパーマーケットで買い物をする時には、ショッピングカートに商品を雑然と放り込めば、スマートカメラを中心とするMalong Technologyの画像認証技術を活用して、カゴの中身の商品の会計を行い、一定の場所を通過すれば自動的に決済までしてしまうという。もはや、RFIDタグを全く必要としないレベルまで技術が成熟しており、人工知能を活用したアルゴリズムを活用して、無人決済を実現することが可能だという。

 

アリクラウド+Malong Technologies+洋服店

fabrics recognition productai

さらに、もう一つMalong Technologiesの話であるが、洋服店を訪れた顧客がどのような服を着ているか人工知能で瞬時に分析することを可能とするようだ。接客する店員は、ウェアラブル端末を装着し、センサーを通じて顧客の衣服をチェックすれば、着ている服の原材料、ブランド、質、それらを総合しておおよその価格などが瞬時に画像認識し解析までしてしまうという。「Product AI」と言われるMalong Technologiesの技術を活用すれば、顧客が着ている衣服を、人工知能を活用して解析し、合わせてその人の衣服に対するセンスや消費する金額、消費性向をも分析し、お客さんにマッチする服の提案を行うことができるという。

以上のように、今回の雲栖大会北京峰会では、人工知能のアップグレードの事例が多く紹介された。まさに、人工知能が単なるテクノロジーという領域を超え、あらゆる産業に深く入り込んでいることが理解できる興味深い事例である。中国では、人工知能が単なるテクノロジーである時代はとっくに終わりを迎え、人工知能があらゆる産業に具体的に結合しビジネスに入り込んでいる時代に突入している。それは人工知能++と言われ、単なる人工知能を語っていた時代よりも一歩も二歩も先を行くものとなっているのである。

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