アリババクラウドのET航空大脳第2弾!杭州空港国内線ターミナルに顔認証導入!

アリババクラウドのET航空大脳プロジェクトが進化している。杭州蕭山空港の国内線ターミナル(T3)に顔認証による乗客認証が導入された。中国では国内線移動でもID提示が求められる、人工知能による顔認証を活用することで業務の効率化を図るのが狙いだ。

 

中国では国内線移動でも身分証(中国IDカード)の提示が必要!

先に、日本の空港における顔認証技術導入に関して記載しておきたい。羽田空港の国際線ターミナルで、日本人の帰国手続に限定し、業務簡略化のため2017年10月18日から顔認証が導入されている。パナソニックの技術が活用されており、パスポートに埋め込まれたICチップに記録された顔写真と、ゲートを通過する際に撮影された乗客の顔写真をマッチさせ、瞬時に情報認証する仕組みである。多くの日本の空港で運用されている指紋認証による自動ゲート手続きのように事前登録が必要なく、認証精度も高く利便性が向上している。

さて、国内線に関して言えば、日本では国内線チェックインするときにパスポートなどのID提示が必要でないため、国内線移動時に顔認証を導入する必要がない。だが、2016年ごろからアメリカも安全上の理由から国内線においてパスポート提示を義務つけるようになり、一部の州では国内線でのID提示が義務化されている。

中国では、飛行機での国内線移動はもちろん、新幹線で移動する時でさえ、写真付きのIDカード(身分証)提示が全乗客に求められている。こうした、運用上の違いが、杭州空港の国内線ターミナルで、顔認証技術導入に展開するのである。

 

杭州空港のT3(国内線)で実験が進む顔認証システムとは?

6/6杭州蕭山空港のターミナル3に顔認証システムが導入された。アリババクラウドが注力しているET航空大脳プロジェクトの一つとして進められている。ET航空大脳プロジェクトとは、人工知能を活用することで、空港業務の効率化をはかるという壮大な計画で、飛行機の離発着を効率化する、乗客の搭乗手続きを効率化する、空港全体の業務の効率化などで構成されている。既に北京首都空港で計画の一部導入が実行されており、離発着の効率化を実現するために、飛行機を適切なゲートへ導く判断を人工知能が判断しているという。

参考記事:12/20アリババのクラウド事業であるアリクラウドが新人工知能活用事例を発表!空港、本屋、洋服店、スーパーマーケットなどの分野でAI化を加速。

さて、杭州の国内線ターミナルのセキュリティーチェックエリアには、人工知能を活用した顔認証システムが設置されている。乗客はカメラの前で一旦停止することなく、通路を自然歩行するだけでカメラが乗客の顔認証を行うという。顔認証技術は、カメラの前で停止し撮影し、各人ごとに顔認証する仕組み(1:1)と、複数の母集団を同時に顔認識する仕組み(1:N)があり、後者の方が技術的な難易度は高い。杭州空港で導入された仕組みは後者の1:N型であり、6月6日から実用実験が開始されている。既に身分証と本人の顔が一致しない乗客5名を特定しすることに成功したという。

2017年には、杭州空港の国内線利用客は3500万人超にのぼり、セキュリティースタッフが、IDカードと乗客の顔の確認作業を行っていたのであるが、今後は、人工知能がこの作業を行うことになり、大幅に作業効率が向上する見込みであるという。

アリババクラウドが提供するこの顔認証システムは、システムとして公安データベースや航空会社の予約システムとも連携しており、こうした効率良いマッチングが出来るのである。データを縦横無尽に活用できる中国ならではの仕組みとも言えるが、乗客である一般市民からは安全性が担保されるため歓迎するという声も聞こえてくる。

(かつらを装着したケース)

 

顔認証技術の精度?

アリババクラウドの技術部門長によれば、顔認証の精度は99.6%以上に及ぶという。だが、人物がヒゲ、カツラ、メガネなどの変装を施すと、その精度は7割台まで低下するという。認証精度の向上は今度の課題であるようだ。

アリババクラウドは、ET航空大脳計画の一環として顔認証を導入したのは、杭州蕭山空港が最初となる。今後、中国国内のその他の空港にも拡大する見込みであるが、空港以外でも、中国全土の新幹線、地下鉄、長距離バスステーション、ホテル、無人コンビニなどでもこの技術が応用できるのではないかとして注目を集めている。

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