アリババが無人ガソリンスタンド開始。運転手は降車せずガソリン補給。レギュラー/ハイオク?それすらロボットが自動認識

アリババが自動車産業への影響力を強めている。先月発表した「車の自動販売機」についで完全無人化ガソリンスタンドへ参入である。このガソリンスタンドは、2018年を目処に完全無人化を実現するようだ。ガソリン補給、給油口の開け閉め、アリペイによる自動決済など全てを無人化の上でスマートガソリンスタンド化するという。

 

  •  完全無人化ガソリンスタンド/ハイオク/レギュラー?運転手はそれすら伝える必要がないという。なぜ?

日本の有人ガソリンスタンドは、本当に快適である。運転手は座席に座ったままで、従業員がガソリン補給作業を行い、さらにガラス拭き、ゴミ箱の掃除、支払いなどを全てを行ってくれる。今は、セルフガソリンスタンドが主流となり、有人のガソリンスタンドが見つかりにくくなり、なかなか座ったままでの快適なガソリン補給の機会も減ってしまった。

ところが、アリババは無人化した上でこれを実現してしまうというのである。運転手は座席に座ったままでガソリン補充、さらに人件費が低減する分ガソリン価格も安くなるというではないか。

 

【無人化ガソリンスタンドのガソリン補給プロセス】:

1、ガソリンスタンドの入り口で、センサーが車のナンバープレートを認識。車のナンバープレートに紐づけられたタオバオID、アリペイIDを自動認識。

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2、運転手は指定された駐車場所に自分で車を停車する。

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3、赤外線センサー搭載のロボットアームが、ガソリンの注入口を探知し自動的に開ける。

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ナンバープレートから取得した車両データを元に、日常的に使用しているガソリンデータを参照し、自動的にハイオク、レギュラー、ディーゼルなどから選択する。

4、ガソリン注入が終わるとロボットアームが、自動的に注入口の蓋をする。

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5、ドライバーは、ガソリン補充終了のシグナルを確認し出庫する。決済は、入店時に認証されたカーナンバーに紐づけられたアリペイ口座から自動的に決済される。

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*オプショナルとして、無人化によるロボット洗車も選択できるという。

以上が、ガソリン補給の一連のプロセスである。いずれの工程でも、運転手は降車する必要がない。作業時間も短縮される。

入庫の際に、ナンバープレートを認識するシステムに関しては、過去にスマートパーキングの記事でお伝えしているので詳細は再読していただけると幸いである。

参考記事:無感支払とは?無人化駐車場で全自動清算のスマートパーキングが始まった  アリペイ|中国

 

  • ガソリンスタンド1.0 とガソリンスタンド2.0とは?

アリババは、今年10月から中国石油及び中国石化と既存のガソリンスタンドをアップグレードする形で、ガソリンスタンドの段階的な無人化計画を進めていくという。これをアリババはガソリンスタンド1.0と名付けている。ガソリンスタンドによって、完全無人化を実現できるところもあるが、一部分を無人化し有人部分を存続しながら段階的に完全無人化を実現させていくという。

次に、ガソリンスタンド1.0と並行し、来年2018年からはガソリンスタンド2.0と称し、新規に完全無人化を実現するガソリンスタンドを新規に構築していく予定だという。ここでは、併設されるコンビニも無人化を促進し、多角的無人化経営を実現するスマートガソリンスタンドというコンセプトだという。

本当に、我々を取り巻く無人化の流れは、もはや止まりそうもない。

 

  • アリババの自動車産業に対する興味

アリババは、このところ物流、医療、小売など異業種に関心を示しているが、自動車業界にはとりわけ強い興味を示していることは間違いなさそうである。

実は、9月27日にアリババは、AliOSというIOT製品向けのOSを発表しているのであるが、どうやらこのAliOSは、将来的に自動車に搭載することを念頭に設計されているという。2020年ごろには、中国でも5Gが主流になると言われているが、アリババのジャック・マーは、5Gの時代には自動車がスマホのような通信デバイスになるだろうと言及しており、そのOSに強い関心を示しているわけである。

2016年にアリババは、上海汽車集団と提携し、インターネットカーというコンセプトを発表しているわけだが、共同研究ではアメリアのテスラのようにOSを活用して車を制御するというテクノロジー開発を進めているという。

さらに、アリババが車の販売店であるディーラー業務にも関心を示しており、「車の自動販売機」計画を発表した話は既にGlotechTrendsでも過去に記事にしている。

参考記事:【アリババニューリテール戦略の全貌】第4回:アリババが10月に車の自動販売機業務を開始、芝麻信用750スコアのユーザー対しその場で即日車を引き渡し|アリペイ

そして、今回無人化ガソリンスタンドを発表したことで、アリババが将来的には、自動車のOS開発から販売、ガソリンスタンドでの日常のメンテナンス業務まで、広範な分野で自動車業界に関心を示していていることが理解できる。

今後も、GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、アリババに関する興味深い最新の情報をウォッチし皆様にお届けする予定である。