【アリババニューリテール戦略の全貌】第6回:盒馬鲜生(ファーマーションシェン)5都市10店舗新規同時オープン、予想以上のスピードで急成長

アリババの「ニューリテール戦略」の象徴である盒馬鲜生(ファーマーションシェン)が、9月28日に上海、北京、深セン、杭州、貴州と10店舗を同時オープン。アリババには、合弁で展開したいパートナーが殺到しており、今後も出店計画が続く。

 

  • 10店舗の同時オープン。うち杭州と貴州の店舗はFC的な合弁事業に挑戦。

2016年1月に第一号店を上海にオープンしてから、上海、北京、寧波と3都市13店舗と拡大してきた盒馬鲜生(ファーマーションシェン)であるが、今のところアリババの「ニューリテール戦略」を象徴する店舗と言っていいだろう。

何がすごいのかと言えば、店舗から3キロ以内は30分以内にデリバリーしてくれる便利さと、店舗内でのオンライン注文システムを併せ持ち、お客さんは店舗内で急ぎでないものをオンライン注文を行いデリバリーしてもらうよう依頼できる。おまけに購入した食品のその場での調理も可能で、購入した食材を併設する座席で食べることも出来る。また、オンライン購入価格と店舗購入の価格はE-Tagによってリアルタイムで調整されている。

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詳細に関しては、GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)の過去記事でより詳しく記載しているので目をお通し頂けると幸いである。

参考記事:【アリババニューリテール戦略の全貌】第3回:盒馬鲜生(ファーマーションシェン)は4つの複合体O2Oスーパーマーケット|アリババ

さて、盒馬鲜生(ファーマーションシェン)事業は現在まですこぶる順調に推移しているようである。アリババは、2016年1月の第1号店を皮切りに9月27日までに13店舗を運営してきたが、ビジネスモデルを検証し強みと弱みを分析し把握した上で、今後は次のステップとして多店舗展開フェーズに入るという。

上海にオープンした第1号店の実績を見ると、2016年の実績値で2億5000万元(42億5000万円程度)となり、1平米あたりの売上高が6万元を超え伝統的なスーパーマーケットの平均値である1.5万元をはるかに凌駕している。いかに盒馬鲜生(ファーマーションシェン)が、効率的な店舗経営を行なっているかを数字が証明している。

今回9月28日に北京、上海、深セン、杭州、貴州の合計5都市10店舗を同時にオープンすることになるが、中でも杭州と貴州の店舗は、現地の法人と合弁でフランチャイズ的な盒馬鲜生(ファーマーションシェン)にも挑戦するという。従来はアリババが問題点を直接すぐに把握できるように、完全に支配権を持ちながら経営していたわけであるが、ビジネスモデルの検証の段階は過ぎたという。今後は、フランチャイズ展開する上で、どの部分に力を入れてサポート体制を構築していくかが鍵となるという。

アリババは、ノウハウを活用して今後は加速度的な多店舗展開を目指し、今後は、フランチャイズ的な盒馬鲜生(ファーマーションシェン)の展開を増加させていく意向だという。いわば、アリババが得意とするプラットホーマー事業により力を入れる形となりそうである。

 

  • 杭州での合弁型の盒馬鲜生(ファーマーションシェン)の開店前のテスト

杭州で、最初にオープンすることとなる盒馬鲜生(ファーマーションシェン)について少しご紹介したい。

実は、この店舗はアリババのお膝元の杭州ということも手伝って、出店計画を計画してから、9月28日の開店までわずか数ヶ月というスピード開店だという。行政側もアリババの打ち出すニューリテールに対して理解と支持を表明しているため、行政との開店に至るまでの調整手続きが順調に進んだようである。

商品数は、6000Sku(stock keeping Unit) 程度。商品構成は、80%を食品が占めさらにその中の2割が鮮魚や魚介といった生鮮食品だという。輸入物も多く100を超える国からの輸入品が展示されている。

店舗から3キロ以内のエリアに住民に対しては、30分以内でのデリバリーサービスを行う。店舗の広さは5000平方メートル規模。

既に、プレオープンとしてオンラインに限定したテスト販売を二週間前から開始しており、毎日1000を超える注文が入っているという。

hemaxiansheng delivery 1 オンライン注文を把握する画面        ピッキング作業

ベルトコンベアーで配送センターへ

デリバリー

さらに、現在杭州ではこの店舗以外にさらに4店舗の盒馬鲜生(ファーマーションシェン)の開店準備が進められており、うち1店舗はフラッグ店舗として1万平米を超える大型店舗になる見込みである。アリババのジャック・マーがニューリテール戦略を発表したのが昨年末である。それからわずか9ヶ月という時間軸の中で、フランチャイズ展開まで視野に入れてしまうというそのスピード感は、驚くしかない。

アリババが展開するその他のニューリテール店舗と合わせて、「ニューリテール戦略」は勢いを増している。

 

GlotechTrends(グローバルテクノロジートレンド)としては、ニューリテール戦略に関して、今後も面白い情報をみなさまにお届けするつもりである。