アリババの「ニューロジスティックス戦略(新しい物流)」がスタート!?

5/31スマートロジスティックサミットが開催されその場でジャック・マーがニューロジスティックス分野に今後1000億元を投じると発言した。ニューリテール戦略がようやく一段落しつつあるアリババが次なる狙いを物流業界に絞ったようだ。

 

5/31 スマートロジスティックサミット開催、1000億元(1兆7000億円)の巨額投資!

2016年末の雲栖大会(The Computing Conference)がアリババのニューリテール戦略が誕生した瞬間であるならば、今回の5/31に開催された「2018年スマートロジスティクスサミット(全球智慧物流峰会)」がアリババのニューロジスティックス戦略の誕生の地となりそうな予感である。

カンファレンスのスピーチで、ジャック・マーは「アリババグループの物流部門である菜烏網絡(ツァイニャオ)を中心にスマート物流網を構築するため1000億元(1兆7000億円程度)を投資し、業界全体を再構築する。」と述べ、この発言に対し、メディアはニューリテール戦略でリテールを刷新したアリババが、次に狙うは物流分野であると注目しているのである。

 

中国国内全地区24時間以内、グローバル物流72時間以内の配達完了

現段階では、まだニューロジスティック戦略の具体像は見えていない。今後のリリース情報を追いかけながら、具体像を随時ご報告して行くことにしたい。しかし、この会議でスピーチした別の要人たちの発言から、ニューロジスティックスの将来像を推測することができるのでご紹介したい。

アリババグループCEOである張勇(ダニエルチャン)は、ニューロジスティック戦略の全体像を聞かれ新しい物流システムの再構築であり、全てのロジスティクス要素を完全デジタル化することで、膨大なエネルギーを生み出すことが出来ると述べている。また、ニューロジスティックス戦略の重要要素としてグリーンロジスティックスという言葉を用い環境に優しい物流コンセプトを導入すると発表している。ダンボール再使用、テープや留め金などの不純物の不使用、環境に優しいグリーンロジスティックを構築しながらリサイクル型の循環物流システムを構築し同時にコスト削減を狙って行くという。

 また、アリババの物流企業である菜烏網絡(ツァイニャオ)CEO万霖(ワンリン)は、今後5年間で物流業界は全く新しい時代に入ると述べ、ニューロジスティック分野で鍵となるのは、ロボティックス化やIOT(internet of things)であると語っている。ロボット、ドローン、IOT、電子TAG、スマートトレースシステムなど最先端のテクノロジーを活用することで、菜烏網絡(ツァイニャオ)は、中国国内全地区24時間以内デリバリー、グローバル物流では72時間以内デリバリーを目指すという。グローバルハブとしては、既に5つの都市が選定され、大規模な物流ハブの建設計画が進められているという。

 こうした計画を実現していけば、現在中国の物流コストはGDPの約15%をも占め非効率であるが、それを5%以下まで引き下げ経済の効率化を促進することが出来るという。

 

10億個/毎日の貨物を処理する体制の構築!

アリババグループ最高経営責任者(CEO)張勇(ダニエルチャン)は、近い将来に毎日10億個の荷物がデリバリーされる時代に突入すると予想している。日本と同様に高齢化社会の波が押し寄せる中国において、1日10億個のデリバリーを、人為的な力に依存して配達する体制を構築することは不可能である。唯一の解決策は、物流業界のすべての要素をデジタル化する以外には方法がないのである。

中国での物流改革はまだ始まったばかりであるが、アリババが本気でこの分野に資本を投じるということは、凄まじいスピードで改革が進む可能性がある。競合他社である京東物流、順豊速伝(SF Express)などとの激戦もまた見応えのあるものとなるであろう。

GloTechTrendsとしては、ニューロジスティックス戦略の今後の動向に注目しながら、最新トレンドを報告していきたい。

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