2020アリババ雲栖大会(Apsara Conference 2020)でクラウドコンピューターがリリース

毎年、杭州で開催されるアリババグループ最大のテクノロジーイベント「雲栖大会(Apsara Conference 2020)」が9月17日に開幕した。今年は新型コロナの影響により完全オンライン開催となったが、デジタルトランスフォーメーション事例や新プロダクト発表など充実した内容となっている。

 

クラウドベースの新型コンピュータ「無影クラウド・コンピュータ (Wuying Cloud Computer)」を発表!

アリババグループのテクノロジー中枢であるアリババクラウドが開催するテクノロジーイベント「雲栖大会(Apsara Conference 2020)」が9月17日に開幕した。「デジタル・インテリジェンスの未来への飛躍(Leap Into the Future of Digital Intelligence)」と名付けられた今年のカンファレンスは、コロナの影響により完全オンライン開催となり大会期間も二日間と短縮された。当サイト(GloTechTrends)としても、毎年会場からリアル情報をお届けしていたが今年は残念ながら杭州会場(クラウドタウン)を訪問できず、オンラインからの参加となった。

さて、大会初日の基調講演においていくつかユニークな新商品が発表されているので速報としてお届けしたい。アリババクラウドCEOである張建鋒は、わずか60gという名刺サイズの超軽量コンピュータ「無影クラウド・コンピュータ (Wuying Cloud Computer)」を発表し、従来のPC(パーソナルコンピュータ)とは異なったコンセプトを発表した。CC(クラウド・コンピュータ)の世界感では、わずか60gの端末を自身の好きな画面に接続するだけでいつでもどこでも、ほぼ無制限のコンピューティングリソースにアクセスすることができるようになるという。

アリババクラウドというクラウド事業を中核とする企業が開発したクラウドベースのコンピュータが誕生したことになる。CC(クラウド・コンピュータ)を活用すれば、従来のPCで実現できることはほぼ可能であることに加えて、クラウド上のリソースを自由に活用し非常に複雑な計算処理を伴う作業も容易に可能となる。CC(クラウド・コンピュータ)では、システムアップグレードをオンラインで実施するため、従来のオフィス環境におけるパソコンのアップグレードやメンテナンスにかかる多額の費用を大幅に節約することができ、従来のように性能アップのために自身のPCを2−3年ごとに買い換える必要もなくなるというわけだ。アリババクラウドではまずは法人顧客へのサービス提供を開始し、その後個人顧客へのサービス展開を検討していく予定だという。既存のハードメーカーは、端末を販売するという端末売切りのビジネスモデルであったが、CC(クラウド・コンピュータ)の世界観ではサブスクモデルやデータ量による課金といったビジネスモデルそのものに大きな変更を迫られることになり、PC(パーソナルコンピュータ)というコンセプトが大きく変わりそうな予感である。

 

ラストマイル配送用の自律型配送ロボット「 小蛮驢 (シャオマンリュ)」を発表

同時に、アリババクラウドはラストマイル配送用の自律型配送ロボット「 小蛮驢 (シャオマンリュ)」を発表した。「 小蛮驢 (シャオマンリュ)」の開発にはアリババグループの最先端テクノロジー研究機関であるアリババDAMOアカデミー(達摩院)が担当しており、「 小蛮驢 (シャオマンリュ)」を活用すれば、指定されたコミュニティを中心に一度に50個までの荷物を自動配送することが可能となる。混雑した道路環境でも自ら障害物を探知し、安全にルートを選択し走行することができ、アリババクラウドの高精度測位技術により、GPSの電波が弱い場所や電波が届かない場所でも安全走行が可能なのだという。1回の充電で最大100キロ走行することが可能であり、中国のラストワンマイル問題の解決のために重要な役割を果たす可能性を秘めている。オンラインショッピングが急拡大する中国では、現在1日約2億個もの荷物が配送されているが、近い将来1日に10億個に増加すると予想されている。

2020年のアリババ雲栖大会(Apsara Conference 2020)は、まだスタートしたばかりであり、今後もニュー・リテール、ニュー・マニュファクチュアなど100以上のバーチャル・フォーラムが開催される予定である。中国は既に新型コロナを克服し、経済的には回復フェーズに突入していると囁かれているが、コロナ克服の原動力となったのがテクノロジーを活用した様々なソリューションであることは間違いない。アリババ雲栖大会(Apsara Conference 2020)の発表内容からそうした中国の先端的な取り組みを今後も皆様にお届けしていきたい。

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