アリババのDAMOアカデミー (达摩院)は道路にセンサー設置し自動運転に必要な情報を共有?

9/6 アリババDAMOアカデミー (达摩院)は、政府機関である「交通運輸部公路科学研究院」と共同で車路協同連合実験室を設立。DAMOアカデミーが取り組む自動運転開発と同時に、道路(インフラ)を自動運転化対応することに取り組むようだ。自動運転に即したインフラ構築は確かに重要そうだ。

 

9/6 「車路協同連合実験室」は、道路のスマート化を促進!

9/6 アリババDAMOアカデミー (达摩院)と中国の政府機関である「交通運輸部公路科学研究院」が共同で「車路協同連合実験室」を立ち上げた。両者は、今後共同で、自動運転社会に適した道路インフラの構築に取り組むようだ。

アリババのDAMOアカデミー (达摩院)とは、昨年の雲栖大会(The Computing Conference/アリババ主催する中で最大級のテクノロジーイベント)で設立が発表された世界有数の予算を誇る研究機関である。3年間で1000億元規模の巨額の投資を行うことで知られており、自動運転や人工知能向けの半導体チップなどの最先端研究を行う機関である。

今回、アリババDAMOアカデミー (达摩院)は、中国政府機関である「交通運輸部公路科学研究院」と共同で新たな研究機関を設立し、道路などインフラのスマート化を通じて自動運転の普及をサポートする研究を開始した。

参考記事:

2017雲栖大会シリーズ(1):アリババがDAMOアカデミー (达摩院)と言う研究機関を世界7カ所で設立、3年間で1000億元を投資。

なぜ、アリババは道路のスマート化を研究対象とするのか?

現在、アリババのDAMOアカデミー (达摩院)では、自動運転の開発が急ピッチで進められている。テスト走行、公道走行含め数多くの自動運転実験を行なっているが、現時点では自動運転レベルは高まっているものの、正確な意思決定を行うにはまだ不十分な段階だという。また、コストの面でも車に搭載されるセンサーは1台につき20万ドルを超え、商業ベースとしてもとても一般に販売できる段階でないという。

Photo from: ALI AI Labs

参考記事:

BAT 3社が自動運転分野で激突!4/12中国で公道テスト運転の指針発表

今年3月18日にアメリカのアリゾナ州で発生したUberによる無人車両の衝突事故をおぼえているだろうか。Uberの無人運転走行中の車両に、49歳の女性がぶつかり死亡してしまった事件である。報告によれば、被害者の女性は夜間ひとりで歩行し、しかもドラッグを摂取し(陽性反応)の状態であったという。Uberに搭載されたセンサーは、彼女の存在を探知していたが、異常な動きをしていたため人物として認識されず、ブレーキが踏まれることなく事件が発生したと記録されている。現時点の技術では、イレギュラーな行動の全てを自動車に搭載されたセンサーで探知するのは、非常に困難であることは事実なのである。

Photo from: ALI AI Labs

この事件を契機として、自動運転の制御のため自動車にセンサーを搭載するだけでなく、インフラの方面からも改善が行われるべきであるという議論が巻き起こっている。

車路協同連合実験室の最初の取り組みは、道路に無線送信基地局を設置

新しく設立された車路協同連合実験室で最初に開発されるコア技術は、道路上に携帯電話の無線送信基地局のような場所を設置し、基地局を通じて自動運転車両が情報を共有する仕組みである。

センシング基地局、自動車の視点よりも高い場所に設置され、半径200メートルをカバーし、歩行者や走行車両、事故や渋滞などの交通に関する情報を、早い段階からの共有を行うという。例えば、A地点で事故が発生した場合には、A地点付近にあるセンシング基地局を介してA地点の状況を走行する自動運転車両に情報送信し、事前判断及び経路決定を行う上で参考にさせるのだという。Uberの死亡事件のように、道路に侵入する可能性にある人物がいたとしても、事前に情報を察知し、その情報を走行する自動走行車に送信すれば、減速やルート変更など、なんらかの事前対策を打てるのではないかというのである。

Photo from: ALI AI Labs

また、道路などのインフラ側で、安全性を高めるためのセンサーを設置でき、その情報を各車両が共有できれば、各車両に搭載するセンサー量を減らすことが出来るのかもしれない。アリババのDAMOアカデミー (达摩院)は、インフラ側から自動運転技術の発展をサポートしようという取り組みであり、今後の動向が注目される。

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