アントフィナンシャルとニールセンが海外旅行における中国人の消費傾向に関する年次報告書をリリース!

1/21、決済プラットフォーム「アリペイ(Alipay)」の運営企業であるアントフィナンシャルと世界規模の調査会社であるニールセンが、海外旅行における中国人の消費傾向に関する年次報告書「2019 NEW
TRENDS FOR MOBILE PAYMENT IN CHINESE OUTBOUND TOURISM」を発表した。中国本土以外の海外リテール店舗が、中国人観光客によるアリペイ決済の増加をきっかけに、積極的なデジタル化を推進することでスマートトラベルを実現し、売上増加や集客拡大に成功している構図が鮮明となった。

 

中国人海外観光客のスマートトラベル化が加速している!

近年、中国で推進されているデジタライゼーション領域の中で、最もユニークな変化を実現している分野の一つが、「スマートトラベル」という領域である。中国人旅行者が、日本の小売店でスマホを片手にアリペイ決済をしているのはもはや日常的な光景となっている。最近では、単にアリペイで決済するだけでなく、アリペイからLBS(ロケーションベースドサービス)を活用し、観光スポット、レストラン、あるいはクーポンが活用できる店舗をリサーチする光景も当たり前となってきている。

(写真:アリペイのLBS機能を活用した情報リサーチ GloTechTrends撮影)

中国人観光客を受け入れるインバウンド側もこうしたトレンドをウィッチしておくことの重要性が増していることは間違いない。

参考記事:スマートトラベル分野

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「2019 NEW
TRENDS FOR MOBILE PAYMENT IN CHINESE OUTBOUND TOURISM」レポートのハイライト情報

今回アントフィナンシャルとニールセンが共同で発表した年次報告書「2019 NEW
TRENDS FOR MOBILE PAYMENT IN CHINESE OUTBOUND TOURISM」では、海外の小売業界におけるデジタル化の新たな動きが示されている。これまで以上に中国人旅行者の影響力が増しており、海外のリテール店舗でもオンラインとオフラインビジネスの融合が進んでいることが明らかになっている。以下にレポートのハイライト情報をまとめておきたい。

(写真:「2019 NEW
TRENDS FOR MOBILE PAYMENT IN CHINESE OUTBOUND TOURISM」より抜粋)

(1)中国人の海外旅行における消費規模は引き続き拡大し、その傾向は地方都市にも波及

1人当たりの海外旅行の回数、旅行支出、今後の旅行予算において、1級都市と2級、3 級都市との差は急速に縮まった。1人当たりの年間海外旅行支出額は、3級都市在住者と1級都市在住者の差額が、2019年には606USD(約6.7万円)と大幅に減少した。ちなみに、2018年の3級都市在住者と1級都市在住者の差額は1,724USD(約19万円)だった。

(写真:「2019 NEW
TRENDS FOR MOBILE PAYMENT IN CHINESE OUTBOUND TOURISM」より抜粋)

⑵ 中国人旅行者のモバイル決済での取引回数は引き続き増加傾向

 中国人旅行者が海外旅行中にモバイル決済を利用する割合は、2019年には10回の支払いのうち平均3.4回で、2018年の3.2回からさらに増加した。

⑶中国のモバイル決済ソリューションの導入拡大が、中国人旅行者の購買意欲を拡大させる

調査によるとヨーロッパへの中国人旅行者の92%が、現地で中国のモバイル決済に対応する店舗が増えれば、支払いをスマートフォンでするようになるだろうと回答しており、89%が現地で買い物しやすくなると答えている。

⑷モバイル決済は支払手段の提供だけではなく、店舗運営のデジタル化も促進

中国のモバイル決済の導入が進むイギリスでは、海外店舗の88%が中国の決済プラットフォームで提供されるオプションサービスが自社店舗のマーケティングの助けになっていると認めており、63%が店舗運営の効率が改善したと評価している。

⑸海外店舗が、デジタル化と中国のモバイル決済サービスの活用を継続したいと回答

 海外店舗66%が今後店舗運営のデジタル化を実行したいと考えており、中国のモバイル決済サービスを活用したプロモーションやマーケティング活動を一層進めていきたいと考えている。

 ⑹ 海外店舗が、運営の効率化や売上拡大の観点から、同業者にアリぺイ導入を推奨と回答

イギリス現地の店舗の約78%が「デジタルツールを活用して店舗運営の効率化や売上拡大を図るという点で、同業者にアリペイの導入を推奨する」とポジティブに回答している。

⑺ローカル店舗におけるモバイル決済サービスの導入が進んだことで、中国人旅行者が海外旅行先に持ち込む現金が減少

中国人旅行者がヨーロッパに出発する前に両替する外貨の量は、2019 年に前年比 16%減少した。

 以上、簡単ではあるがハイライトをまとめた。中国人観光客がスマホを活用することで、スマートな旅行スタイルへと移行していることがわかる。モバイル決済だけでなく、より広範な領域でデジタライゼーションが展開されようとしている。とりわけインバウンド関係者にとって、把握すべき重要トレンドと言えるだろう。

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