【無人コンビニ時代の到来】第1回 世界中で技術競争 Amazon / Alibaba / Take go

1、Amazon Goの衝撃から世界中で無人コンビニ競争の時代へ突入

2016年12月、世界に衝撃が走り一気に無人コンビニ実現の機運が高まることとなったレジなしコンビニ「Amazon Go」。その後日本でも2017年2月にローソンとパナソニック連合の実験店のテストを終え、2017年4月にはコンビニ大手5社が連携し経済産業省などの協力を仰ぎつつ2025年までに全店舗でICタグを用いる手法(RFID)によってレジの無人化をめざすと発表されている。

さらに、ここに来て隣国中国における無人コンビニ競争の動向から目が話せなくなっている。本記事にて後述するが、2017年7月に行われた阿里巴巴集団( 以下アリババ)主催の「アリババ造物祭」(新しいアイデアを発表するアリババ主催のイベント)において、アリババが未来のコンビニの姿と位置付ける「タオカフェ」が登場し人々はAmazonGoが登場した時のような衝撃を受けている。

そこで、GlotechTrendsでは全世界で繰り広げられている無人コンビニを巡る覇権争いをシリーズ物として、継続的にウォッチしていくことにしたい。今回は、第一回として、アリババの社長である、ジャックマー氏が描く新しい無人コンビニの姿を追いかけてみたい。

 

2、アリババの目指す「新しい小売業」と完全無人コンビニ『タオカフェ』2017年7月

アリババの社長ジャックマーは、2016年末にアリババの本拠地である杭州で開かれた雲栖大会(The Computing Conference)において、アリババが大成長したメインビジネスであるECが今後10年あるいは、20年後でなくなるという衝撃の発言を行い世間をあっと驚かせた。

さらに、ECの減少にとってかわるものとして、新しく登場するのが「New Retail(新しい小売業)」というAIを駆使した「新しい小売業」と言うのである。今年7月開催のアリババ主催の 造物祭(The Originality festival)において、「タオカフェ」コンセプトの発表が行われ、アリババが描く「新しい小売業」の将来像を少しだけ垣間見えることとなった。

彼が実現した「タオカフェ」のコンセプトはこうだ。広さはおよそ200平米、買い物スペースだけでなくて、同時に飲食を楽しめるスペースをも併設させたリアル店舗である。

お客さんは、携帯のQRコードを使って入店した後は、お客さんは買い物スペースでは、自分の欲しいものを自由に手にとってカゴにいれて買い物を楽しみ、飲食スペースでは オーダーしたものを楽しめる。

飲食を含めて、店内にレジカウンターはなく、お客さんは支払い行為を一切することなく買い物、飲食を楽しみ好きなときに退店すればよい。

まさにAmazon Goと同じような技術を取り入れており、店内のカメラやセンサーから解析を行い、人工知能を活用することによって、お客さんが手に取った商品や、飲食したものを特定し、消費を特定する仕組みである。

お客さんは、お店から一歩店外に出れば、アリババが運営する決済システムであるアリペイから自動的に、即時に決済されるという便利な決済システムを実現している。

決済システムの手法は、Amazon Goとは異なるが、全体的にアリババが運営する「タオカフェ」の商品選別システムの仕組みは、実はAmazon Goの基本的な仕組みと極めて類似しているといえる。

調査をしてみると、興味深いことが判明した。なんと、Amazon Goを設計するにあたって、インテリジェンスアルゴリズムを設計したといわれている中国系科学者、Ren Xiaofengが、すでにアリババに移籍していたのである。その彼が、アリババに移籍したのちに、主導したはじめのプロジェクトが、この「タオカフェ」の設計プランだったと言われている。もはや、コンビニの運営技術自体が、最先端のIT技術者のクロスボーダーでの引き抜き合戦の舞台となっており、大変衝撃をうける事実である。

 

3、アリババとワハハの共同出資での無人コンビニ「Take Go」

アリババは、独自に展開する「タオカフェ」の他にも、中国の第一位の飲料品メーカーである娃哈哈グループ(本社杭州、中国第1位、世界大5位の飲料品メーカー、以下ワハハ)と共同出資する形で、別の形態での無人コンビニビジネスモデルをも検討しているようだ。

この両社は「Take Go」という店舗名でチェーン展開を目指している。この店舗はまだ、開店まで至っておらず、実験段階ではあるものの、もはやスマートフォンすら必要なく、お客さんは、手のひらなどの生誕認証情報を事前登録することにより、入店時、退店時に手のひらスキャンだけで、買い物から決済までのプロセスを完了させる仕組みを実現すると言う。

ワハハが先月6月25日に行った発表によると「Take go」を今後の3年間で新規に10万店舗 、さらなる10年間で、一気に100万店舗まで拡大する方針という。

日本の2017年6月の国内セブンイレブンの店舗数が、19588店舗と2万店舗にも満たないわけだかから、どれほどの規模感でストーリーが語られているのかが、おわかりいただけるだろう。

 

4、無人コンビニ業界、世界中で戦国時代へ

その他にも、今月2017年7月に上海で開業した「BINGO BOX」というタグ方式の無人コンビニなど、無人コンビニがどんどん開業し、このような新しい試みが日々繰り広げられ、その動向の変化はとても興味深い。

GlotechTrendsでは、今後も世界の無人コンビニの動向、トレンドを継続的に追いかけて、最新の動向を読者の皆様にお届けしていく予定である。今後の無人コンビニを巡る全世界での競争から目が話せない。

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1、Amazon Goの衝撃から世界中で無人コンビニ競争の時代へ突入

2016年12月、世界に衝撃が走り一気に無人コンビニ実現の機運が高まることとなったレジなしコンビニ「Amazon Go」。その後日本でも2017年2月にローソンとパナソニック連合の実験店のテストを終え、2017年4月にはコンビニ大手5社が連携し経済産業省などの協力を仰ぎつつ2025年までに全店舗でICタグを用いる手法(RFID)によってレジの無人化をめざすと発表されている。

さらに、ここに来て隣国中国における無人コンビニ競争の動向から目が話せなくなっている。本記事にて後述するが、2017年7月に行われた阿里巴巴集団( 以下アリババ)主催の「アリババ造物祭」(新しいアイデアを発表するアリババ主催のイベント)において、アリババが未来のコンビニの姿と位置付ける「タオカフェ」が登場し人々はAmazonGoが登場した時のような衝撃を受けている。

そこで、GlotechTrendsでは全世界で繰り広げられている無人コンビニを巡る覇権争いをシリーズ物として、継続的にウォッチしていくことにしたい。

今回は、第一回として、アリババの社長である、ジャックマー氏が描く新しい無人コンビニの姿を追いかけてみたい。

 

2、 アリババの目指す「新しい小売業」レジすらない完全無人コンビ二『タオカフェ』 

photo: taocafe ,from Alibaba 

アリババの社長ジャックマーは、2016年末にアリババの本拠地である杭州で開かれた雲栖大会(The Computing Conference)において、アリババが大成長したメインビジネスであるECが今後10年あるいは、20年後でなくなるという衝撃の発言を行い世間をあっと驚かせた。

さらに、ECの減少にとってかわるものとして、新しく登場するのが「New Retail(新しい小売業)」というAIを駆使した「新しい小売業」と言うのである。今年7月開催のアリババ主催の 造物祭(The Originality festival)において、「タオカフェ」コンセプトの発表が行われ、アリババが描く「新しい小売業」の将来像を少しだけ垣間見えることとなった。

彼が実現した「タオカフェ」のコンセプトはこうだ。広さはおよそ200平米、買い物スペースだけでなくて、同時に飲食を楽しめるスペースをも併設させたリアル店舗である。お客さんは、携帯のQRコードを使って入店した後は、買い物スペースでは、自分の欲しいものを自由に手にとってカゴにいれて買い物を楽しみ、飲食スペースでは オーダーしたものを楽しめる。飲食を含めて、店内にレジカウンターはなく、お客さんは支払い行為を一切することなく買い物、飲食を楽しみ好きなときに退店すればよい。

photo: taocafe, from Alibaba

まさにAmazon Goと同じような技術を取り入れており、店内のカメラやセンサーから解析を行い、人工知能を活用することによって、お客さんが手に取った商品や、飲食したものを特定し、消費を特定する仕組みである。お客さんは、お店から一歩店外に出れば、アリババが運営する決済システムであるアリペイから自動的に、即時に決済されるという便利な決済システムを実現している。

決済システムの手法は、Amazon Goとは異なるが、全体的にアリババが運営する「タオカフェ」の商品選別システムの仕組みは、実はAmazon Goの基本的な仕組みと極めて類似しているといえる。

調査をしてみると、興味深いことが判明した。なんと、Amazon Goを設計するにあたって、インテリジェンスアルゴリズムを設計したといわれている中国系科学者、Ren Xiaofengが、すでにアリババに移籍していたのである。その彼が、アリババに移籍したのちに、主導したはじめのプロジェクトが、この「タオカフェ」の設計プランだったと言われている。もはや、コンビニの運営技術自体が、最先端のIT技術者のクロスボーダーでの引き抜き合戦の舞台となっており、大変衝撃をうける事実である。

 

3、スマホも不要、タッチハンドだけで全てが完結する無人コンビニ、アリババとワハハが共同展開「Take Go」

アリババは、独自に展開する「タオカフェ」の他にも、中国の第一位の飲料品メーカーである娃哈哈グループ(本社杭州、中国第1位、世界大5位の飲料品メーカー、以下ワハハ)と共同出資する形で、別の形態での無人コンビニビジネスモデルをも検討しているようだ。http://en.wahaha.com.cn/

この両社は「Take Go」という店舗名でチェーン展開を目指している。この店舗はまだ、開店まで至っておらず、実験段階ではあるものの、もはやスマートフォンすら必要なく、お客さんは、手のひらなどの生誕認証情報を事前登録することにより、入店時、退店時に手のひらスキャンだけで、買い物から決済までのプロセスを完了させる仕組みを実現すると言う。

ワハハが先月6月25日に行った発表によると「Take go」を今後の3年間で新規に10万店舗 、さらなる10年間で、一気に100万店舗まで拡大する方針という。

日本の2017年6月の国内セブンイレブンの店舗数が、19588店舗と2万店舗にも満たないわけだかから、どれほどの規模感でストーリーが語られているのかが、おわかりいただけるだろう。

 

4、無人コンビニ業界、世界中で戦国時代へ

その他にも、昨年広州でスタートした「BINGO BOX」が今月2017年7月に上海でも開業するなど拡大中である。このように中国では無人コンビニが実際にどんどん開業し、新しい試みが日々繰り広げられ、とても興味深い。

GlotechTrendsでは、今後も世界の無人コンビニの動向、トレンドを継続的に追いかけて、最新の動向を読者の皆様にお届けしていく予定である。今後の無人コンビニを巡る全世界での競争から目が離せない。